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ブロックチェーンの歴史

・2005年、ギリシャは政府と救済債権団との協議が決裂寸前となり、銀行の破綻を防ぐため、銀行口座からの引き出し額に制限を課す。

・2008年、サブプライムローン問題をきっかけに、世界的な金融危機が発生。

リーマン・ブラザーズが破綻し、世界中の多くの銀行や金融機関が政府による救済を必要となる。

いわゆるリーマンショック。

これらの事件は「現代の金融システムのもろさ」や「銀行やその他の金融機関が人々の資金をリスクにさらす可能性がある」ことを認識させました。


世界の多くの銀行が実践している形態である「部分準備銀行制度」は、上の問題を体現したものです。

部分準備銀行制度とは、国民からお金を預かり、その一部を準備金として保有。
残りの資金を自由に貸し出せる仕組み。

ちなみに日本の銀行もこのシステムを使っていたりします。

例えば私が銀行に100万円を渡しても、銀行は私のためにその額を準備金として蓄えてはおらず、法律上は10万円(10%程度)を準備金として持っていればよくて、残りの90万円はさまざまな投資に使うことができます。

この時点で銀行が「他の預金者から十分な準備金を得られない」場合、私は100万円を引き出せません。

またその投資が失敗したり銀行が倒産したりすると、預けているお金を失う危険性があるんですね。

他の例でも考えてみましょう。

日本銀行の純預金額が1000億ドルだとすると、常に100億円程度を手元に置いておけばよくて、お客さんが一斉にお金を引き出さないうちは問題ありませんが、顧客が準備金を引き出そうとした瞬間に銀行は急速に資金を失い、リーマンショックのような金融危機が発生しかねません…。

では部分準備銀行制度の仕組みはダメなのかというと、決してそんなことはなく、こういった危機に対する解決策の一つとして政府がよく使うのは、復興計画のために自国の不換紙幣(米ドル、ユーロ、円など)を増やして「お金のインフレまたはハイパーインフレ」を引き起こし、人々の保有資産の切り下げを促進することです。

不換紙幣はその供給と創造がすべて国家政府によってコントロールされており、政府への信頼以外のソースはなし。

例えば、ベネズエラのような多くの国がハイパーインフレを経験し、その不換紙幣は現在「雀の涙」程度の価値になってしまっています。

フィアットマネーを守る政府への信頼欠如と、人々の保有資産を守る銀行への信頼の欠如など、これらすべての要因が「現代の金融システムに対する疑問」を引き起こしています。

ビットコインの登場

・2008年10月31日。サトシ・ナカモトというペンネームで、ビットコインのWhitePaperが発表された。(まだ読んでない人はとりあえず読んでみましょう。日本語訳バージョンも貼っておきます。)

・2009年1月3日。ブロックチェーンが稼動し「ジェネシスブロック」と呼ばれる最初のブロックが作られた。

2008年にビットコインのホワイトペーパーが発表され、その約1年後に最初のブロックが作られています。この中に何が入っていたかというと、ビットコインの取引と「いくつかのデータ」が含まれてました。

このようにブロック中にデータを保存することは可能で、サトシ・ナカモトは最初のブロックに次のようなメッセージを含めていました。


「Chancellor on the brink of second bailout for banks」
「銀行に対する2度目の救済措置の瀬戸際に立つ首相」


これは何を意味しているかというと、銀行救済を記述したタイムズ紙のタイトルを意味します。

このメッセージは「お金の非中央集権化」の引き金となるサトシ・ナカモトの意思なのではと言われています。メッセージの伝え方がクールですね…。

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