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【保育の場から】子どもは基本的に賢いと思っておくほうがよい

2歳までの乳児さんでもね、賢いなぁと感じること、たくさんあります。

どんなときに感じるかというと、自分の要求をどうしたら通せるかを考えているんだなぁと気づいたとき。

その表現方法はさまざまです。
よく見るのは、泣くという方法。
もちろん、泣くことしかできない0歳児さんは、泣くことで気づいてもらおうとしているので当然なのですが。
会話ができるようになった子が、いわゆる駄々をこねるみたいなやり方で泣くとき。

1歳くらいの子がウソ泣きする場面を初めて見たときは、ずいぶんビックリしました。
顔と声だけで泣いてる雰囲気を出して、抗議の意思を表明している。
きっと、泣くことで結局自分の要求が通る経験を何度かしたのでしょう。
だから、覚えた。

他にも、自分がどうすると可愛く見えるかとか、わかってるなぁ~って関心することがあります。
子犬みたいな上目遣いで見つめられて、許したくなっちゃうこと、言うこと聞いてあげたくなること、ありますでしょ。

嫌だ嫌だ!と暴れてみたり。
食べたくないものに対して「もうおなかいっぱいなの」とか言ってみたり。(嫌いって言うと、一口がんばろう!って言われたりしますしね)
片づけしたくないときに「今はこれ(←遊び)するって決めたの」と意見表明してみたり。

素晴らしいですよね、イヤミじゃなくて。
どうしたら自分の要求を通せるか、手を変え品を変え考えているんだなって、ほんとに関心します。

でも関心するばかりではいられない。
我々には「しつけ」というミッションがございますので、社会で生きるうえで必要な行動ができるようにし、ふさわしくない行動は自重するようにしてもらわなければなりません。

ひとまず、大人側が強固な意思で持って、屈しないと決めることですね。
「これをやれば要求が通るぞ」と誤った認識をしてしまうと、その望ましくない行動を続けてしまうことになります。

事前に予告しておくのもよいと言われています。
「ここまでやったら、ごはんにするから片付けるよ」
「時計の長い針がここまで来たらやめるんだよ」
「今日はお菓子買わないよ、泣いたらお店から出るよ」
などなど。

そして、お話ししたとおりに実行すること。

賢いですから、覚えればふさわしい行動に徐々に移行していきます。
すごく泣いて嫌がったことでも、何日か経過したあとにできるようになっていて感動することがよくあります。

そして大切なことは、子どもが要求を通そうとしたときに、叱るとかだけじゃなくて、子どもが楽しくその望ましい行動をしたくなるような言葉がけだったり工夫をしてあげられるようにすること、とも思っています。

相手が子どもだからって、言うことや対応をコロコロ変えても気づかないだろ、なんてことはない。
きっちりいろいろ覚えています。
それを肝に銘じながら、リスペクトしながら、関わっていきたいものです。


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