白鷺ゆっきー
1.はじめに「オーケストレーション(管弦楽法)」という技法は、大変高度な技術であるかのように思われます。 音楽が実際にオーケストラなどで演奏されるためには、その楽団の各楽器・各パートごとに譜面が必要です。作曲家の脳内で鳴っているサウンドを正確に表現するために、それぞれのパート譜には適切な音符が書かれている必要があります。このようにオーケストラなどの楽器編成を相手に、各楽器・各パートごとに適切な音符を置いていく作業やその技法のことを「オーケストレーション(管弦楽法)」と呼びま
この秋、こんなCDを作りました。 幻想郷で楽器を演奏するプリズムリバー三姉妹、ルナサ、メルラン、リリカがそれぞれソロ演奏をしたら、一体どのような演奏をするのか?ということを自分なりに考え、音楽で表現してみたCDです。 ・3人が『幽霊楽団』をそれぞれソロで演奏したアレンジ と、 ・「3人が自前の音楽性を活かしてオリジナル曲を演奏した」という想定でイメージして作った自作曲 と、合わせて6曲作っています。(あとボーナストラック+1曲) このアルバムを作るにあたり、『幽霊楽団』を
みなさんは聖徳太子、好きですか? 聖徳太子(574-622) 聖徳太子といえば飛鳥時代の政治家ですね。 日本に仏教を広めたり、小野妹子ら遣隋使を派遣して当時の中国(隋)と外交したり、十七条憲法を作って国家の基盤を作ったり、法隆寺を建立したり、仏教アンチマン物部守屋と戦争して打ち勝ったスーパーヒーローだったり、フライング摂政ポセイドンを発動したりと、彼の功績は色々言われております。 その一方で、聖徳太子にまつわるエピソードにはその真偽が疑われる部分もあり、「彼は実在しな
同人の世界のオタク達が言う「愛がある」とか「愛がない」っていう表現ってなんでしょう? ここで言う「愛」ってなんでしょう? 同人の世界、色んな人がこの表現を使っているのを見聞きしますし、事実私もこの表現を使ったことはありますし、私も人からそういう話題を振られることも多々あります。逆に、プロで仕事をしている人からは「愛があるって何?」と聞かれることもあります。 オタク達がなんとなく相互理解をしているその「愛」というものの実態は何なのか? 何をもって「愛がある」とするのでしょうか
僕はよく音楽創作においてオーケストラ的な音楽を中心に扱います。 歌モノを作る人じゃなくてどっちかっつーとインスト屋(※)なんですけれども、 (※インスト屋………インストゥルメンタル屋。歌・ボーカルのない、主に楽器だけで表現される音楽を作る人。歌モノ屋と対をなす概念。) いやー、歌モノ(※)、良いですよね。 (※歌モノ………歌・ボーカルのある音楽のこと。インスト・インストゥルメンタルと対をなす概念。) なんかインストを作れば作るほどそう思います。 ここ最近連なってる
どうも。日本紀行サークル「針の音楽」の白鷺ゆっきーです。 最近なんでかよく知らないけど急に遠い昔のことを思い出しました。 セルフ懐古マンです。この記事はこの1~2年間で自分を表現する方法を失ったクソザコ人間の回顧録です。ちなみに東方要素は後半にならないと出てきません。 私は漠然と日本的な音楽が好きなんですが、その理由は自分自身でもあんまりよく分かっていませんでした。もしかしたら音楽的・文化的にも右寄りなのかなという自身への疑いもあり、事実それを否定することも出来ないので
感想って書くの難しいですよね。 「感想を送りたいけど良い感想が書けない!」 と思う人はいれども、自分の思いを文章化するって、意外と人間訓練されていないものです。 ところで、ぼくは音屋です。まあDTMerと言うのか、作編曲家と言うのか、音楽屋、なんでしょうか。 単刀直入に言います。絵が描ける人、Twitterで絵を上げるたびにフォロワーからふぁぼいいねをもらってるの、羨ましいですね……。音屋なんてそもそもTwitterでせいぜい最長2分20秒までしか動画上げられへんし……
この1~2年間しんどいですね。自身のことに関しても、周りのことに関しても。 オタクの皆さんにとってもそれぞれ身の回りに色々な変化があったのではないかと思います。 イベントがなくなっただの、ライブがなくなっただの。 もしかしたら基本引きこもっていて何も変わりありませんわって方もいらっしゃるかもしれませんが、まあその如何はともかく。 世の中いろんなことについて余儀なく変化を強いられてきたりなんだりで、インターネットの世界を見ているとなにか思うところがあったり、なにかについて改め
DTMer同士の中で、シンセサイザーでEDM等のシンセ音楽を作っているシンセ畑の人が「オーケストラの作り方分からない」「オケムズい」と言っていたり、逆にオーケストラ畑の人が「シンセ分からん」「シンセムズい」と言っていたりするのは、DTMの世界ではしょっちゅう見られる(?)光景です。私もオケ畑の人間なので、後者の人間です。 そんなオケ畑の私は近頃、自分の表現力の限界や、音楽創作に対する“飽き”を部分的に感じつつありました。そこで表現の可能性を広げ、自分の創作・表現に新しい風を
上海アリス幻樂団の東方Project最新作、『東方虹龍洞 ~ Unconnected Marketeers.』がついにデビューしました。 ゲームの楽曲の話をするので、まずゲームそのものをオススメしておきます。今作はゲームがすごい面白いのでぜひプレイしてみてください。弾幕シューティングゲーが苦手な私でもすごい楽しくプレイしてます。原作プレイデビューしてない人はぜひぜひ虹龍洞で原作デビューしてください。 先日ゲームをプレイしつつ一通り曲を聴けたので、このnoteでは今回の虹龍
あなたはいま右のスクロールバーを見て、その小ささに引いているかもしれません。 でもこのnoteを閉じる前に言わせてください。このnoteが長いのは決して僕の文章が長いからなのではなく、僕が乗ってきたバスが長いからである、と。 前編・後編で分ける案もありましたが、それはこのバスの長い旅路とそのドラマの魅力を半減させてしまうと思い、あえて分割しないことに決めました。ですから、皆さんにもこのnoteでは途中下車することなく最後まで旅路にお付き合いいただければ幸いです。 世の中
過去の自分の指揮を見て「うわヘッタクソ~~」って突如思ったので、将来的なことも考えて、備忘録として突如ここに残します。 指揮者は止まっているのが難しい。
初めて演奏会のステージスタッフとしてお手伝いしてきた人間の個人的な備忘録です。 先日ですね、某吹奏楽団の某演奏会のお手伝いをしてきたんです。アマチュアの演奏会です。 その団とは人脈的にも、人生的にも大変お世話になった面が大きいので、あと個人的に勉強したいこともあったので、そんなこんなでよろしければお手伝いさせてくださいということで、僅かながら演奏会本番の開催に尽力させていただきました。ちなみに、個人的な失敗やちょっとしたハプニングはありましたが、それらもなんとか乗り越えて
1.はじめにタイトルに「オーケストラ」と書きましたが、オーケストラ以外にも多くの音楽の演奏で当てはまる話になると思います。吹奏楽のように十数人~百人近くの大編成による合奏や、それよりもっと小規模なアンサンブルはもちろん、クラシック以外のジャンルの音楽にも通ずる内容となるでしょう。 また、この記事は「オーケストレーション(管弦楽法)」の観点で文章を書いていますが、主に作曲・編曲に携わる方だけでなく、譜面を読んで実際に音に出して演奏をする方にも有益な情報を載せています。DTMで
本記事は、弊サークルが制作した東方Projectの二次創作音楽作品である『飛鳥ノ遷都 ~ アスカノセント』の解説文です。本記事では楽曲は掲載しておりませんので、CDと併せてお楽しみください。 ◆ 三、『土中の日の出・墓場にたつ戦士』 CDの中の楽曲構成という点において『飛鳥ノ遷都』が『飛鳥之憶』と異なるのは、1トラックが必ずしも1トラック内で完結する1曲とは限らない、という点です。『飛鳥ノ遷都』では、曲が2トラック連続して続くものがいくつかあり、その第1例目がこの楽曲で
本記事は、弊サークルが制作した東方Projectの二次創作音楽作品である『飛鳥ノ遷都 ~ アスカノセント』の解説文です。本記事では楽曲は掲載しておりませんので、CDと併せてお楽しみください。 ◆ 二、『追憶』 先のオープニングが神子たちの復活を待ち続ける屠自古の姿を描写していたように、神子と布都の2人が尸解の術の眠りから目覚める少し前の時から、この『飛鳥ノ遷都』の物語は始まります。神子と布都はまだ眠りの最中にいるため、この物語序盤を導いてくれる語り手は屠自古です。この第