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プレゼン後の流れを作るきっかけ

今回のテーマはミーティングコントロールです。
リモートに限りませんが、特に相手の表情や体の動き等、得られる情報が限られた中では、相手の反応をつかむことができず、対応に困るということはありませんか?
以下はよくあるケースです。

初めてソリューション、プロダクトを紹介する打ち合わせを行った際、
こちらから一通りの事例やサービス内容について紹介を行いました。
そして、その後こんなことを言っていませんか?
「説明は以上です。何かご質問、ご不明な点があればお願いします。」
そして、
「・・・・・・・・」となるあの状況ですね。

たまたま相手の中に、プレゼン内容に関心が高い人がいたり、
たまたま積極的な人がいて、質問が出てやり取りを繰り返すことで議論が深まっていく、ということにはほぼなりません。だいたいは、「資料を拝見して、また何か質問点があれば連絡させていただきます。今日はありがとうございました。」みたいな感じです。

ここで、基本的な考えとなるのは、要求・ニーズは始めからあるもの、ではなくて、作り出していくという考え方です。また、会議・打ち合わせの場面全体をうまく、コントロールしていくという考え方がスタートとなります。
結局、Sales活動は確率論にはなりますが、できることを積み重ねることで、確率を高めていくためにできる努力をしていくのですね。
今回は、1stプレゼンの場面を想定し、上記のようなケースを避けるために、私が経験的に行ってきた手法についてご紹介いたします。
プレゼン後の流れを作る場面というシーンを限定した内容ですが、よくあるケースかと考えて今回はこちらのシーンを想定した内容にしました。

<相手指定質問>

前提として、みなさんに向かって「何か質問がありませんか?」とやるから反応が薄いのです。みんな自分以外の誰かが発言するだろうと考えることで、誰も発言せず、ますます発言しにくい雰囲気になります。
プレゼンの際中、簡単な質問を投げかける等して、相手の中でも比較的ポジティブな方、反応が良い方について当たりをつけておきます。
質問を投げる際、必ず最初はそういったポジティブな方に対して、相手を指定して問いかけます。
相手を指定して、「●●さん、よく頷いていらっしゃいましたが、貴社の課題解決に貢献できそうですか?」
「●●さん、興味を持っていただいたようですが、気にされている点がありますか?」
そうすると、好意的な反応、質問が何か出てくる可能性が高いでしょう。
複数名そういった方がいらっしゃる場合、連続してポジティブな反応を得ることで、その後のやり取りの流れを作ることができます。
ポジティブな反応が続いた後には、ネガティブな話をしにくくなりますので。

<スコープ限定質問>

何か質問がありますか?という問いかけは実はなかなか質問しにくいです。
単純に聞きたいことが本当はあったとしても、自分が最初に質問をすることによって、質問のレベルを回りから評価されて、質問レベルが低級だとみなされるリスク、自分だけが理解していないとみなされるリスク等を感じるからです。
ですので、プレゼン側から質問のスコープを限定してあげることによって、質問しやすくなるといった効果があります。例えば、プレゼンで触れた他社事例について深堀し、
「他社の活用事例について、貴社でも同じような業務、課題がありますか?」であったり、
「こちらの事例のような効果が実現できたとしたら、貴社にとってメリットがありますか?」等と、続けても良いでしょう。

<クエスチョンタイム設定>

プレゼンの途中で、質問タイムを設けます。
スライドの中にも「ここまででご質問ありませんか?」「ここでちょっと教えてください。」といった言葉を入れたスライドを投影し、その上で会話・やり取りするのもいいですね。
また、「ここで、ぜひ会話、議論させてください。これから3分間、改めてサービス紹介Movieを流しますので、その間にご質問や疑問点について整理していただけますか。お願いします。」
等と、場面をコントロールするやり方もあります。
打合せに参加している時点、全く関心がないということはなく、何かしらトリガーを弾いてあげることで、積極的な発言を促すことができるはずです。
いきなり質問タイムを設けると、怪訝に思われると感じるかもしれませんが、せっかくなので、ぜひ貴社の意見を聞きたい、会話したいとカミングアウトしてこのような場面を設けることで協力を得られるケースが多いでしょう。

<自社踏み台質問>

自分だけプレゼンする場合は使えませんが、自社メンバーが同席している場合に、敢えて、相手企業に問いかけるのではなく、自社メンバーに発言を促すやり方です。
自分以外の誰かの発言量を増やすことで、誰でも発言してよいという雰囲気を醸していきます。
●●さん、▲▲の部分について補足をお願いします、でもいいですし、
●●さんが事例でご紹介したこのプロジェクトを実際に担当したのですが、どこが一番苦労しましたか?と問いかけてもいいでしょう。
その流れで、改めて相手企業に質問を投げかけることによって、ワンクッション挟むことで会話のハードルが下がります。

今回はプレゼン後の流れを作り始めるところ、という限定されたシーンについてですが、お役にたてれば幸いです。
自然の流れの中で、場を回していくには実地経験がどうしても必要になりますので、毎回、改善点を振り返りながらぜひスキルを高めていただければと存じます。

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