見出し画像

春の野草カラスノエンドウの栄養/調理方法/食感

4月に川の土手にたくさん咲いていたカラスノエンドウのお話です。

 緊急事態宣言中のお楽しみに「散歩」があったのですが、散歩コースの土手にタンポポやヒナゲシ、ナズナなどの春の野草がちょこちょこ咲いていました。

そして気が付くと、背の低いエンドウのようなかわいい花とツルのある植物が結構な面積で生えていました。

画像1


食べられる野草、カラスノエンドウはどんな植物?

昔、子供が「ツタンカーメンのエンドウ豆」と呼ばれる紫エンドウの種を学校でもらってきてベランダで育てたことがあったのですが、土手で見つけた植物はそれとよく似た植物で、小さなかわいいサヤがいくつも見られました。


画像2

「もしかして、食べられるかも??♬」と思って家に帰って調べたところ、予想通りこれは野草で食べられるものでした。

自分で積んで食べたことのある野草は、子供のころのレンゲやツツジの蜜しかありません。

 嬉しくなって翌日さっそく土手にまた行って少し摘んできました(^^)。

カラスノエンドウ(烏野豌豆)はほぼ雑草扱いで、本州、四国、九州、沖縄に分布、どこにでも普通に生える1年草らしいです。


マメ科で別名ヤハズノエンドウとも呼ばれています。そして花言葉は「小さな恋人たち」だそうですよ♬

葉は3~7対のかわいい小葉からなり、3~6月が花が咲く時期で、長さ12~18mmのピンクと紫の美しい蝶々形の花をつけます。この花のあとにサヤをもった実がついて黒く熟します。

画像10

このサヤは2~4cmの長さで、まるで絹さやのミニチュア版のようでした。

画像5

そしてだんだんサヤは黒くなっていくのですが、このサヤを草笛にしてピーピー鳴らしたり、色が黒いことから「カラス」と名前をつけられたらしいです(結構見た目が無残になりますね💦)。

画像4

私が見つけたのはまだ日がたっていない「若サヤ」と呼ばれるもので、柔らかいので料理に使われるそうです。なるほど、このサヤは小さいので見た目にもさっとゆでて食べられる気がしました。


カラスノエンドウはどうやったら食べられる?
 


カラスノエンドウの調理方法をネット検索して調べると、結構出てくるのにびっくりしました。どうやらこの植物は普通に親しまれ、食材に使われているんですね。販売している店もあるようです。

そんなステキなものが簡単に無料で手に入るこの嬉しさ。土手の自然に感謝です。

私が摘みに行ったときは、前日と比べて少し刈られたあとがありました。ほかにも誰か摘んでいたのかもしれません(^^)。 

カラスノエンドウは芽もサヤも実も食べられる優れものということで、天ぷらやお浸し、炒め物、カレーの具などにして食べたり、はたまた天日干しにしてお茶にする(薬効茶になるらしい)こともあるそうです。

いろいろな食べ方、摂り方があるんですね。


この植物を外で摘むときは場所に気を付けて、あまり汚れてなさそうなところを選ぶ必要があります。私はやわらかい穂先15cmぐらいを数十本摘んで持って帰り、台所で何回も水で洗い、その後茹でました。

花もいっしょに茹でました。ツル植物なのでからまりますが、気にしなくていいです。でもこのツル、茹でても案外しっかりしていて、自然の強さを感じました。

画像11
茹でる時は植物をよく見て仕分けしながら鍋にいれました。知らない植物が入り込んでいるかもしれないので注意が必要です。

画像11

あと、サヤと葉を分けて茹でました。 

穂先を摘んできたとはいえ、茎はちょっと硬かったです。摘んだのは4月21日だったのですが、もっと時期が早い3月末か4月上旬の方が茎が柔らかいかもしれません。

茹でた葉はめんつゆと練からしで作ったタレで和え、サヤは塩をふっただけにしました。

画像8

画像9

比較するためにこの日、スーパーで絹さやを買ってきて茹でたのですが、正直に言うとやはり絹さやのほうが甘くてシャキッとしておいしかったです。農家さんに感謝ですね。 


カラスノエンドウの栄養は?


野草なのでどんな栄養があるのか、気になるところですね。

春キャベツや新玉ねぎなど、春に旬を迎える野菜のように、春先の野草にもいい栄養があるのでしょうか? 冬の間にエネルギーをため込んで春に芽吹いているから特別なものがあるかもしれません。

調べたところ、この植物にはおおまかに3つの栄養があるようです。


1)クエルシトリン
ドクダミ茶にも含まれているものです。利尿、便を緩くする作用、解毒作用、血圧安定作用があります。 

2)アピイン
ポリフェノールの一種でパセリやセロリにも含まれています。
抗酸化、高血圧抑制、沈静、食欲増進に効果があります。 

3)ビタミンB1
疲労、肩こり、むくみをとります。


こんなに内臓機能をよくするものが入っているのなら、積極的に摂取すると健康維持に良さそうです。

私は次の春に土手に行ったら、サヤだけ摘んでこようと思いました。そしてもしも販売されているカラスノエンドウを見かけたら、茎が柔らかく品種改良されているかもしれないので買ってみようと思います。

カラスノエンドウは苦味もなく特段くせのない植物なので、茎が柔らかいものならおすすめです。

  

まとめ

戦争時代、兵隊さんが食べるものに困って、地面に生えているものなら何でも食べたと亡くなった祖父に聞かされたことがあります。
もしもカラスノエンドウがたくさん生えていたら、兵隊さんたちは喜んでくれたかもしれません。

あとですね、野草をとるとき、小さな毛虫やアブラムシ、テントウムシなどがいましたが、そういったものが苦手な人は野草摘みはダメかもしれませんね。

数年前、義父母の家に遊びに行ったときに近くの日本海で野生のわかめをとって、面白がってみそ汁にしたことがありました。

野生のわかめはよく煮てもかたくて、あまりおいしいものではなかったです。

今回のカラスノエンドウは食卓の小さな1品になりますし、もしも茎が硬かったなら、その場合は天日干しにしてお茶にする方法だと問題無いかもしれません。

でも私が食べたサヤはやわらかくてまあまあおいしくて、味付け次第でこれなら食べられると子供たちが言ってくれました。

春に出会ったすばらしい野草に感謝です。(しばらく机に飾っていました) 

画像10


(お読みいただき、ありがとうございました。) 

参考:「花と木の名前」1200がよくわかる図鑑(主婦と生活社)https://lettre-du-nature.com/archives/615

https://macaro-ni.jp/32860


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?