日記「今日はいつかの笑い話」
朝、目が覚めると今日の私も機嫌がよろしくない。一日の始まりは茜色の朝焼けに染まっている。日の出時刻が日々遅くなってじきに夜明け前に起きるようになる。冬は嫌いではないけれど朝だけはつらい。
寂しさや悲しさや苦しさや不安って人それぞれで自分にしかわからない。だから他人にわかってもらおうなんて思わないけれど、他人のそれは少しでも理解してあげられたらと思う。弱っている時は強いものが恋しくなる。
またここに来た。いつもの神社。参拝を済ませ御神木に触れる。落ち着く。鳥居のそばの紅葉が色づき始めている。冬の足音ひたひた。
今日も穴の空いた硬貨二枚55円が賽銭箱へ。穴の空いた硬貨は見通しが良くなるから良いってどこから聞いたんだったっけ。賽銭用の小さなお財布は五十円玉と五円玉でふくらんでいる。この先どれだけ神頼みにここに来るつもりなの? わたし。
今の自分はきっといつかの笑い話になるだろう。
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