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農業をひも解く16 〜Stand alone〜

前回のnoteでは、インフラへの依存、ってことを書いた。今日のStand aloneはその裏返し、ということになろうか。

前回の問い、「扉の写真、何かわかりますか。」であるが、答えは、

K(カリ)鉱山の”ボタ山”

です。
「農業」で使うカリ肥料とかは、こういう出自なのだ。

カリ鉱山

さて、「有機農業(農法)」は素晴らしい取り組みだが、その定義は多分、人によって異なる。
健康をイメージしたり、
自然に優しいと感じたり、
イコール無農薬・無化学肥料だったり、

さまざまだと思う。

で、この無農薬・無化学肥料だが、農薬は「化学合成農薬」というくらいで、石油なんかを使っている。これは「イヤ!」なのが直感的にわかる。

しかし、化学肥料はどうか。その原料を見れば、
N(窒素)は空気中の窒素から、
P(リン)は鉱物から、
K(カリ)も鉱物から

作られており、出自は全て自然のものなのだ。
これが「イヤ!」という理由は何なのだろう?

無茶苦茶エネルギーを使っているのは間違いない。地球環境にも影響を与えているだろう。だが、肥料の「製法」がイヤ!と言っている人を、僕は見たことがない。

ただ、この肥料を使う農法はインフラに依存していることは間違いない。だからそれがSTOPあるいはシャットダウンされたら、その農法は止まってしまう。大規模に行う「農業」であればあるほど、危うい。

ただ人は食べなければならないし、食べようと思えば、その食べ物は自分で作れるのだ。A5の牛肉や南国のフルーツは無理だけど。

ずいぶん質素な食卓にはなるだろうが、自分で

Stand alone

になろうと決めれば、それはできる。インフラに頼らずに生きていける。
自給レベルならなおさらのことだ。

僕が思うに、近い将来、

農業は二極分化する。

効率を徹底的に追及し、工業レベルで、大規模に、正確に作物を生産する「垂直農業(農場)」と、

垂直農場

自然の摂理に従って、少量の作物を、自分で生産する「いとなみ」と。

自然農法

どちらも「農業」の未来だ。素晴らしい。
僕は興味がある。やってみたい。
だが、前者にはインフラ依存という危うさがある。

今、いろんなものが危うい。

さあ、どうする?

分かれ道








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