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超☆社会的サンダル『漂☆流』【Daily Recommend 12】

2024.2.7 Release
ラブ・ラッドレコード

バンドものは特に熱心に追いかけてるだけに、やはり生のライブを観ないといいも悪いも語れないというか語りたくないというのが正直なところだけど、まだライブを観れてないバンドで特に惹かれているのがこのバンド。

その名も「超☆社会的サンダル」。
リットリンクのURLを見るに、英字表記だとsupersocialsandalのようだ。
あっでも問い合わせのメールアドレスはsuperstarsandalになってる。
まあどっちでもいい。

ぼくが出会ったのは“うさぎちゃん”という楽曲、その少し前に改名したそうで、以前は「反社会的サンダル」という名前で活動していた。
もう危ない。逆らわないほうがいい。
リズミカルな楽曲の中で、モデルが演じるかわいい女子高生=架空の友人“うさぎちゃん”について歌っている。
このMV中に演奏シーンが出てくるバンドが妙に気になってしまって、その歌詞のようにぐるぐる繰り返し脳内再生されていたものだ。


超☆社会的サンダルは当初、オニザワマシロ(Vo/Gt)、タケマスター(Gt)、ふじお(Ba)の3人で活動しており、「出れんの!? サマソニ!? 2023」「閃光ライオット2023」に参加するなど注目を集めていた。
2023年11月には林田翔馬(Dr)が正式加入し現在の体制となり、年が明けて2024年2月7日には初の全国流通盤『漂☆流』をリリース。
このたび4月10日にデジタル配信がスタートし、手が届きやすくなったので、ぜひ聴いてみてほしい。

なんだろう、音程にとらわれず気だるくフリーキーなボーカルは相対性理論を思わせるし、何を考えてんのかわかんない危うさは神聖かまってちゃん味(み)を感じる。
つい最近公開されたインタビュー記事では、メンバーが影響を受けたアーティストとして、銀杏BOYZ、モーモールルギャバン、ART-SCHOOL、爆弾ジョニーなどのバンド名が挙がっていて、総じて納得の一言。
特にモーモーは首がもげるくらい頷いてしまった。


M-1“可愛いユナちゃん”は現在の体制になって初めて配信リリースされた楽曲で、どうやらライブでもよく演奏される曲のよう。
「ユキちゃん」じゃなくて「ユナちゃん」みたいです。(モーモールルギャバン参照)
ユナちゃんのことが大嫌いなのか、その裏返しで大好きなのか、羨望と憎しみが入り混じったような感情を鋭いサウンドでかき鳴らしている。
(\可愛いー!ユーナーちゃん!/のコーラス歌いにライブハウス行きましょう)


歌詞から考えると、M-2“空車”は「くしゃくしゃ」だし、M-5“熱中症”は「ねえチューしよ」だし、ただ投げやりに感情をぶつけるだけじゃなく、そういった遊び心も散りばめながら楽曲の世界観を表現しているあたり、しっかりアーティストだなと思う一面も。
やっぱりただ者じゃない。


M-3“17”はもう、高校2年生の授業の必修科目にすればいいよ。いや、するべき。
もしかしたら中学3年生あたりから飛び級で授業受けるコがいてもいいかも。
あの時期特有のどうしようもなく先行き不安な感情、何考えてるか言えって言われても言葉にならない感じ、楽曲でもMVでも上手く表現されている。


M-4“魚を追いかけて”とM-5“熱中症”はつながってる気がして。
現実の中の理由のない虚無感、さっきの17くらいの時期にもあるだろうし、なんなら大人になってからも全然あるよ。
この楽曲の主人公とトリップしてみたい。
“熱中症”の後半から脳内BPM上がってハイになって気持ち良さそう。


ここまで読んでくれた人はみな無条件にM-6“薬を飲んでも”のライブ映像を観よ。
そろそろ沼にどっぷりハマって来た頃でしょう。
あんなに危険な香りのするバンドだと思ってたのに、こんなに温かくて、こんなに優しいの。
そのままアルバムのラスト、M-7“ほんとの明日”で締めて明日へと踏み出そう。
このアルバムで、またひとつ信じられるバンドに出会えて良かった。


アルバムタイトル『漂☆流』のとおり、ゆらゆら身を任せながら流れつくままに友人や社会と向き合っているさまが、1つのストーリーで描かれている。

忘れないでほしいから、もう1回言います。
「超☆社会的サンダル」というバンド。

近い将来、その一挙手一投足が注目されるくらいにハネると思うんですよ。
いや、でもそんな売れる売れないとかは置いといて、ずっと大事に聴き続けたいバンドです。
その動向にぜひ注目してみてください。


■超☆社会的サンダル リットリンク(ライブ予定など)
https://lit.link/supersocialsandal

■超☆社会的サンダル 公式X
https://twitter.com/sandr_public



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