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ミックスレクチャー②〜ベース関連〜


はじめに…

この記事では、DTMでのベース関連のミックスに焦点を当ててご紹介していきます。
今回も解説に登場するエフェクトはCubase Pro12付属のエフェクトのみです。中にはコンプやEQなど、廉価版やバンドル版にも付属しているエフェクトもございますので初心者の方にも取り組んでいただけます。
完全に自己流のやり方になりますが、ぜひ創作活動の一つの参考にしていただけたらと思います。

手前味噌にはなりますがこちら参考までに私の制作した楽曲です。
今回解説していくベースミックスの各種設定もこちらで実際に使用していたりもします。


…手前味噌ですがこのシリーズで培ったノウハウでAudio Stockに1300曲以上を登録しています。ご興味がありましたら覗いてみてください。


Youtubeでも数曲視聴確認可能ですのでそちらもぜひ。


それではここからは、ベースのミックスについて解説していきます!



〜ベースミックス〜

ワンポイント!

ベーストラックは打ち込みの場合、芯になるSAWベース低音成分になるSUBベースの2種類の音色を用意すると、輪郭を出しつつ音圧も出ます。生音収録の場合はSUBベースで薄く低音部分を補うこともあります。


○サイドチェインについて
制作する楽曲によってこの手法を使うかどうかが分かれますが、DTMで打ち込みで制作する場合は覚えておいて損はない「サイドチェイン」という手法について簡単に説明します。

簡単に言うと、『キックが鳴っているタイミングで瞬間的に音量を抑える』という方法です。
ダンスミュージックなどが顕著で、キックが「ドン!ドン!」と四つ打ちで鳴っている後ろで、ベースが「ゥワン〜ゥワン〜」と、キックと重なるタイミングの音だけ音量が小さくなっているものです。キックの音を邪魔しないようにその瞬間だけ音量が下がり、すぐに元の音量に戻るといったものです。

この手法の利点は、キックと音が被らない=音圧を稼ぐことができる、という点です。キックは瞬間的な音量(ピーク)が大きい楽器なので、最終的なミックス段階ではキックを基準に圧縮をかけて各パートを揃えていくことになります。
その時にキックに色々な音が重なっていると、それら全てをあわせて圧縮をかけることになるので相対的にピークが小さくなってしまう、迫力のない音になってしまう、ということです。

同じ低音成分を持つベースにサイドチェインをかけることが多いですが、他のパートにも同じようにかけることでキックやリズムをより際立たせることができます。


○SAWベース(芯になる音)

ベースアンプ

これは必須ではありませんが、プラグインでベースプリアンプ等があれば使うだけでしっかり聞こえるようになったりもします。参考までに。

EQ

・SAWベースは芯になる部分なので、低音成分は思い切ってカット処理します。
・さらにキックと重なる低音域をカット。シンバルなどと重なる高音域もカット。
・100hz近辺、1k~2k近辺にベースのアタック、立ち上がりに関与する部分があるので、探して持ち上げる。
・音色によりますが、ベースは800hzあたりに音がしっかりする美味しい成分があったりします。ベースが埋もれて困る場合はそこ近辺を探して気持ち持ち上げるor周りを気持ち抑える、で対処してみてください。

今回は気持ち後ろに下がってもらいたかったので、500 hz近辺を少し下げています。
ベースに限らずちょっとした裏技ですが、EQで500hz付近をゆるく抑えると音の位置が一歩下がった感じに聞こえます、ぜひ試してみてください。


コンプ

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