偶然のイブの贈り物?町田市立国際版画美術館

もうクリスマスも終わり、すっかり年末ムードですね。

わたしは今年のイブはいくつか、偶然の贈り物をいただくような経験をしました。

一つ目は、イブの前にある方がコロンビアの児童の絵画も展示されている展覧会のことを教えてくれたこと。

開催は週末の2日間だけ。(すでに終了しています) 

会場となっている町田の国際版画美術館にはいつか行ってみたいと思っていたので、この機会にとイブに出かけることにしました。

「絵を描く天使たち少年少女国際交流展」では日本だけでなく様々な国の子どもたちの作品は、色とりどり。

国ごとの文化の違いも感じられました。

そして、2つ目は国際版画美術館の収蔵作品展と「パリのモダン・ライフ」というポスター展を見ることができたこと。

これが予想外に素敵だったのです。
(写真を掲載しているのは撮影OKの作品のみ)

収蔵作品展には草間彌生さんの代表的なモチーフである、かぼちゃの作品も。

「草間さんの生家が種苗業を営んでいたことから好んで描かれた」と知り、
「そうだったのか」
と納得。

スティーブ・ジョブズを魅了したという大正・昭和に活躍した浮世絵師・版画家の川井巴水さんの作品も(おそらく)ここで初めて出会いました。


とても版画とは思えない絵のような作品に驚愕。
和田誠さんの作品もあったのですが、
「以前見た和田誠展にもなかったのでは?」
という作品も。

和田誠事務所から美術館に寄贈された「二人のシネマ」のエッチングも本当に素敵でした。

チャップリンの作品群や「道」や「フレッド&ジンジャー」などの人気映画を描いた作品、確かによく知っている映画の一場面が和田さんの作品になるとこうなるんだ!と見ていてワクワクします^ - ^

2019年に亡くなったという黒崎彰さんの作品はびっくりするくらいまとまった展示。 

斬新で現代的なのにやはり伝統的な浮世絵師・版画の伝統技術を感じ、その濃密な作品たちに圧倒されました。

その後見た併設展のパリのポスター展も素敵だったのですが、日本の画家たちの作品に圧倒された後なのでこちらは軽やかに感じられました。

知人の紹介がなければ、この日町田に行くこともなかったでしょうから、わざわざ連絡して下さった彼女に大感謝です。

また、順番は前後しますが、この日、美術館に行く途中、たまたま覗いた市民文学館で赤瀬川原平さんのリトグラフ作品の展示に遭遇したことが三つ目の嬉しい出来事。

そして、4つ目の嬉しい偶然は帰り道に立ち寄ったブックオフで、穂村弘さんの本で知って「読みたい!」と思っていた雪舟えまさんの歌集を発見したこと!

「うれいなくたのしく生きよ娘たち熊銀行に鮭あずけて」
「なんでこうつららはおいしいのだろう食べかけ捨てて図書館に入る」
などの雪舟さんの作品を読んだ時、
「もしかして、北海道の方?」
と思っていたら、札幌出身の方とのこと。 

「歌集で他の作品も読んでみたいな」
と思っていたのです。

思わず手に取ると初版本、しかもわたしの大好きな歌、
「熊銀行に鮭」
が書かれたサイン本だったのです。

おまけにこの本は装丁も凝っていて、様々な本の装丁を担当されている名久井直子さんが担当されているのですが、もともとの装丁はカバーを外して広げるとたんぽぽ畑のようになって、とっても素敵なのです。

(穂村弘さんと名久井直子さんの対談でそのことを知りました。) 

でも、非常に手間がかかるため、六冊目からは四角形の通常?のカバーになっていると知り、
「やっぱり、元々のデザインのカバーのがいいよなあ」
と思っていたのですが、この日出会ったのは初版本だったので、わたしが素敵だと思った最初の装丁の本でした。

この本、まさにまるで神様が
「クリスマスイブだし、買ってけば?」
と差し出してくださったみたい。

もちろん、買いましたとも✨

なんだか不思議な幸運に恵まれたように感じたイブでした^ - ^

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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