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第24話:出会いと関係性②子供・部下・お客

前回は親、先生、上司など
目上の人との関係性
でした。
今回はその逆、
目下の人との関係性についてです。


目下に対して起こりやすいパターン

目下というのは
子供、後輩、部下、生徒、お客さんなど
自分より経験や知識が浅く未熟な人。

立場的に、あなたの方が
教えてあげたり助けてあげたり
相手を導くことになります。

つまり、あなたがリーダーであり
相手はフォロワーというわけです。

この状態にある時、起こりやすいのが
「共依存」です。

目下が目上に依存してしまう
というのが前回の話でしたが、実は
それは双方向にもなりやすいのです。

目上目下の共依存という意味では
やはり親子関係が代表的。

自分が居ないと何もできない
赤ちゃんの時から保護し、
時間、お金、労力を捧げ
子供を育てるのが、親です。

ですので、子供が幾つになっても
「大丈夫かしら」と心配し、
あれやこれやと世話を焼き、
「だから言ったでしょ」と自分の正当性を主張。

これが習慣的になってくると、
守り導く存在、その相手を
自分の存在意義の証(あかし)にしてしまう。

「あなたのためにやって(生きて)いるの」
というやつです。
世話を焼く相手がいないと
自分の存在意義が分からなくなってしまうのです。

これを「鬱陶しい」「放っといてくれ」以上に
「守ってもらって安心」
「ずっと引っ張って欲しい」

と感じる子供さんがいれば、共依存の一丁上がり。

これは部下やお客さんとの間でも同様で、
「守ってあげる」「守られる」
「引っ張ってあげる」「引っ張られる」
の関係をずっと維持したい。

それが共依存、ということになります。


上下関係は支配関係になりやすい

目上の立場というのは
「権力」を感じられる位置です。
そこで起こりやすいのが「支配」。

子供に口ごたえされたくない。
部下から尊敬されたい。
お客さんにスゴイと思われたい。
「先生」と呼ばれチヤホヤされたい。

自分の在り方を、目下の人たちが
尊重し敬ってくれることで
自尊心が満たされます。

なので、権威を誇示したり
過保護なまでに保護したりして、
常に自分が精神的に上位であろうとする。

そうやって下に対しての影響力、
コントロールできる支配力を
(無意識に)持とうとします。

例えて言えば、バーベルを持ちあげることで
「バーベル持ち上げられるオレ、強い」
と、自分の強さを確かめるような感じです。

でも、そのバーベルが重すぎると
逆に自分の「弱さ」「できなさ」を感じるので
「オレって強い」と感じるためには
バーベルは軽い方がいい。

そこで、バーベルが重たくなってくると
「おい、重たくなるな、軽いままでいろ!」

バーベルの重さというのは
目下の人の成長具合で増すわけですが、
あまり重たくなられてはマズイのです。

しかし、こうした支配(コントロール)では
目下の人との関係性、そして
そこから生まれるものが限定されてしまいます。

恐怖政治は支配の政治ですが、
そこで起こることは
全体のエネルギーの縮小と冷え込みです。

支配者の意向の押し付けになるので、
対立、争い、膠着、腐敗といった
重苦しい状態を招きがち。

言い換えれば、上下関係で陥りがちな
「共依存」や「支配」の
パターンを変えて行くことで、発展が生まれます。

ということで、目下の人に対するテーマは
前回の「越える」の反対、
「越えられる(越えてもらう)」ことです。


どうすれば自分を越えてもらえるか

バーベルを軽いままにしておけば
バーベルもその重さ止まりですし、
持ち上げる方もそれ以上の筋力は付かない、
つまりどちらも成長は止まります。

しかし、人生の目的は「進化と成長」
支配関係に陥っていては
物事、人生は上手く行きません。

じゃあ具体的にどうすればいいかというと
目下の人に自分を越えてもらうために
相手を信じることです。

そのためには、まずあなた自身が
長期的、全体的な展望を持つこと。

子供や孫が大人になる頃、
どんな世界になっていて欲しいですか?
その未来を創るには、何が必要ですか?

誰かの言うことを聞くイエスマン?
自分の頭で考えられる、創造的な人?

リスクを取らない保守主義者?
チャレンジする勇気を持った人?

勝つこと第一な競争人間?
相手を思いやれる優しい人?

自分の後に続く、これからを担うその人が
そんな未来を創る人間になってくれる、と
相手を信じること。
それも、本人以上に、です。

わたしの大好きな言葉なのですが
人は、心配されると不安になる。でも
信頼されると勇気が出る

まだ見ぬ未来へ向き合って、
あなたの子供さんや後輩や部下、お客さんは
不安でいっぱいなのです。

その不安を上塗りするように
心配して、どうしますか?
その代わりに、信じてあげてください。

きっとできるよ。
あなたなら、できるよ。
もっともっと、成長できるよ。
失敗も学びに変えていけるよ。

そして、子供や後輩を
自分の夢の実現など、自分自身の証明に
利用してはいけません。

バーベルが重たくなってきたら
それは相手が成長しているということであり
喜ばしいことです。

あなた自身にとっても、それは
さらなる筋力をつける
願ってもいないチャンスです。

お互いに、成長する。
相手に自分を越えてもらうことは
お互いにとっての喜びとなります。


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