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「結婚とは何か」ということから、自分で決めちゃえばいい。

ここのところ、noteを開くたびに「多様性を考える」という言葉を目にしていた。
note事務局の皆さんが設けてくださった、5月の特集テーマだ。ユーザーであれば誰でも参加可能で、ハッシュタグをつけて投稿すると、特集ページに自分の記事が反映される。


せっかくだから、なにか私も「多様性」というテーマでnoteを書いてみようかな……と1分ほど考えてみて、頭に一番大きく浮かんだのが『結婚』の文字だ。

つい最近、一夫多妻家族をテーマにしている漫画『ハレ婚。』を読み直していたことと、2日前に友達の結婚式に参加していたことが分かりやすく要因になっている。

一夫多妻なんて気持ち悪い、不誠実というイメージを覆し続け、読者に「こういう家族の形があってもいいんだなぁ」という新たな視点をくれる名作『ハレ婚。』。最初は異様な家族の在り方に抵抗感もあるけれど、気づいたら感情移入して号泣している。読むたびに愛が増す。

してもいい、しなくてもいい、やめてもいい

私は昔から、結婚に夢を抱いている子どもではなかった。
将来の夢に「お嫁さん」と答えたこともないし、結婚=幸福の象徴というイメージもない(少女漫画は大好き)。

幸せなこともあれば、大変なこともある。2人で居るからこそ、苦労する場面だってある。「結婚してよかった」と思う日もあれば、「離婚したい」と思う日もある。

「結婚生活って現実だよね」という印象の方がよっぽど濃く刻まれているのは、両親の関係性を注意してよく見ていたからだろう。

そんなわけで、私は結婚を経験しないまま28歳になったけれど、今でも「早く結婚したい!」とか「早く結婚しなきゃ!」という気持ちはあんまりない。
おばあちゃんに花嫁姿を見たいと言われれば胸がぎゅっとなるし、大切な人たちが結婚して、家族を築く姿を見ていると「結婚っていいなぁ」と素直に思う。心から祝福している。
ただ、「しなきゃ恥ずかしい」とか「しなきゃ幸せになれない」とは思っていないし、これからもフラットな自分でいたいなと思う。

幸せを感じる生き方は人それぞれだから、みんな好きに生きようね。
それが一番ハッピーだよ。

「してもいいし、しなくてもいいし、やめてもいい」というのは大前提として、結婚の多様性について、考えていることを書いてみようと思う。


「恋愛感情ゼロ婚」という幸せもある

ウェブメディア新R25では、「一人ひとりに合ったパートナーシップや家族のあり方を提唱する」というコンセプトのもと、多様な結婚観を紹介する『結婚2.0』という連載がある。

結婚のスタイルは自分で決めればいいということを教えてくれる人たちのインタビュー特集なので、ぜひ時間があるときに覗いてみてほしい。

私も、「恋愛感情を一切抱いていない人と結婚した」と言う能町みね子さんに取材をさせていただいた。

結婚にはずっと憧れていて、したいとは思っていたけれど、恋愛というものが向いていない。「恋愛ができないから結婚は無理だ」と思ったこともあったけれど、恋愛感情のない、自分と利害が一致する結婚を楽しんでくれる人もいるのではないか?という思いを行動に移して、実際にゲイの男性と結婚し、2人の幸せを築いている。

結婚生活初日にうんちを漏らした能町さん。異性として何の期待もされてないからこそ、笑い話にできることや、助け合えること、打ち明けられる話もあるよと語ってくださった。
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恋愛感情がなくても、幸せな“夫婦”にはなれる。
そもそも、結婚相手に恋人を選ばなきゃいけないという決まりはないし、友達と結婚したっていいのだ。

例えば、結婚に強く求めるものが「一生笑って楽しく暮らしたい」だったとしても、恋愛対象として好きになった人と笑いのツボが合う保証はない。恋愛感情は、持ち主の望みを無視して生まれることも多いのだから、いっそのこと恋愛にこだわらず、「今後の人生で最も求めていること」を優先したほうがいいという考えもある。

実際に、そうして決めた結婚が幸せだと語る人は、少なくない。


「多重恋愛」を認め合う生き方もある

重婚が法律で禁止されている日本でも、実際に一夫多妻家族を実現している人たちはいる。とくに西山家の皆様はメディア露出も多く、既に知っている人もいるだろう。


多重恋愛を認め合う「ポリアモリー」という生き方も、少しずつ世の中で耳にする回数が増えていっているように思う。

浮気症だとか、心無い言葉を向けられることもまだ多いと思うけれど、私は「複数人を好きになる」ということを打ち明け、同意のうえで関係を築くスタイルが浮気や不倫と同じだなんて思わない。嘘をつかずに向き合い、当人同士が選んだ道を、部外者がとやかく言う権利はないじゃない。
第三者は、そこに至るまでに交わした言葉も、葛藤や涙も、愛も、何も知り得ないのだから。

生涯、ただ一人だけを愛し抜くと誓うことだけが、結婚でもないのだろう。

色々な意見があって当たり前だと思うし、何を誠実と、美しいと思うかは人それぞれだから、自分の信じたいものを信じていれたらいいよね。


法律でも、戸籍でも、世間でもなくて

籍を入れない結婚、別姓のままの結婚、一緒に暮らさない結婚、恋愛のない結婚、ひとつの愛を誓わない結婚、ジェンダーに捉われない結婚、養子縁組を結んで戸籍上では親子を選んだ結婚、誰にも言わずに指輪もしない結婚

世間からは理解されなくても、法律では認められていなくても、戸籍上は独身のまんまでも

何をもって「結婚」とするのかは、自分たちで決めたらいいのだと思う。

その答えを持って、自分たちの結婚生活を楽しんでいる人たちはすでに、日本にもたくさんいるのだから。

私は結婚をしたことがないから、結婚生活の幸福や苦悩を自分の言葉で語ることはできなくて、結婚について書いたら「経験もないくせに」って思われてしまうかもしれないけれど。

たとえこの先結婚しても、しなくても、自分の知っている幸福の形だけが強いとか、美しいなんてことはないから、ちゃんと知りたいし、認め合いたいし、応援したいと思う。
まだまだ未熟だから、当たり前にそれができる大人になりたいと思う。



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