雪見
室内飼いの猫は雪を知らない。
この時期の外の寒さを、過酷さを、野生を知らない。
私たちが必死で雪かきしたり、
滑らないように気をつけながら歩いたりしているのも、
きっと知らない。
それでも、ヒラヒラと、しんしんと降る雪を
食い入るように見つめている。
我が家の2匹目の猫はまだ1歳未満の為、
これが初めての「雪見」です。
真っ直ぐ窓の外を見つめ、
耳がぴくぴくと動きキョロキョロとして
ひとところから動かずにいます。
その後ろ姿はとても尊くて、
雪は人も猫も惹きつけるのだな、
と思わざるを得ません。
かく言う私も、昨年の大雪の際には、
雪かきのたびに近くの田んぼのそばでふちに腰掛け、
ぼーっと雪を見ていました。
その頃の自分と眼前の猫を重ね、
「新鮮」、「これはなんだろう」と感じる心を、
いつまでも持っていたいと思う今日この頃です。
新しいことを吸収することは疲れるけれど、楽しい。
知らないことは知りたくなる。
だから、「疲れたら労われば良い」と
思える自分で在りたいと思うのです。
願わくば、猫みたいに生きたい。
なんだか雪見だいふく食べたくなってきました。
とい。