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卵は一つのカゴに盛るなの意味

はじめに

暑い。関東では短い梅雨が明けたようで刺すようなような暑さが戻ってきている。仕事をサボって温泉にでも行き、ホタルを見ながら夕涼みでもしたいところだが、私たち毎日はいつも騒々しい。日銀の為替介入や要人の発言に相場は乱高下し、昼間の会議を終えて携帯を覗くとまた新しいニュースが目に入ってくる。息をつく暇もなく、慌しい毎日は続いていく。

卵の格言

投資を始めたら誰でも最初に触れることになる"卵は一つのカゴに盛るな"はあまりにも有名だ。リスクを回避するために分散投資をせよ、一つの銘柄に絞り込むなという意味で使われる。しかし一方で、貧乏人は分散投資なんかするな、一極集中でなければ利益は大きくならない。これだと思った銘柄にとにかく集中しろ、という意見もある。長期投資家のあなたは分散投資を薦めるだろうし、僕もこのスタンスは変わらない。ただ、この格言の意味はこの数十年でわずかに変わってきているように思う。

カネ余りの時代

今、世の中のお金は信じられないくらい余っている。金、銀、不動産、株式、仮想通貨などほとんど全ての資産が長期で見れば値上がりしている。これで米国と欧州は利下げに動こうとしているものだから、市場のマネタリーは増えていくし、価格は基本的に資産の価格は高騰していく。インフレは恐ろしいが、落ち着いてくるとすぐに利上げの議論になるのだから皆現金なものだ。それぞれの資産で特性に応じてスイングするものの長期スパンで見た全体的な資産の平均価格は都市では特に高騰していくだろう。分散投資は昔からリスクを避けるために薦められてきたし、儲からない投資だった。だが、今は違う。ある資産が下落しても、良い分散投資をしていれば、他の資産がより上昇していると感じる。その場合、起こったことは資産のリバランスだけでTAV(総資産価値)は結果的に増えていく。

カネは余っている。そして一部のヘッジファンドを除いて、ほとんど誰も暴落を望んでいない。現代は株価の値下がりさえ政治の責任になる時代だ。選挙が近づくと大衆におもねる政策が出されるが、誰一人として市場の急速な冷却を望んでない。

まとめ

卵は一つのカゴに盛るべきではない。ただし、この時代にリスクの低減だけを狙うのはナンセンスだ。カゴを分けるとき、資産のリバランスが起きることを意識して、投資信託や投資銘柄を組み合わせよう。例えばディフェンシブとオフェンシブ、新興企業と老舗企業、テクノロジーやカントリーの組合わせ、通貨や暗号資産の組合わせなどその組み合わせは様々だ。心配はない。世界的な信用収縮が起きたとしても、長期投資家のあなたの資産は力強く伸び続ける。それが、カネ余りの時代の資産との付き合い方だろう。このNote がどうか少しでも困っている人の役に立ちますように。




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