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コナン映画23作品を一気見!全作品の感想とおすすめを勝手に語る

劇場版名探偵コナンにどハマりした。コロナでの外出自粛も相まって、ここ2週間ほどで全23作品を一気見。こんなにシリーズものの映画を一気に見ることももうない気がするし、せっかくなので感想をつらつらと書き綴る。全作品の感想と、ついでに個人的おすすめ度合いを★で入れておく。コナン映画に興味持った人の参考にでもなればいいな。

※全て個人的な感想です。作品の好き度合いによってかなり文量に差があります。思いっきりネタバレしているので、見たくない作品は飛ばしてください!

時計仕掛けの摩天楼ー1997年:★★

記念すべき1作目。新一宛に爆破予告の電話があり、爆弾を探し犯人を追うストーリー。パソコンをワープロと言っていたり、コナンが公衆電話から蘭の家電に電話をかけていたりと時代を感じる。コナン映画は全作品を通して爆破シーンが多い印象なのだが、1作品目からガンガン爆破してた。

内容はストーリー構成がすごくしっかりしていて、何と言っても最後のシーンがとてもロマンチック。「死ぬときは一緒だぜ…」だなんて、こんなクサいセリフも新一が言うと様になるのはなんでだろう。蘭が最後のコードを切ったとき、モノクロ映像→カラー映像へと切り替わり、赤いコードを残したと分かる演出がとても素敵だった。「赤い糸は切りたくなかった」っていうのも、ベタだけどいいよね。

ただ、この頃は灰原もいないし少年探偵団も脇役なので、最近の作品に見慣れているとちょっと寂しい感じもする。ただただコナンが無双している。また、犯人らしき人物はほぼ一人しかいないので、「犯人誰だろう…?」っていう楽しみはあまりないかも。

14番目の標的(ターゲット)ー1998年:★

名前にトランプの数字が入る人たちが次々と狙われるストーリー。今回も派手に会場を爆破している。毎度思うのだが、犯人たちはどこで爆弾を手に入れているのだろう。

その昔、おっちゃんが妃弁護士を撃ったのはなぜ?という謎を引きずる展開は面白かったし、数字が入る人が狙われるというのもスリリングだったけど、全体的にはうーん……という感じ。動機も犯人しか知りえないことだったし、映画を見ながら観客が推理するのはちょっと難しいのでは……。コナンがヘリを操縦するなど、またも無双している。ガキの頃、ハワイで親父に教わりすぎじゃない?

世紀末の魔術師ー1999年:★★★

怪盗キッド&服部平次の初登場作品。とはいえ、服部はかなりちょい役で可哀想ですらある。今回は爆破はなし(冒頭にちょこっとキッドが変電所を爆破してるけど)。

ストーリーもミステリー要素もアクション要素も、本当にバランスのいい作品。キッドも安定のかっこよさ。キッドと犯人がこの中にいるのかも…?というドキドキ感+そもそものストーリーの面白さで、初期作品の中ではダントツで好き。

後半の犯人とコナンが対峙するシーンがかっこよくて、さらにあそこで飛んでくるキッドのトランプ銃が最高にいい(姿は見せずにトランプだけって演出が素敵すぎる)。最後、キッドが新一に変装してコナンを助けるシーンも最高の一言。実は私、この作品は子供の頃にロードショーで見ていて、最後のシーンだけ強烈に覚えていて。それだけ印象に残るシーンだったんだろうな。(どうでもいいけど、最近はキッドの白いハト登場しないね)

瞳の中の暗殺者ー2000年:★★★

ある事件に関わった刑事が立て続けに襲われる。事件を目撃し、記憶喪失になった蘭を守りながら事件の真相に迫っていくストーリー。このあたりから作画がかなり最近のものに近付いてる気がする。

コナン映画の中で唯一、感動で泣いた作品かもしれない。新一との思い出が蘭の記憶を取り戻す鍵、ひいては事件解決の鍵となっていて、回想の中で新一も度々登場する。コナンの蘭を思う気持ちが伝わってきて、つい泣けてしまう。随所に散りばめられた伏線もきれいに回収されていて、見終わったあとはすっきり。

天国へのカウントダウンー2001年:★★★

完成間近のツインタワービルに関わる人々が殺されていくというストーリー。灰原や少年探偵団がクローズアップされ、黒の組織も関わってくる。この作品のキーパーソンは灰原。最近の灰原とは違う、少し影のある彼女が見られる。

劇場版での黒の組織絡みは、個人的にはあまり好きじゃない。が、これは別の殺人事件に黒の組織が少し関わっているという設定なので良かった。この頃はおそらくジンとウォッカしか登場していないので、ジンが狙撃を担当。しかも園子とシェリーを間違えるというジンらしくない失敗も……。今だったらキャンティかコルンなんだろうな。

ストーリーもミステリー要素もいいのだけど、一番の見せ場はやっぱり最後のアクションシーン。少年探偵団の灰原を思う優しさも、歩美ちゃんのコナンへの恋心も全部素敵。少年探偵団の魅力が一番描かれている作品は、間違いなくこれ。

ベイカー街の亡霊ー2002年:★★★

仮想体験ゲームでコナンが100年前のロンドンに降り立ち、そこで起こる連続殺人の真相に迫るお話。一方、現実世界では工藤優作が殺人事件を解決し、相互の世界の関係性も終盤で見えてくる。

まず、バーチャルリアリティを使って100年前のロンドンを舞台にしよう!という発想がすごい。人工知能「ノアズアーク」がゲームを支配し、子供たちをいわば人質とすることで、ゲーム内での出来事でありながら緊迫感をもたらしてくれる。派手なアクションシーンはないが、とにかくストーリーが面白い。現実世界での殺人犯がジャック・ザ・リッパーの子孫だったという設定も、こう言ってはなんだが、すごくロマンを感じる。

そして、最後には「ノアズアーク」開発者であるヒロキくんが登場。実は他に真犯人がいました!的どんでん返し設定はコナン映画でよく見るけど、その設定の中ではこのヒロキくんの登場が一番好き。ヒロキくんが出てくることで、暗い話から救いのある話へと変わる。諸星くんがヒロキくんだったという伏線も、さりげなく散りばめられている。

迷宮の十字路(クロスロード)ー2003年:★★

初の服部平次主演?作品。京都を舞台に、コナンと平次が殺人事件の謎を解いていくストーリー。コナン×平次は安定感があって安心して見ていられる。

京都の地理を生かした謎解きで、地元の人や住んだことがある人ほど面白いのでは。犯人が能面をつけているのも、京都ならではの雰囲気を作り出していて良き。アクション要素は少ないけれど、ミステリー小説を読んでいるような感覚で楽しめる。終盤、コナンはそんな簡単に新一に戻っちゃっていいの?とは思ったが。エンディング後に、平次の初恋の人が和葉だとわかるシーンもキュンとする。

銀翼の奇術師(マジシャン)ー2004年:★

怪盗キッド登場の2作目で、アクションシーンがかなり目立つ作品。前半はコナンvsキッド、後半は飛行機内での殺人事件と二部構成のようになっている。

正直、殺人事件はテレビアニメ回でもありそうなもので、あまり印象に残らず。前半でコナンとキッドの掛け合いを、後半でアクションシーンを楽しむ映画という感じ。新一に化けるキッドは当時は面白かったのかもしれないが、最近は定番になりすぎて、今見るとあまり新鮮味はなかった。

後半でも、誰がキッドの変装なのか結構すぐにピンときてしまう。蘭の告白シーンも「えぇ、今⁉︎」という感じで、個人的にはもう少し雰囲気のあるときにしてほしかった。まぁ最終的にキッドはいつも通りかっこいいんだけど。

水平線上の陰謀(ストラテジー)ー2005年:★

処女航海中の客船の中で殺人事件が起き、その謎を解いていくストーリー。珍しくおっちゃんがかっこいい。そして久々の爆弾登場。

犯人は意外性があり良かったのだが、終盤の展開があまり好きじゃなかった……。定番の、ピンチの蘭をコナンが助けに行くパターンなのだが、蘭もコナンもいらんことしすぎ!と突っ込みたくなってしまう。蘭の自ら危険に飛び込んでいく行動もほどほどにしてほしい。ハラハラを通り越してちょっとイライラ……。

探偵たちの鎮魂歌(レクイエム)ー2006年:★★

個人的に、タイトルが一番謎な作品。なぜレクイエム……?10周年記念として、平次やら怪盗キッドやら警視庁の面々やらが総出演。ストーリーは、おっちゃんが謎の人物からの依頼を受けて事件の謎を解くというもの。蘭や子供たちは遊園地で人質に取られるのだが、なぜかコナンは謎解きに参加させられる。

ストーリーの始まりが唐突だなという印象は受けたものの、全体的には面白かった。特に犯人のキャラクターがしっかりと描かれていて、共感はできないがなるほどなと思わされた。結局事件の真相は警察がほぼ掴んでいて、名探偵なんて必要なかったんだ、という結末もこれまでになくて新鮮。

そして、キッドはいつも通りかっこいい。というか、今作においてはおいしいところを持っていく。が、コナンたちの謎解きとキッドがどう繋がっているのかが終盤にならないと分からない。最後にキッドが誰に変装していたかがわかるのだが、そのヒントがさりげなくて好き。

紺碧の棺(ジョリーロジャー)ー2007年:★

おっちゃん一行がバカンスで神海島(こうみじま)を訪れるが、そこは300年前に海賊が宝を残したと言われていた場所。宝を狙うトレジャーハンターと事件に巻き込まれていく。

海賊の宝を探すというストーリーは非現実的で面白いのだが、映画というよりアニメのスペシャル回っぽい。アクションシーンもあまりなく、見せ場は最後の船が浮き上がってくるところくらい。ミステリー要素や犯人の意外性もあまりないかも。

蘭と園子の友情にもスポットが当てられているようだが、二人の戦闘シーンは一瞬で終了。蘭はともかく、園子は戦えないよね……。やっぱりコナン(新一)×蘭の方が見たいなぁと思ってしまう。あと、全作品の中で唯一?オープニング映像とセリフがちょっと違う。この作品だけなのを考えるに、不評だったのかな。。

戦慄の楽譜(フルスコア)ー2008年:★

音楽家が次々と殺害されていき、最終的に蘭たちがいるホールで事件が起こる、というストーリー。音楽をテーマにした作品で、バイオリンの音色やオペラ歌手の歌声に酔いしれる。久々に派手な爆破が見られる。

ファンの中でも評価が分かれているっぽいが、個人的には最下位を争う。ストーリー云々の前に、コナンの音痴だけど絶対音感という設定がどうも受け入れられなくて……。実際に絶対音感は持っていても音痴という人はいるみたいだが、どうせなら音楽は苦手という設定で通して欲しかった。110番通報の方法も、理論的にはできるのかもしれないが、コナン音痴なんじゃないのか?と突っ込まざるをえない。最後にコナン(新一)がバイオリンを弾けるという設定も突然出てきて、え?っていう……もう少しどこかに伏線とか欲しかったなー。

漆黒の追跡者(チェイサー)ー2009年:★★

連続殺人事件に黒の組織が絡んでくる作品。黒の組織初登場の「天国へのカウントダウン」とは違い、コナンが組織と直接対決する。

映画で黒の組織が登場する場合は、原作に影響が出ないようにしか描かれないので、結末が想像できてしまう。が、コナン=工藤新一だとバレるあたりはちょっとハラハラさせられる。個人的には、組織が軍事ヘリのようなものを持ち出しているのにちょっと興ざめ。裏でひっそりと悪事を働いているものだと思ってたのに、そんな大々的にやっちゃっていいの?

一方で、連続殺人事件の方は犯人も意外性があり、面白かった。ただ、重要キャラの声優をDAIGOが務めていて、棒読み感が気になってしまった。

天空の難破船(ロストシップ)ー2010年:★★★

怪盗キッド好きにはたまらない作品。今作では、キッドとコナンは完全に味方同士で、飛行船を舞台に二人が活躍しまくる。

コナン映画の中では珍しく人が死なず、かつかなりコメディ要素が強い。コナン×キッドのお茶目な掛け合いも多く、とても好きな作品の一つ。ミステリー要素も単純ではあるが面白い。コナンの反撃時に流れる音楽のドラム音がかっこよくて痺れる。気になったのは、平次×和葉×親戚の男の子の掛け合い。ちょっと尺が長くて飽きてしまう……。あと、これは好みが分かれそうだが、エンディングへの入り方とエンディング後のストーリーがコナン映画の中でも異色!個人的にはこういうのも結構好き。

また、劇中で愛知県佐久島が出てくるのだが、描写も忠実で元愛知県民としては結構嬉しい。そこでヤギと戯れるキッドがとにかく可愛いので、キッドファンはそこだけでも見る価値あり。

沈黙の15分(クォーター)ー2011年:★★

発端は東京での爆破事件だが、メインの舞台は新潟県の小さな村。毎年4月に公開されるコナン映画にしては珍しく、舞台となる季節は冬。さらに、今作が15作目ということで、「15」がキーワードになっている。過去作の中でも1、2位を争うレベルで爆破が派手。

酷評されているのをたまに見かけるが、個人的にはまぁまぁ。スノボで雪山を滑走するコナンがなかなか新鮮。何よりコナンと灰原の掛け合いを見られるのが嬉しい。コナン映画にしては珍しく、ピンチのコナンを蘭が探すという、いつもと逆パターンでもある。あと、中盤で登場する刑事役が戦場カメラマンの渡部陽一なのだが、キャラの見た目も声も完全に本人でつい笑ってしまう。

最後の雪崩を起こすシーンはおいおいと突っ込みたくはなるが、最近のコナンのスーパーマンっぷりに見慣れてしまったせいか、もはや感覚が麻痺。コナンの現実離れした無茶苦茶なアクションの始まりはこの作品な気がする。

11人目のストライカーー2012年:★

Jリーグとコラボした、サッカーをテーマにした作品。遠藤選手や今野選手などJリーガーたちが実名で登場。もちろん、声優も本人たちが担当している。今回も爆破が派手。

そもそもコナン(新一)はサッカーが得意という設定なので、Jリーグコラボは相性いいのでは。サッカー選手と会って、子供のように喜ぶコナンがかわいい。ミステリーとしては、ところどころ回収しきれてない伏線があるような気がして(というか単純に意味がないだけ?)、見終わった後に少しモヤっと感が残る。サッカー選手に多くを求めてはいけないのだろうが、セリフがかなり棒読みで物語に入っていけないのが残念。普通に面白いのだが、これといって印象に残らなかったので個人的評価は低め。

絶海の探偵(プライベート・アイ)ー2013年:★★

海上自衛隊全面協力の本作は、舞台となるイージス艦が細部まで忠実に再現されているのがポイント。細かいとこまで取材したんだろうなぁ。ストーリーは、船内に紛れ込んだスパイを見つけ出すというもの。

柴咲コウ演じる藤井七海が最初は怪しく映るが、最終的にはコナンの味方になってくれる。こういう映画限定キャラが心強い味方となる展開は結構好き。最後はまたも蘭がピンチになるが、新一の想いが届きなんとか救い出される。蘭と新一の絆は海よりも深いのね。

ストーリーは普通に面白いけれど、最後の真犯人(?)の設定はいらないのでは……という気も。平次と和葉も無理やり巻き込んでる感も否めない。ミステリーよりイージス艦の描写を楽しむ作品。

異次元の狙撃手(スナイパー)ー2014年:★★

アメリカ軍の元兵士がなぜか日本で殺人劇を繰り広げる。腕利きスナイパーたちの戦い。ジョディ・スターリングやジェイムズ・ブラックなどのFBIや世良真純が映画初登場。

この作品の見せ場は、最後の赤井さんの一言。それ以外はすべて序章。派手なアクションシーンすらも序章。終盤に近付くにつれ、これは赤井さん登場するのでは……?と観客の期待を膨らませるようなセリフや動きが多々ある。これまではコナン一人で頑張ってることが多かったので、赤井さんという味方ができて良かったねぇと保護者のような気持ちに。

ストーリーは普通に面白いが、やっぱりこの作品は公開当時に劇場で見てこそ。後から見返しても、最後の赤井さんの一言に興奮できないので面白さは半減してしまいそう。「いつ見ても面白い」というのは重要な要素なのだなと痛感。

業火の向日葵ー2015年:★

ゴッホの『ひまわり』をテーマにした作品。まるで怪盗キッドが悪役かのように描かれていて、キッドファンとしてはハラハラする。もちろんコナン目線で描かれてはいるが、もはやキッドが主人公と言っても過言ではない作品。珍しくじいちゃんにもスポットが当たる。

キッドは言わずもがなでかっこいいのだが、ストーリーは正直微妙。犯人の動機が理解しづらく、コナンの推理ショーを聞いてもあまり腑に落ちた感じがしない。登場人物も結構多いのに、いなくてもいいのでは?と思うほど影の薄い人も数人いて、人数減らせばいいのに……と思ってしまう。また、キッドがなぜ不可解な行動をしていたかが最後まで明かされないので、ファンとしてはモヤモヤしながら見続けることになって、それもストレスだった。

あと、しょうがないとは思うのだが、ゲスト声優である榮倉奈々はお世辞にも上手いとは言えず。最初から最後まで出てるし、かなり重要なキャラクターなのに……と残念。

純黒の悪夢(ナイトメア)ー2016年:★★

黒の組織の一員、キュラソーをめぐる物語。ジンやウォッカ、ベルモット、キャンティ、コルン、そしてキールも登場し、黒の組織が勢ぞろい!もちろん、赤井さん、安室さんも登場する。ミステリー映画というよりはアクション映画と言った方がいいかも。

今作は映画限定キャラのキュラソーがいい味を出している。全作品のキャラの中で最も魅力的なのはたぶんキュラソー(個人的見解)。そして赤井さんと安室さんは観覧車の上で殴り合いというぶっ飛んだことをやってのける。スーパーマンはコナンだけに留まらなくなってきた。最後のアクションシーンは、ゴンドラをUFOキャッチャーしてるし、観覧車ごと転がるし、もう壮大すぎて突っ込むことすら忘れてしまう。

そして、この作品のもう一つの見せ場は冒頭のカーチェイス。コナンは原作もそうなのだが、車がしっかり描かれているんだよね。だからこそ描けるシーンだなぁとしみじみ。そしていつも思うのが、コナンの登場人物なかなかの高級車に乗っているということ……みんなお金持ってるんだな。。

から紅の恋歌(ラブレター)ー2017年:★★

『迷宮の十字路(クロスロード)』ぶりの平次×和葉がメインの作品。百人一首を題材に、京都で連続殺人事件が起こる。今作のコナンは脇役な感じ。

『迷宮の十字路(クロスロード)』もそうだが、京都が舞台だと世界観がしっかりしていて素敵。綾小路警部とシマリスも個性爆発な感じで好き。殺害前に百人一首のカードを送る、という演出もとても良かった。ミステリー要素がとてもしっかりしているものの、最後のアクションシーンは近年の作品の中では大人しめ。平次にはコナンのような飛び道具がないから、まだ現実的なアクションになるのだろうか。そうは言っても平次と和葉、空飛んでるけど。

ゼロの執行人ー2018年:★★★

大人気の安室さんにスポットを当てたもので、今作の事件は殺人ではなくIoTテロ。ドローンを駆使して解決するなど、かなり現代的なストーリー。コナン映画としては結構異色で、かなりびっくりした。

何よりも驚いたのは、完全にターゲットを大人に振り切ったであろうこと。IoTテロというのはもちろん、公安警察や検察の内部事情がかなり重要で、さらに裁判に関する単語も飛び交い、小学生が見て理解できる内容だとは到底思えなかった。安室さんをメインに据えるから、大人向けに振り切ったのだろうか……それにしてもそれをやれちゃうのがすごい。実際、興行収入も前年から跳ね上がってるし、成功したんでしょう。

個人的には、何度も見返す楽しみがあって好きな作品。正直、一度さらっと見ただけで全てを理解するのはなかなか難しい気がする。物語の最初で、安室さんをまるでコナンの敵のように見せているのも良かった。安室さんの人気が高いのも頷ける。

紺青の拳(フィスト)ー2019年:★★★

コナン映画では初海外、シンガポールが舞台!殺人事件とその裏にある巨大な陰謀を相手に、怪盗キッドとコナンが活躍しまくる。園子の彼氏、京極さんも映画では初登場。

キッドが出ていることもあるが、最近の作品の中ではかなり好きな方。中盤の謎解きが少し冗長に感じるな、とか、終盤のシーンはあまりにもやりすぎでは、とかいろいろ突っ込みたいポイントはある。が、キッドとシンガポール夜景の相性の良さ、前髪を下ろした園子の可愛さ、エンディング後のストーリー、そしてキッドのかっこよさ×100など諸々刺さるポイントが多くて、細かいことはどうでも良くなる。シンガポールの街を飛び回る映像がとても素敵で、映画館で見たかったなぁと思う作品。

あとは、見返す楽しみがあるのも嬉しい。オープニングの隠れキッド探しや、新一がキッドの変装だと気付いていた蘭の態度、ちらりと映るキッドの付き人じいちゃんなど、2回見て初めて気付く部分もたくさんある。早くHuluの配信始まってほしい(期間限定配信終わってしまって寂しい)。


以上、23作品。コナン熱の赴くままに筆を走らせていたら、8000字を超えてしまった…笑。これだけ語っておいてあれだが、実はすべて金曜ロードショーやHuluで見ており、映画館で見たことはない私。今年こそは映画館で……!と思っていたら『緋色の弾丸』の公開が延期になり、ついこんなものを書いてしまった。今はとにかく『緋色の弾丸』の公開が待ち遠しい。

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