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希少ガンの再発と空の色

【悪性腫瘍の再発と空の色】

(※この記事は2週間ほど前にfacebookに投稿したものです。
これからどんなふうに発信していくか流動的な今なので、
ここにも置いておきたい。
もしかしたら、ここがメインになっていくのかもしれないなという気持ちも。)


人生って何があるかわからなくて不思議。
私、3年ほど前に、
悪性腫瘍を摘出する手術をしました。
取ったし大丈夫!
と、思っていても、再発リスクがあることは知っていたので、
心のどこかにありました。

今年に入って見つかった複数の腫瘍、
そのひとつがみるみるうちに大きくなり、
これは……と、薄々覚悟はしていたところからの精密検査。
画像診断の結果、再発の告知を受けたのが、
北海道らしからぬ猛暑の間のこと。

先週から入院して、手術を受け、
退院してきたところです。
絶賛歩行訓練リハビリ中!

私の腫瘍は、「希少がん」に分類される、
相当レアな肉種らしく、
腫瘍専門の主治医でも、数件しか見たことがないそう!

近しい友人たちには、
「レアとか、さすがゆかだねーーー」と感心されて?!います。笑

さすがに、告知の時には、
受け止めきれずにパニックになり、
夫が話を聞いてくれてる横で、
看護師さんに背中をさすられながらそこにいるだけで精一杯でした。
ありがたいことに、入院までの間に、
グランピングビアガーデンのステージがあったり、
エコチルまつりの配信ライブがあったり、
娘の所属するHBCジュニアオーケストラの本番があったり、
音楽に関われることが盛り沢山で、
薬の副作用で揺らぎがちな体調と、
心を支えてくれました。

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今回の入院・手術は、
「人生棚卸し」な気持ち。
主治医によると、
「腫瘍細胞はすでに全身に旅に出ていると思われます」
とのこと。
あら、それは、色々考えらさるわね、と、
ずいぶん色んなことを考えました。
やり残したくないなとか、
いやそんなことを考えるのは諦めになるとか、
あれやこれやそれや。
自分の中では激しい気持ちもどん底な気持ちも、
前向きに行くぞと気合も、色々上がって下がってでしたが、
そういうのも含め、自分とたんたんと向き合う時間を過ごしました。

なんていうんだろ、
自分のそばにちゃんと自分が寄り添っている感じ。

なにか特別なことをするわけでもなく、
これまで、私の心が欲していたこと、
望んでいたこと、願っていたこと、
でも、
「こうしておいた方がいいよね」
「こうすべきだよね」
「この方が正解だよね」
で、ごまかして、見ないできたこと、
「どうせ無理だよ」
と、言い訳して、無視してきたこと、
それを、ただやろう、
それだけなんだと思っています。

そのために、
まず私のスタンスは、
気持ちの良い深呼吸ができる環境に自分を置くこと。
胸の真ん中にいつも風が通っていること。
環境の衣替えかな。

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入院が決まってから、
したいことが思い浮かぶたびに、
メモをしてみていたのだけれど、
すごいシンプル。

「タルトの黄金比を見つける」
「美味しいスープを作る」
「かわいいミルクパンを買う」
「朝の珈琲タイムはできるだけお外で」
「行きたいお店リストにどんどん行く」
「住みたい場所を見つける」
「美しいものをたくさん見る」
「いっぱいコンサートに行く」
「いっぱい踊る」
「いっぱい歌う」
「色んな音を弾いてみる」
「好きな人とすごす」
「信頼する人たちに苦手はまるっと託す」
「娘とは音楽をたくさん一緒に」
「息子とは馬にたくさん一緒に」
「たくさんハグする」
「たくさん手を繋ぐ」
「ありがとうとごめんなさいと大好きだよを素直に」

そして、
自分がとっちらかっている時でも、
どん底な時でも、
私にとっての表現方法はやっぱり音楽。
それがどうしようもない駄作でも、
日の目を見ることのないものになっても、
音を紡ぐこと。
言葉をのせること。
それはやっぱり私の生き方だなぁって思うのです。
だから、その時、その時に生まれるものを、
なるべくそのままにかたちにしていたいな。
きっとおばあちゃんになった時、
自分の足跡を辿ったら、
どうしようもない作品に笑ったり、
本当に辛い時期だったねと労ったり、
あぁ、未熟だったねと愛おしく思ったり、
すると思うのです。
だから、今は、
やっぱり、
今をめいっぱい生きようと、
そんなふうに思います。

術後二日目から、もう頭のなかに音が鳴り止まなくて、
思わず病室にピアノを運び入れたくなったほどですが、
(夫に、ピアノ持ってきて!とLINEして、「ピアノ?!」と驚かれたけど、「明日?」と割と具体的に考えてくれて笑ったのでした)

ありがたいことに、ほぼ無理と言われていた個室がいただけて、
看護師さんも主治医も、病院のスタッフのみなさん、
ほんとに毎日感動するくらい優しくて、親切で、
大きな窓からは、広い広い農場ビュー!
3年前もこの景色に救われたなぁーって、
ベッドに横になりながら、景色と空を眺めるだけの時間を味わっていました。

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雨がふっても、
どんよりくもっても、
晴れ晴れとした青空でも、
空は空。

さて、今回は周りの臓器も一部すでにやられてしまっているということで、
摘出箇所が大きく、
本格復帰はもう少し先になりますが、
曲はいくらでも湧いてくるし、
ピアノはのんびりと弾けるし、
そろりそろりと腹筋も始めようと思ってるし、
歌うこと、
ピアノを弾くこと、
曲を作ること、
人生最後の日までやっていたいなぁと思うので、
一緒にライブしようのお誘いも、
楽曲制作のご依頼も、
ステージのご依頼も、
どっしどしお待ちしています。
楽しいことでワクワクきゅんきゅんの秋冬を、
ご一緒してくださったら嬉しいな!
入院前に、
会いにきてくれた人たちにたくさんの感謝を!
まさかの希少ガン仲間になっちゃった、子どもたちが赤子時代からの友人。
デトックスのために頭に薬草塗りに通ってくれた友人。
入院に持っていってと差し入れ届けてくれた友人。
みんな揃いも揃って、
「もう復帰したら、くすぶってないで、ぶっ飛びなよね!」
と同じようなセリフをかけてくれる愛すべき人たち。
家族・パートナー・友人、
みんなにありがとうです。

もしよろしければ、サポートでの応援いただけると嬉しいです。全額をCDプロジェクト活動に使用させて頂きます。