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第85回 バズっただけで販売に繋がるなら、映画『100日間生きたワニ(100日後に死ぬワニ)』は大ヒットしていた!?

「モノを売る」には「速やかに、誰でもできることを誰よりもやる」に尽きる

連日お伝えしておりますが、「モノを売る」ということで躓いている方がいらっしゃったら、今の僕のオンラインサロンを見ていただきたいのですが、今は、とにかく最新刊『夢と金』を届ける為にアレやコレやとやっています。

これからサロンを覗かれる方に変な期待をされると嫌なので先に言っておくと、販売の過程に「裏技」は無く、「速やかに、誰でもできることを誰よりもやっている」というだけです。

でも、やっぱり、これに尽きるんです。

そして、この「誰でもできること」には、「実験」も含まれています。

「この手は刺さるのか、刺さらないのか?」という仮説検証ですね。

分かりやすくダメな例をあげると、
たとえば、「2週間後とかにイベントが迫っていて、でも、まだ集客ができていなくて、そこで一発逆転を狙って、Facebook広告を出してみる」とかです。

あるいは、「SNSのプロを名乗る人にお金を払って、SNSのバズり方を学ぶ」とか。

Facebook広告の広告効果を知らないのに、それだと、あまりにも博打じゃないですか?

SNSのプロから「バズ」が何たるか?を学んだところで、バズるかどうかも分からないし、バズっただけで販売に繋がるんだったら、映画『100日後に死ぬワニ(100日間生きたワニ)』とかは大ヒットしていたわけで、「人を集める」とか「モノを売る」というのは、そういうことじゃないんですね。

「再生回数」と「成約率」は比例しない

踏み込んだ話をすると、「再生回数(閲覧数)」と「成約率」って、比例関係にないんです。

ここが比例関係にあるなら、人気YouTuberさんの書籍とかって、全て大ヒットしているハズです。

Twitterにせよ、Instagramにせよ、YouTubeにせよ、TikTokにせよ、「プラットフォーム上の数字というのは、プラットフォームを盛り上げる為に存在している数字でしかない」という話です。

いやいや、「あの人はフォロワーが多いし、モノもたくさん売れてるよ」と言い出す人がいるかもしれませんが、
それは「フォロワーが多くて、モノがたくさん売れている人」に目を向けているだけの話で、正しく数字を見ると、「フォロワーが多くて、モノが売れていない」という人の方が多数です。

TVタレントさんの「フォロワー数」と「集客数」、あるいは「販売数」を見てみてください。

25歳の時に絵本作家に転身して、そこからしばらく売れなくて数年経った時に「『届ける』『売る』ということにもちゃんと向き合おう」と思い、
それからアレやコレやと販売の仮説・検証を繰り返して、
その結果「速やかに、誰でもできることを誰よりもやる」とか「なるべく早い段階から打ち手を探り始めることが大事」という結論に至りました。

『夢と金』を子供達の為に買う大人が結構いる

そんなわけで、今回の『夢と金』も、出版が決まった瞬間から、アレやコレやと試していて、その様子を細かい数字もまじえて、オンラインサロンの方で共有させていただいております。

その仮説・検証の中で、『夢と金』の輪郭が少しずつ見えてきたのですが、
今回は一応「ビジネス書」みたいなカテゴリーに入ると思うのですが、これまでに僕が出してきたビジネス書と、今回の『夢と金』の違うところは、「子供達の為に買う大人が結構いる」ということです。

「10冊買って、ウチの塾の子供達にプレゼントします」とか、「20冊買って、地元の子供達にプレゼントします」みたいな声が少なくないんですね。

『夢と金』というタイトルが、そうさせている面もあると思うんですけども、個人的にはそれだけじゃない気がしていて…
というもの、今回、『夢と金』というタイトルをつけた時に、最初、少しギョッとされたんです。

「踏み込んだ感」が結構あった。

なので、多少、「金の話をしやがって」的な炎上があるのかなぁとも思っていたのですが、これが全然無かったんですね。

いや、注目されていなかったら炎上しないのも納得なのですが、
Amazon総合ランキング1位になっても、とくに「金の話をしやがって!」「この銭ゲバが!」みたいな日本人特有の悪ノリが無かった。


「なんでだろ?」と考えてみたのですが、
たぶん、皆いよいよ「お金のことはちゃんと学ばないといけない」というモードに入ってきたんじゃないかなぁと思います。

これまで、お金の話をする人間を「ヨゴレ者」のように扱ってきたけど、
自分自身余裕が無くなってきて、すぐ下を見れば自分の子供がいて、「何もしなければ、この子はもっと貧しい思いをする」ということに気がついて、ようやく「お金の勉強をしなきゃ」となってきた…

今回はそんな気がしています。

それが「子供達の為に買う大人が結構いる」に繋がっているんじゃないかと。

でも、まぁ、自分の本だからそりゃまぁ宣伝もしますけど、お父さんもお母さんも、そして学校の先生も、子供達のことを想うのであれば、お金の勉強は本当にしなきゃダメ。

お金の勉強をしてみたら、もっと言うと、お金の勉強をして、《お金を作る、お金を使う、お金を守る》選択肢を持ってしまえば、
「これまで自分が子供達にいかに残酷で、いかに無責任なことをしていたか?」を痛感すると思います。

この前、地方で飲んでいて、そこで同席したオジサンが、数年前に店を畳んでしまったことを後悔していて、

「あの時に、クラウドファンディングがあったらなぁ」と言っていたんですけど、“あの時”にクラウドファンディングはあったんです。

「無かったのは、学ぶことを放棄していた、あんたの周りだけだ」という。

こんな愚かなことを、子供達が生きる未来まで持ち込んじゃいけないなぁと思います。

最新刊『夢と金』はお近くの書店、Amazon等でご予約ください。

西野亮廣

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