#149 ちゃんと計算しなさいよ、私!・・・ニューヨーク1人旅  2018年11月14日(水) 14日目・・・6

初めて1人で入店した、CLINTON ST. BAKING COMPANY & RESTAURANT (クリントンストリートベーキングカンパニー)で、ブルーベリーパンケーキとモカを美味しくいただいた後は、いよいよドッキドキのお会計。

訳が分からず不安だったが、何のことはない、テーブルに伝票が置かれ、
すべて印字済だった。
パンケーキ$15、モカ$5.5。
一皿$15は日本円に換算すると2,000円弱か。たっかいなぁと思いながらレシートをまじまじと見る。パンケーキ$15、モカ$5.5、税金$1.82、合計$22.32。税金$1.82? 税金やっす(安い)。良心的だなぁと嬉しくなる。

と、ここまでは理解できた。
で?、チップはいくら? どうやって払うの? 
15%$3.35、20%$4.46、25%$5.58って何? 何の数字? 
しかもよーく見ると、CASH ONLYと書いてある。
あれ? さっき入り口で「cash or Card ?」って聞いたよね? 

レシートを見れば見るほど、脳内「?」だらけだ。
しかも、食べているときには、あんなに頻繁に声掛けしてくれたスタッフは、食べ終わったら誰も回ってこない。
周りの客で帰りそうな人はおらず、観察できずに困った。仕方なく伝票をホルダーごと持って、出入り口に行った。
通りがかったスタッフに渡すと「cash」だと言う。私は特に、cashでも Cardでもこだわりはなかったので、$50札を渡して、出入り口で立ったままお釣りを待った。

ふと隣を見ると、若いカップルが店員と何やらやり取りをしている。詳しくは理解できないが、どうやら店員が〝すぐそこにATMあるわよ〟のように言いながら外を指差していた(多分)。
なるほど。入り口で「cash or Card ?」と聞きはするが、実は現金払いのみなのだ。それを知らずに、現金を持たずに飲食して、お会計時に困った2人らしかった。

男の子が店から出てATMに行ったようだ。女の子が1人で心細そうな表情で待っている。〝うん、わかるわかるよ。私も今、心細いもん。でも、あなたたちは英語が理解できそうだからまだマシよね。私、何を言われてもわからないもん〟
そんなことを考えながらお釣りを待っていると、ATMから男の子が戻ってきて、無事に支払いが完了したようだ。
よかったね。人の支払いが済んだのを見て、自分事のようにホッとしていると、スタッフが私のお釣りを持ってきてくれた。
$22¢68を受け取り、
「Thank you」
と言って店を出た。

実はこの時、私は、チップを払わず、飲食代と税金しか払っていないと勝手に思い込んでいた。後々、よく計算してみたら、
$50-$22¢32=$27¢68←←←チップなしのお釣り
実際にもらったお釣り・・・$22¢68

$27¢68-$22¢68=$5・・・差額(つまりチップ)

しっかり$5のチップを引いた金額が、お釣りで返されていたのだ。
けれど、15%$3.35、20%$4.46、25%$5.58の意味も理解していなかったし、完全にチップを払っていないと思い込んでしまっているので、$5の差額に気が付かなかった。

ええ~? チップは? いくら払えばよかったの? 
誰にどうやって払えばよかったの? 

スタッフのお給料は、チップを貰う想定であらかじめ低く基本給が設定されていると聞いたことがある。私がチップを払わなかったことで、スタッフの取り分がないってことじゃないの? 再び脳内「?」だらけ。

けれども、実際にはしっかり$5のチップを取っているのだから、当然請求は無し。まったく問題なくお店を出られたし、呼び止めもされなかった。
ガイドブックにはチップを払わないと、〝お店を出ても店員が追いかけてきて請求される場合もある〟と書かれていたような気がする。

しっかりとチップ分を引かれてお釣りをもらっているにもかかわらず、
お店を出て数m歩き、振り返っても誰も追いかけてこないことにビクビクした。
そりゃあ、追いかけては来ない。$5もチップ分を差し引いたんだもの。

けれど、その時の私は、お店を出てから、店に戻ってチップ、チップ、と言ってもよかったのではないかとさえ思っていた。
やはり緊張もあって、そこまで考えがまわらなかったし、完全に払っていないと思い込んでしまっているので、ビクビクしていた。

後々耳にした事なのだが、実は私はこの時の様子をSNSに投稿していた。
友人たちは、私がチップを払わないで、いや正確には払ったどころか、
しっかり$5取られているのに気が付かず、払っていないと思い込んでビクビクしている様子に、大笑いしていたのだった。

ちゃんと計算しろよな! 私! 

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