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転職の思考法

働いている人の多くが、一度は考えるであろうこと。

「転職」

この会社で一生働いていいのだろうか。
もっといい待遇の会社があるのでは。
想像したらきりがないが、今の時代は大手企業の安泰は無くなり、自信の市場価値を高めていく事が豊かな生活をするうえでとても重要になっていく。
しかし、転職ってどうすればよいのだろうか。

そんな人たちの悩みを解決してくれるのが、北野唯我さんが執筆した「転職の思考法」だ。この本は、転職を始める方は必読の一冊であり、非常にインパクトのある内容となっている。

この本では大きく分けて重要な要素として、マーケットバリューの構築、成長産業に身を置くの2つが挙げられている。


①マーケットバリューの構築

まず初めに、マーケットバリュー(自身の市場価値)が重要と指摘されている。その価値を構成するのは①技術資産②人的資産③業界の生産性である。

【マーケットバリューを構築する3大要素】

①技術資産・・・言うなればどんな会社でも通用するスキルを持っている人材。

②人的資産・・・対人能力が高く、人との繋がりの中で、自分自身で仕事を獲得出るようなスキル。

③業界の成長性・・・成長産業に身を置くことで、労働に対する対価の水準を上げるという考え方。

 本書では特に③業界の成長性に、日々注視することが重要とされ、マーケットバリューの高い人は、上司を見ず、市場を見ていると指摘している。急激な変化を続ける現代社会(VUCAの時代)において、先のニーズを自分自身で捉え、アプローチすることが長期的な個人資産となる。
 但し、注意点として、このような取り組みは時に、上司または社内で摩擦を生むことが多く一定の覚悟が必要とも。しかし、変化に対応する為に、この視点で働くことで、数年後・数十年後に大きな差となり、自分自身の助けになる。尚、本書では、成熟産業の難しさとして、純粋な個人のスキルだけで成功を収めることが出来ないということに触れており、限られたポストを獲得していくためには、運やタイミング、社内政治への対応など優秀な人が必ずしも報われるわけではないという年功序列という組織文化が障壁となることを指摘している。


②成長産業をどうやって見つけるのか

では、一体で成長産業はどこにあるのか?見分ける方法は?という疑問が生まれるだろう。

成長産業の見分け方。

それは、ベンチャー企業が多く参入している業界を見極めること。ベンチャーは資金力に乏しく、ある意味スピードを重視されるところにある。多くのベンチャー企業が参入する次世代業界に自信も参入することで、マーケットバリューの高いキャリアを形成していくことを推奨している。

もしくは、古い業界の非効率化をつくビジネスに着目することも重要とされている。近年の日本は、IOT化という部分では先進国に遅れ劣っており、また、IT人材の育成も進んでいない状況。(先日、目にした求人では、大手IT企業が6か月間徹底的にIT人材として育て上げる育成型正社員求人があったりもした)
 例えば、絶対に欠かせない教育に関しては、これまで何十年も同じ先生が何度も同じ内容の授業をする状況となっている。現在では、そういった教育業界の効率化をターゲットにした企業のCMを見たという人も少なくないだろう。成功する人の多くは、いち早くの業界に飛び込み実績を上げる人であり、その業界に飛び込むことはとても重要である。

その他にも、やりがいや幸せな働き方などにも触れているこの本は、物語形式で非常に読みやすい本となっており転職に悩んでいる人はもちろん、未来の働くをイメージしたいという方の助けになると内容となっている。


おしまい。

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