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初回商談がセールスパーソンにとって重要な理由と、その構成要素について

初回商談がセールスパーソンにとって重要な理由と、その構成要素について、考えてみました。

とある商談にて。

セールスパーソンが、会社の紹介、商品の紹介、提案をしてくれた。話し自体にまったく嘘はなく、悪い提案ではなかった。しかし、その商談は私には刺さらなかった。改めて何故にその商談が刺さらなかったかを、考えてみる。

セールスは自己開示から始まる

そのセールスパーソンは自己紹介をさらっと行った。私とこの方は今日初めて会う関係性。私は、この方がどんな方かを知る必要があるが、それが第一に不十分である。セールスパーソンがまず最初に行うべきことは、自己開示である。自己開示がなければ、相手はその人を信じるきっかけを失ってしまう。

自己開示なしに、相手の心は開けない

自己開示があって、相手はその人に興味を持つ。そしてその聞き手はそれに応じる形で、自分の開示の準備を行うことができる。自己開示に応じて、他者開示が行われる状態にこれでもっていける。聞き手の心を開くため=他者開示、にまず十分に行わなければならないのが、自己開示である。

自分の信念は、所属する会社、販売する商品とつながっているか?

そして、自分自身の話をする際に、自分がどんな信念を持っているかが大切である。自分はこういう信念を持ち、こう生きてきた。そしてその生き方の中で、今の会社に出合い、商品を作り、今この場であなたにそのお話をしている。自分と、会社と、商品の途切れることない、ストーリーを話してもらいたい。それがセールスにおける理想的なオープニングのストーリーテリングである。この関係性、その関係性が醸し出される熱意というものが、人の心を打つことに繋がる。

これらがとぎれとぎれになると、なぜこの人はこの商品を売っているのだろう?なぜこの人はこの会社にいるのだろう?ではなぜ、この人は、私に、この会社と、この商品、そしてこの人自身を紹介し、売ろうとしているのだろうという質問に答えられなくなる。セールスパーソン自体もかなり疑問を持って話をしている状態になるだろう。

自分、会社、商品の物語を話したあとは、相手の話を聞く順番である。

人は、相手の話を聞くことに興味がない。人は、自分の話を聞いてもらいたい生き物である。人は、話を聞かされているときには相手を信用しない。人は、自分の話を聞いてくれる人を信用する。己開示をして、相手が相手の話をしてもよいと思った段階を見過ごさず、相手にしっかり話を振っていく。

相手との関係性構築の次の段階は、傾聴である。


商談の前には、相手自身、相手の関係性、所属企業の調査、仮説、検証を怠らない。相手の話を聞くためには当然のことながら準備が必要だ。相手のことを徹底的に調べる必要がある。相手自身のこと、相手の交流関係、所属する企業の状況。セールスは、相手自身、相手の関係性、相手の所属企業それぞれの状況を知り、課題を知り、その課題の解決方法の仮説を構築し、その仮説の確からしさを、相手から聞き出すプロセスから始まる。調査、仮説、検証のプロセスは、最初の商談から始まっているわけだ。それをなしに商談に入るのは、相手にとってまったく失礼な話だし、成功確率も低くなるわけだからいますぐやめるべきだ。

初回商談では自分と製品のストーリーテリング、仮説検証のための傾聴に時間を割く

まとめ。

初回商談では自分と製品のストーリーテリング、仮説検証のための傾聴に時間を割くべき。そのための準備をまずは自分自身で、そして周りの人間とのロープレで徹底的に突き詰めていくべき。実はこれは型化ができるので、その型に応じて、いろいろな会社に当てはめることで、スケールできるセールスパーソンになることができる。

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