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素直に感じる、耳を澄ます

先日、星野源さんのオールナイトニッポンに土井善晴さんがゲスト出演されていました。
土井さんのお話が素晴らしくて、目から鱗がばしばしと。

一番心に残ったのは、食材をリスペクトする姿勢。
さらに、「感じる」料理のスタイル。

お正月のおせち料理など、「ハレ」の料理はなるべくレシピ通りに整えてあげるのがいいけれど、普段の庶民の料理は異なるもの。
数字では測れない、食材がちょうどいい塩梅に柔らかくなったり食材が喜ぶような形に、感じながらしてあげたらよいと。

私は料理がそんなに得意ではなかったし、独身の頃は実家住まいのほうが長かった。
なので、お恥ずかしい話ながらちゃんと定期的に料理するようになったのは結婚後から、仕方なく、という感じでした。

週に5日くらいは料理するようになって、だんだんコツや我が家好みの味付け傾向みたいなものがわかってきたとはいえ、基本的には各種レシピに頼る日々。
何分煮るのね、ふんふん。
片面何分焼くのね、ふんふん。

不慣れな人間には、ひとまず美味しく仕上がる方法としてレシピはもちろんありがたいもの。

だけどだけど、レシピ通りにこなしていくことで、私は料理を「作業」として捉えていたなって感じました。

美味しそうにできたときには
「あぁ、ひとまず成功した、良かった」みたいな。
自分とできた料理をジャッジするような姿勢だったかもしれない。
旬の食材の恵みを喜ぶとか、食材を活かして美味しくいただくような態度に少し欠けていたかもしれません。

自分の頭で考えたことは当てにならない。
食材の声とか自分の感覚を頼りにしたほうがいい。
そんなことも仰っていました。

頭での考えではなく、身体の感覚を重視したほうがいいよ、という話って各方面で目に耳にするなぁと思い出しました。
身体がどうしたいかを信じたほうが、案外うまくいくっていう。

食材が美味しくできてるって喜んでいる姿や、いい匂いを素直に感じることを想像したら、わくわくする気がした。
そのほうが幸せをこまめに感じられるような気がする。

そうやって料理と向き合うことは、生きることそのものに影響を与えるような気も。
身体の感覚を大切にすることは、自分を大切にすることや直感を磨くことにも通ずるのではないかしら。

まだまだ私は頭が硬かった。
レシピや説明書や「こうすべき」みたいなレールばかり見ていないで、目の前で起こることとそれに対しての自分の感じ方をもっと大切にしよう。
そう思わせてくれました。

……ちなみに真逆の話に思えるかもしれないけど。
先日我が家にSHARPのホットクックが来たんです。
本当に美味しくできる。
あやつは、食材と仲良くできていると思う……!
蓋を開けたときの「わぁ〜い(クンクン)」という感覚と、いろいろ自分で作りたくなる感じ、よきです。
私のなかでは土井さんの話と矛盾しないんだけどね。
上手に力を借りながら、目の前のことを楽しみます。

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