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教えて調理博士〜小麦粉編〜(かなりマニアックな内容です。)

みなさんこんばんは。今日の記事は遅くなりましたが、、、最近流行ってる台湾カステラの施策が上手くいかず、、、粉について勉強したことをここに綴ります。よかったらご参考にしてくだいねー♪


小麦粉は菓子のふくらみを支える働きをもつため、主原料として多く用いられる。例えば、スポンジケーキのふくらみは卵の泡の力によるが、最後まで支えるのは粉です。小麦粉は含有するタンパク質の量によって『強力粉』『中力粉』『薄力粉』などに分類されます。
薄力粉はタンパク質(グルテン)の量が最も少なく、スポンジケーキ、パイ、シュークリームなど洋菓子全般に用いる。焼き上がりが軽く、口当たりが良い。


生地について、
一般に、小麦粉などの粉に水を加えて練り上げたものをいう。粉と水分の配合割合とこね方によって、ドウとバッタに分けられ、「パン、めん、パイ」などの生地がドウといい。「ケーキやクレープ」の生地がバッタという。


[1,グルテン形成]
小麦粉のタンパク質の約80~90%がグルテン形成に関与するグリアジンとグルテニンです。小麦粉に重量の50~60%程度の水を加えて混ぜることで、水を吸ったグリアジンとグルテニンが結合をして粘性のあるグルテンができる。グルテンはドウの中でも網目の構造を作るので、ドウは粘弾性と保形性を持つようになる。ドウの粘弾性に及ぼす食塩などの添加物の影響がこちらです↓。

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[2,グルテン形成]
小麦粉はグルテンを加えてこねるとグルテンを形成する。このような現象は小麦粉だけに起こることで、例えば、ライ麦粉、蕎麦粉、米粉などでは起こらない。そのため、これらの粉を用いて作っためんやパンは、小麦粉とは違ったテクスチャーのものができ上がる。ライ麦パンの重くぼそぼそとした食感や、そばや米のめん(ビーフン、フォーなど)の独持の歯ざわりなどがその例です。


[グルテン形成の抑制]
クッキーを作る際、砂糖、バター、卵を先に混ぜ合わせ、その後に小麦粉を加えて、さらに混ぜ合わせることが多い。これは卵の水分を先に砂糖に吸着させることで、小麦粉のタンパク質には十分な水分を与えずグルテン形成を抑制するためである。

[膨化調理]
小麦粉のドウをそのまま焼くとかたくなるので、さまざまな方法で膨化させ、口当たりのよいテクスチャーに変化させている。


⑴イーストによる膨化(生物的膨化)
イースト(酵母)は、ブドウ糖を分解して二酸化炭素と水を形成する。ドウに空気を含ませるようにこね上げ、これらの反応で生じた二酸化炭素によりドウを膨化させる方法。パン、ピッツァ、中華まんじゅうなどは、この方法で膨らませる。イーストを活性化させるためには、イーストが活性するための砂糖と活動に適した温度が必要であり、砂糖を加えたぬるま湯(40℃くらい)のなかでイーストを予備発酵させてからドウに加える。ドウは乾燥しないようにして35~40℃に保つのが良い。


⑵化学膨化剤による膨化(化学的膨化)
重曹(炭酸水素ナトリウム)やバーキングパウダーなどを用い、化学反応によって生ずる二酸化炭素により生地を膨化させる方法である。重曹を用いるとアルカリ性の炭酸ナトリウムが生地の中に残るので、小麦粉中のフラボノイドが黄変製品が黄色くなる。この黄変を防ぐために、重曹に酸性剤を混ぜたものがベーキングパウダーであり、中華まんじゅうの皮やスポンジケーキの生地などを作る際に広く用いられる。しかし、ベーキングパウダーを加えた生地にブルーベリーなどを混ぜてケーキを焼くと、生地が青緑色に変色することがある。これはブルーベリーに含まれるアントシアニンがベーキングパウダーのアルカリ性の影響で変色したものと考えられる。


⑶空気泡や空気層による膨化(物理的膨化)
卵、やまのいも、ペースト状の油脂などは撹拌すると空気をだきこんで泡を作る性質があり、この膨化を利用して生地を膨らませる方法。卵の膨化を利用した食品には、かるかん、じょうよまんじゅうなどがある。また、折り込みパイ生地やシュー生地は蒸気圧を利用して生地を立ち上がらせている。小麦粉をふるいでふるうことも空気を含ませる方法のひとつ。


⑷空洞の膨化
シューがこの代表である。シュー生地は水(または牛乳)とバターを加熱し、沸騰したところで小麦粉を加えて撹拌し、そのあと火から下ろし卵を少しずつ加えて混ぜる。小麦粉を加えた後の生地の温度が低いと、でんぷんの糊化が不十分となり、でんぷんに吸収されない水が残る。焼く際に、この水分が先に蒸発するため、ふくらみは良いがシュー特有の形ができず、そこが広いまんじゅう型になる。逆に生地の温度が高いと、でんぷんは十分に糊化するので、水分はほとんどが糊化に使われて残らない。焼く際に生地表面が固まってから膨化が進むため、皮の内部が膨化し、シューの状態も形の良いものができる。しかし、生地の温度が高すぎると、かたくて膨らみの悪いシューとなる。生地を作る際は、バターが溶けて水が沸騰したときに小麦粉を加えて攪拌し、火から下ろしたときに75~80℃にすると、でんぷんは十分糊化し、グルテンの活性が残り、シューらしい形になる。


⑸層による膨化
パイはバターの層とドウの層を100層以上重ねたものを焼き、ドウから発生する水蒸気により層を持ち上げて膨化させる。薄くの伸ばした層は、さくさくしたもろい食感を持つ。


、、、とまぁこんな感じで、今回チャレンジする台湾カステラにいい勉強になりました!粉は奥が深いんです。。。もっと勉強してみなさんに役たつ情報も提供していきたいと思いますので、スキやフォローをぜひお願いいたします!!ではでは今日はこの辺でー!


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