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「十戒」を読んだ話。

近ごろ起き抜けに息切れしている有り様の者ですこんにちは。 この時期の不定愁訴は異常。
さらには夏の本気に戦々恐々とする日々ですね…
皆さまどうぞご自愛ください。


今日の感想本は、先日読み終えたばかりの
夕木春央さん
「十戒」です。

よろしくどうぞ。

孤島ミステリは、ロマン。



方舟に続き、2冊目を読み終えました夕木さん。

内容は前作と同じくクローズドサークルもので、タイトルも「方舟」からの「十戒」と来て、装丁も揃えてあるかのようなデザインですね。
シリーズとして打ち出されていく作品なのかな?と思ったりなど。


前作に続き「…そう来る〜〜〜!?!?!?」というラスト。
すんなり終わらせてくれなさそうな予感はしていたけれど…!
読後感もまあまあ不穏です。不気味な味わい。



私はこれまで、閉鎖的なクローズドサークル小説というのは好きでも嫌いというでもなく、敢えて言うのならほんの少しだけ苦手かもしれない。という感じのものでした。
けれど最近は、面白く感じてきています。

非日常の閉鎖空間なんて、
エンタメ以外の何ものでも、ない……!
という意識に変わりつつあるからかもしれません。(順調に立派なエンタメ馬鹿になりつつある)

しかし本格ミステリが好きなのに、クローズドサークルがちょっと苦手気味とはこれ如何に。

おそらく「ちょっとだけ苦手」の要素の一部に、
「なぜその場所に留まらなければならないのか」
「なぜ外部に助けを求められないのか」
という必然性にあまり楽しさを見出せていなかったためかなと分析しています。
いやいやそのクローズドサークルの必然性こそが本格ミステリの醍醐味では!?という話ですよねわかります。(嘘です分かってませんでしたすみません)


そういう意味でいうと、今回の十戒は
「なぜその場所に隔離されなければならなかったのか」という必然性において、“多分に作られた必要性”を大きく感じてしまい(個人的所感)、
おおぉぅ…まどろっこしい…… と思ってしまった部分がままありました。
でも、クローズドサークルを好む方・読み慣れた方には、その「作られた必要性」にゲーム要素的な面白さを感じるのだろうなと思います。
(この言い回しこそまどろっこし〜い!なに言ってるかわかんないですね。言いたいことが伝わりづらくて申し訳ない)


ストーリーは基本的に「出来事」に重きをおいて展開がサクサクと進んで行くので、登場人物たちの内情について、とくに細かい心の動きなどを深掘りされてる、というわけではない感じです。
それが夕木さんの作風なのか、この作品に限ってなのか、はまだ2冊しか読んでいないのでわかりませんが。

ミステリでの人間ドラマが好きな自分としては、さっくり進みすぎてちょっっとだけ物足りないかな〜と感じた部分はありつつも、総体的には大変楽しませていただきました。

もし今後も続くシリーズなのであれば、ぜひまた読みたいです。


⊷ ⊶⊷ ⊶⊷ ⊶


こうやって自分の感想を深掘り深掘りしていくと、自分が好むもの、苦手とするものが露わになるので面白いですねえ。

私は、ゲーム性が強いミステリは、
そこまで得意ではない!らしい!

ということが、いまこうやって書き綴りながら判明していきました。そうだったのか自分。

そういえばゲーム感を主体にしたミステリってあんまり積極的に読もうとしたことないかも…と今さらながらに気づきました。

人間ドラマ×ミステリ な物語が好きです。
ミステリはいいぞ。

ここまで読んでくださりありがとうございます!

それでは。

「十戒」を読んだ話。

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