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easy poem

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簡単な詩を掲載。自由に。詩誌に投稿はしないだろう詩、のちのち推敲して投稿するかもしれない詩。
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2023年1月の記事一覧

easy poem「nostalgie」

easy poem「nostalgie」

ブランコに乗りたい
シーソーに乗りたい

椅子取りゲームがしたい
花いちもんめがしたい

50m走のタイムを測りたい
走り幅跳びがしたい

英単語のテストをしたい
漢字のテストをしたい

木登りがしたい
砂のお城を作りたい

初めてのキスをしたい
初めてのセックスをしたい

太陽が当たるのに
外に干した洗濯物が
凍って固くなってしまった
氷点下の一日だった

夜に玄関先に
水を入れたグラスを
置い

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easy poem「脈」

easy poem「脈」

1月23日 AM8:13

空にも脈がある、と思う。
裸木が教科書でみた毛細血管に
とてもよく似ていたから。

踵にも脈がある、と思う。
靴下がゆっくりと赤く
染まってゆくから。

脈打つリズムで踵が痛む
乾燥して固くなった踵の
ひび割れの一筋が
深くなった模様である
ひび割れが血管に
達したのだろう
歩くと痛い

今日はもう歩けそうにない

生きる事に
脈絡なんてない
#日記 #詩

easy poem「晴れのち曇り」

easy poem「晴れのち曇り」

良い天気だ
と、いうのは晴れのこと
と、誰が決めたのだろう
曇りが好きな人は
曇りが良い天気だし
雨が好きな人は
雨が良い天気だ

理由なく悲しい朝があって
嫌な夢に寝返りを繰り返す眠りがあって
私の一日はひどく退屈である

気象予報士に不意に
明日の天気を聞いてみるといい
答えはいつでも
晴れのちくもり
なんだって
冬は快晴が多いこの街で
木枯らしが吹いたら
砂埃で空が茶色くなる
それでも冬晴れ

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