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スイーツだってアツい!バスク地方の伝統菓子を食べ歩きしてきました!

バスク地方をこよなく愛するワタクシ、つい先日「FIGARO Japon voyage」さんのムック本を書店で見つけては即購入!

こんな感じで最近旅雑誌やテレビ番組でもバスク特集が組まれたり、「CREA Travller」さんでもスペイン特集の中でバスクが紹介されていたりと、まだまだバスクは熱い!!

そんなワタクシ、読者の方は薄々お気づきカモと思いますが、スイーツ大好き!だ・か・ら、世界中のグルマンが集うバスク地方の伝統菓子が気になる!ってことで、バスク地方の老舗パティスリー4店舗を巡ってきました!

ガトーバスク、バスク流マカロン、などなど、上品な甘さと繊細さが初体験!な味を持つ一方、素朴でやさしい味わいがあって……うまい!

というわけで、以下その模様をお伝えします。

美食のバスク地方でスイーツ三昧の巻

1. バスクのマカロンといえばMaison Adam

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1660年創業の老舗パティスリー「Maison Adam(メゾン・アダム)」は、バイヨンヌやサン・ジャン・ド・リュズに店舗を構える、フレンチバスクの有名店。
フランス国王ルイ14世の結婚式の際に献上されたマカロンは、国王夫妻がそのおいしさに感激したのだとか。王室御用達のパティシエだったアダム氏考案のレシピは、今でも当時と変わらすに受け継がれているんですって!

ってことで、本店のあるサン・ジャン・ド・リュズのお店に到着!駅から海に向かって歩くこと約2分のところにあります。

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ショーウィンドウには巨大なガトーバスクがごろごろっと飾られてる!

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店内に入ると100個以上ものマカロンが綺麗に整列されて並んでいます。

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……ってか、パッと見マカロンって正直わからないルックスですが、これがバスク風マカロン。今世界中で最もポピュラーなマカロンは、「マカロン・パリジャン」と呼ばれ、1930年代にパリで始まったタイプで、それ以前にもフランス各地で多様なマカロンがあり、バスクでは「Maison Adam」が「マカロン」の代名詞を担ったみたい!

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1枚たったの1ユーロ(約120円)の伝統菓子を購入!

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ちょっと潰れたような形がデフォルト(ワタクシのせいじゃない)。薄くて。表面はザラッとした質感でとても素朴。材料は卵白、砂糖、アーモンドのみ。食べてみると……うまい!アーモンドの旨味がひと口目から感じられて、何より表面さっくり、中ねっとりと半生な感じがいい……!!甘さ加減といい、食感といい、どこか和洋折衷な印象

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あと、ピスタチオのお菓子に目がないので、ピスタチオの焼き菓子「Royal Amandes」(2ユーロ:約240円)も買ってみた!

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横から見ると帽子みたい。マカロンよりもずっしりと重量感があって、表面固め。サクッとひと口……うまい!!
帽子のつばの部分はクッキー生地で、シャリっと食感が楽しくて香ばしい後味。真ん中のピスタチオ生地は、かなりしっとりしていて、ピスタチオの風味もぎゅっと詰まりまくってる!ピスタチオ好きにはたまらない一品!

「Maison Adam」
住所: 6 Rue de la République, 64500 Saint-Jean-de-Luz, Francia
営業時間:9:00~19:00
URL:「Maison Adam」公式HP

2. 焼き菓子から生菓子まで絶品!街のパティスリー「Pariès」

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続いてもサン・ジャン・ド・リュズの「Pariès」。駅から徒歩約3分くらい。

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ちなみにバイヨンヌにも店舗があります!

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店内に入ると、そっこら中に大小さまざまなサイズのガトーバスクがごろごろ。

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しかもフレーバーもプレーン以外にチョコレートやナッツ、チェリーやカスタード入りとかもあった!

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先ほど食べた「Royal Amandes」(2ユーロ:約240円)やヌガー、カヌレや生菓子もあって、どれも魅力的。

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ピスタチオのお菓子がおいしかったので、食べ比べることに。

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じゃん!2度目の登場!

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先ほど「Maison Adam」で食べたものよりも薄くて帽子のつばの部分が短め(もはや帽子ではなく大きさといいスマホ)。食べてみると……う、うまい!!上の写真の断面図にある、黄緑色のピスタチオ生地がもっちり!表面にかかった粉砂糖の上品な甘さがある一方、底のビスケット生地は小麦の素朴な甘みあり。スマホは噛めば噛むほど風味が広がって、飽きの来ないおいしさ。だからスマホは人を虜にするし恐ろしい。でもスマホ最高。

「Pariès」
住所: 9 Rue Léon Gambetta, 64500 Saint-Jean-de-Luz, Francia
営業時間:8:30~19:30
URL:「Pariès」公式Facebook

3. 避暑地ビアリッツで名高い「Miremont」

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お次はパリっ子の避暑地として有名なリゾート地ビアリッツで評判のパティスリー「Miremont」。ビアリッツはフレンチバスクの中心となる街・バイヨンヌからバスT1ラインを使えば一本で行けます。

中に入ると、控えめに輝くオレンジ色の明かりが優雅に輝く、豪華な西洋建築の空間に。パンやスイーツが長~いショーケースいっぱいに飾られています。

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こちらでは「ビアリッツのマカロン」(1.4ユーロ:約167円)を食べました!「Maison Adam」より分厚いマカロン、食べてみると……うまい!
中心部は1店舗目同様しっとりだけれど、こちらの方が生地がサクッと、口の中でほろほろと崩れていくふんわり食感。見た目のまんじゅう感(名古屋なら「なごやん」)とは異なるバターのリッチな風味がありました!

「Miremont」
住所: 1B Place Georges Clemenceau, 64200 Biarritz, Francia
営業時間:9:00~20:00
URL:「Miremont」公式サイト

4.  世界屈指の美食の街・サンセバスチャンの老舗パティスリー「Oiartzun」

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最後はスペインバスクの美食の街サンセバスチャンへ。旧市街入り口にある、この街で最古のパティスリー「Oiartzun(オジャルツン)」(バスク語かわいい)!

サンセバスチャンの駅からは徒歩約10分のところ、市・区役所の向かい側の角にあります。

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1972年にサンセバスチャン近郊の村、オジャルツンで創業し、その15年後にこの街に引っ越してきたのだとか。

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お店の中は街の人々でほぼ満席!お持ち帰り用のお菓子を買いに来るお客さんも次から次へと来る人気店!

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ショーケース内の冷気と店内の暖房でくもっちゃってますが……つまりスペインのケーキが種類豊富。ミニサイズも揃ってるので、あれこれ食べ比べしたい人におすすめ。

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さて、今回はスペインのガトーバスク(右)(1.5ユーロ:約180円)とマサパン(左)(1.7ユーロ:約202円)をオーダーしました。マサパンとは、アーモンド粉と砂糖を練り合わせたスペインの街・トレド発祥のお菓子であり、クリスマスの伝統菓子。ワタクシがお店を訪ねた時期がクリスマス前だったので、店員さんからマサパンを激推しされ(笑)。

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どちらもとっても小ぶりでキュート!

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フォークで切ってみると、中はカスタードクリームの餡が!ひと口パクリ!……うまい!!
フレンチバスクではブラックチェリー入りのガトー・バスクが主流ですが、スペインバスクではカスタードクリーム入りのものがほとんど。ブラックチェリーの甘酸っぱい感じも好きなんだけれど、こちらは生地に柑橘系のリキュール「コアントロー(Cointreau)」が混ぜ込んであって、爽やかな風味が後を引く感じ。

さらにタルトの底がザクザクしていて、若干溶け切っていないザラメのじゃりっとした食感も面白い!

一方のマサパンは、まるで和菓子を食べているかのような上品な甘さと滑らかなペーストが、舌の上に乗ると心地よく、どこか懐かしい味わい。焼き目がつくまで焼かれた表面の香ばしさ、中との食感の違いもあって好きだなー!

「Oiartzun」
住所:31 de Agosto Kalea, 3, 20003 Donostia, Gipuzkoa, España
営業時間:11:00~16:00、19:00〜23:30
定休日 : 月曜日
URL:「Oiartzun」公式HP

という感じで、ごちそうさまでしたー!

バスクの伝統菓子って、一見シンプルで素朴だけれど、その分、焼き加減による食感のアクセント、バターのコクやアーモンドやピスタチオの芳醇な香りなど、知れば知るほど、食べれば食べるほど(笑)奥深い味わいが魅力的!

フランスとスペインをまたぐバスク地方は、緑の山々に囲まれながら大西洋に隣接し、自然たっぷり!おいしい素材が盛りだくさん!でもって、世界中の美食家が集結!食事もスイーツも絶品で、胃袋が足りなくなりますホント。

美食の街って聞いてどんな味かと構え過ぎちゃうのだけれど、バスクのお菓子は想像以上に素朴で、そのやさしい味わいは、毎日でも食べたくなる。そのさり気なく、気取らないところが、長い時間をかけて全世界で愛され続けるのだなー!
さ、明日はどんなお菓子を食べよっかなー!

※2019年12月の旅での情報です。



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