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ビジネスチャンスとしての「eスポーツ」と「お金」。

こんにちは。安室有希です。

eスポーツとお金

 ”eスポーツという言葉”を少なからず耳にする。そんな世の中になりましたね。地上波でも取り上げられるようになって、日本テレビやテレビ東京などを筆頭に様々な番組を(深夜枠ですが)取り扱っています。

お金の話をしましょう。
2019年、世界の市場規模で見ると10億ドルらしいです。10億ドル

夢がありますね。

(出典:Newzoo「Global Esports Market Report 2019」)

10億ドルと言われてもあまりピンとこないと思います。
素人的には「わあ!お金がいっぱい!凄い!」という感じだったのですが、実感を持たせるためにも他の業界と比べてみましょう。

 2018年世界のゲーム市場の規模は13兆1774億円らしいです。
(出典:ファミ通ゲーム白書2019)

一気に凄さが無くなりましたね。
同じスケールで比べてみましょう。
ということで、10億ドル規模の他の業界を探してみました。

マヨネーズです。

業務用マヨネーズ(JAS規格外のマヨネーズタイプも含む) の市場規模は,各メーカーの話を総合するとほぼ400億円前後と推定される。家庭用は約630億円とされているので,マヨネーズ全体の市場は約1,000億円強になる
(出典:油脂 Vol.64, No.7( 2011) – 幸書房)

世界のeスポーツの市場規模はマヨネーズ業界と同じくらい。
これって凄いんですかね?よくわかりません。

あ、つまらないからって閉じないでください。
この後、真面目な話をします。

そんな中、日本のeスポーツの市場規模は2018年の時点で48億円程です。

これも同じくらいの市場規模を探してみました。


アーモンドミルクです。

アーモンドミルク研究会によると2018年には販売量が1万㎘を突破し、約50億円の市場に成長してるそうです。

どうでもいいですね。

「eスポーツ」と「お金」

それでは本題に入りましょう。
eスポーツという言葉は目的ではなく手段である。
ということです。

最近、eスポーツの国体が茨城県で行われました。

ここで取り扱われたタイトルは三つ
・グランツーリスモ ©︎2017 Sony
・ウイニングイレブン ©︎Konami
・ぷよぷよeスポーツ ©︎SEGA

ここで質問です。

ウイニングイレブンのeスポーツシーンが盛り上がって得するのは誰でしょうか。

 どう考えてもKonamiですよね。そのほかにもハードウェアの販売元や業務委託でイベントを行う企業、等々多くの場所でお金が動きますし、宣伝効果もあります。eスポーツのシーンが盛り上がれば盛り上がるほど関連企業はホクホクでウマウマな訳です。

 eスポーツを利用したビジネスで成功している北米の100 Thievesというeスポーツ団体をご存知ですか?この団体はYoutubeで知名度を獲得した元プロゲーマーのマシュー・ハーグ氏が設立した企業ですが、ゲーム関連のアパレルでも存在感を示しています。熱狂的なファンが多く、5分間で50万ドルを売り上げたこともあるそうです。

その爆破的な売り上げは何に起因するのか。

その答えは「コミュニティ」にあります。

コミュニティとしてのeスポーツ

 もちろん、お金だけではありません。人とひとを繋げる手段としてもeスポーツは一役買っています。eスポーツという言葉が使われ始めたのを皮切りに新しく多くのゲーマーコミュニティが形成されました。一例として、学生のeスポーツシーンも近年では盛り上がりを見せています。加えて「ゲーム配信」という文化も確立されました。その結果として「プロゲーマー」や「ゲーム配信者」と呼ばれるゲームでお金を稼ぐ人たちが生まれました。

そこでは「コミュニティ」が重要な役割を担っています。

と言うのも、基本的にeスポーツはコミュニティによって成立しています。コミュニティと言うのも具体的には、
・特定のゲームが好きな人たち
・特定の選手が好きな人たち
・特定のチームのサポーター
・地元のゲーム仲間
・and many more...

グッズを買うのも、イベントに足を運ぶのも、課金するのもこの人達です。

また、大小問わず、コミュニティと呼ばれるものは無数にあります。
最近では地域振興や企業内サークルなど様々な目的でeスポーツが行われています。自分のやりたいこと(ビジネスモデル)がそのコミュニティの構成要素と合致するなら「eスポーツ」は有用な手段として輝くことでしょう。闇雲に「eスポーツ」という言葉が流行ってるから手を出すのは考え直した方がいいと思います。

「プロゲーマー」と呼ばれる人たち

 プロゲーマーと呼ばれる人たちが何処から収入を得ているかと言うと、本人達の実力や人気による大会賞金や配信サイトの投げ銭などもあるでしょうが、主には広告収入です。広告塔として人前に出ることでお金を貰っています。そのためには、エンタメ性や実力を付けて自身をブランディングしていく必要があります。北米の「TeamLiquid」というチームはそれがうまいなと個人的に感じました。スポーツと一緒で選手を数年単位で獲得し、価値を高めて他のチームに売る。

その「価値」あるいは「ブランド力」は何で決まるのか。

一部を端的に言うと「宣伝効果」です。
どれだけ人の目に留まり
どれだけ人を集めることができて
どれだけの数のサポーターがいるか。

実力があって人気がないことは考えにくいですが、実力が無くても人気があればその選手には「広告塔」としての価値があると言えます。

プロゲーマーがtwitterで「大学だりい」とか言ってると、所属団体の運営方針が不安になるのは私だけでしょうか。個人的には、日本の一部を除く「プロゲーマー」と呼ばれる人たちにも積極的に自身をブランディングして市場での価値を高めていって欲しいです。

一線で創意工夫してきた方々の尽力もあって、「eスポーツ」はここまできました。若い世代の「プロゲーマー」も積極的に自身をブランディングして”憧れの対象”になってくれると嬉しく思います。

以下は今までのまとめです。

まとめ 

「それ本当にeスポーツじゃなきゃダメ?」
・「eスポーツを通じて何をしたいか」
「コミュニティ」の重要性

余談ですが、近年では「eスポーツをオリンピックに」という声を耳にします。これも不自然な動きではなくて、オリンピックにはゴールドパートナーと呼ばれる企業(スポンサー)が10社程度いるのですが、その中にはインテル、サムスン、アリババなどの企業が名前を連ねています。eスポーツ関連企業と呼んでも差し支えない企業が複数資金提供していることからも一概に断りにくい立場にあるのでしょう。

長々とお付き合いありがとうございました。
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