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参加レポート:上村由紀子×高野しのぶ 『なぜ私たちは<演劇>を取材し、書こうと思ったのか』

こちらのイベントに参加しました。文章のプロであるお二人のイベントに関することを「書く」というのはとても勇気の要ることですが、満席で参加できなかったという方のためにもレポートを。

何を話したのか、という点についてはお二人の記事(上村さん/高野さん)でも既出ですので、ここでは私の個人的な視点から印象に残ったテーマについて取り上げます。

根底にある想いは同じ

そもそも、上村由紀子さんはプロとして、高野しのぶさんはアマとしてライターとしての活動の始まり方が異なるお二人。ですが根底にあるのは「舞台が好き」という想いという点で同じでした。
「文章が好き」「書くのが好き」ではなく、「演劇(舞台)面白い」って言いたい!という純粋な想い。
仕事を受けるかどうかの判断基準もおっしゃっていましたが、やはり好きでないとできない、好きだからこそ続く仕事なのだと実感しました。

観劇はクリエイティブであるby高野しのぶさん

これ、冒頭におっしゃっていて気になって、リクエストしたら答えてくださったんですよ!(嬉しかった!)でももう一つ書いていた質問がとてもお恥ずかしくてその場で感謝の言葉を言うなんてことはできなかったです( ゚Д゚)

ある演目を見て、カーテンコールで(感動で)立ち上がれないということを体験したときに、「観客である」ということがどれだけ凄いことなのかを体感したという高野さん。同じ舞台を見ているのに、全然違うものを見ていたり、感想が正反対だったり、1000席あったら1000通りの感想がある、と。
それは一人の観客が創造活動していると、座っている時間こそクリエイティブだとわかったとおっしゃっていました。

私は観客であるということは受け身でしかないと思っていたんです。だから、出演者・制作・演出・音楽・道具・衣装・・・表現できるすべての方々が尊い。それでも観客側としてできることもある!とYouTubeで動画制作をしている私。
そんな中で高野しのぶさんのこの言葉。
なんか嬉しかったんですよ。うまく、言い表せないんですけど(これじゃライターにはなれないw)。

100%悪い作品は無いby上村由紀子さん

アマであるとおっしゃる高野さんは、自分に嘘をつかないためにも、ブログでは正直に書くことを心がけてるとのこと。
ただ、仕事として書く場合はそうもいかない上村さんは、必ず良いところを見つけるとおっしゃっていました。
「やっちまったな~」という場合(笑)でも、100%悪い作品は無い。数%でも良いところがあれば、きちんとそこを引き出していく。これは演劇ライターに限らず、生きていくうえで大事なスキルだなあと思います。

丁寧に真ん中に置くby高野しのぶさん

この言葉は礼儀作法の一つだそうですが、このお話をされているとき、「手渡し」ではないとおっしゃっていて、「え、丁寧な手渡しなら良くない?」と一瞬思ったのですが・・・そう、人それぞれの意見なのであえて渡す必要はないのだということを理解しました。渡すのでも、雑に放るのでもなく、丁寧に真ん中に置く。そうすれば受け取ってくれる可能性が高まる。そして、受け取るかどうかは相手が決めれば良い。これもライティングに関わらず大事にしたい考え方です。

その他

・演劇ライターとして最初の仕事
・ギャラの決まり方
・仕事を受ける基準
・ミュージカルなど商業的な作品のインタビューの難しさ(時期問題)
・演劇ライターの必需品
などなどのお話もありました。

私、このイベントに申し込んだ後、たまたま上村さんにお会いしてるんです!もちろん面識はありません。劇場のロビーでたまたまお隣に座られたのが上村さんでした。勇気を出して声をかけ、イベントに参加する旨をお伝えしたところ喜んでくださって。

上村さんはプロになったとき、上手い人の文章を死ぬほど読み、三行読んだら誰の文章かわかったそうです。初めてお会いしたときから生意気ながら可愛らしい方だなと思っていましたが、今回のイベントで努力の方だとも感じました。私も頑張ろう。

そして上村さんもおっしゃってたけど高野さん怖い方だと思ってたらぜんぜん違った、、、笑

とても学びになった2時間でした!次も是非!カメラマンやります!(立候補。笑)

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