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秩父の旅①秩父の石と古墳
はやいもので2023年になりました。
旧年中、お世話になった皆様、ありがとうございました。
本年もどうぞ宜しくお願い致します。
今年「はじめまして」の皆様もどうぞ宜しくお願い致します。
どなた様にとっても、あたたかな一年になりますように。
新年一発目は、2020年、コロナの合間に出かけた秩父旅のことを数回にわたって書こうと思います。一回目の今日は、「秩父の旅①~秩父の石と古墳」です。秩父というと、皆様、どういうイメージをお持ちでしょうか。秩父夜祭?武甲山?三峯神社?秩父三十四箇所?どれも秩父を代表するものだと思うのですが、秩父は、じつは地質学的に価値のある場所や景観が多いそうです。地質学の話は、壮大すぎて、読んでも頭に入ってこないのですが、岩とか岩肌を見たりするのは、好きなので、そういった場所に行ってみました。その報告です。今回は(地味な)写真が多めです。
☆☆☆☆☆☆☆
最初に目指したのは、紅簾石片岩の露頭。ここは、世界で初めて発見された、産出が稀な紅簾石片岩の露頭だそうです。秩父鉄道「親鼻駅」から徒歩10分。ありました。ゆっくり岩場に降りてみます。これが、紅簾石片岩の露頭です。↓
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奥に見えるのは親鼻橋
思ったより赤くないというのが正直な感想。一番赤くてこれぐらいかな。↓
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ポットホールもありました。↓
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ポットホール(甌穴)とは、ここがかつて川底だったころ、固い岩石が岩の窪みに取り込まれて、激しい流れによって回転し、岩を削ってできたものだそうです。壮大すぎる話で、逆に感動もいまいちできなかったのですが、人が余裕で入れる大きさですし、足元もすべりやすいので、穴に落ちないように気を付けました。次は、一番上の写真に少し見える親鼻橋から、こちらの露頭を望んだ一枚です。↓
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三隻舟があるところの左上のあたりがその露頭
親鼻橋を渡った向こうには、金崎古墳群という群集墳があるそうなので、見に行きます。この金崎古墳群、昔は8基以上あったそうなのですが、今残るのは4基だけ。まず1基目の天神塚古墳(大堺4号墳)。↓
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従軍記念碑や金崎水道建設記念碑なども建つ
古墳に後世の様々な記念碑が建っていることはたびたびあるのですが、ここもそのようです。このすぐ近くに金崎神社があり、雰囲気のある一帯で、それに満足して次に向かってしまったのですが、じつはこの天神塚古墳の裏にまわると石室を見ることができたようです。訪問される方は、是非石室もご覧になってください。
さて、その他の古墳を目指して歩いていくと、どんどん民家がでてきて、こんなところに古墳が本当にあるのかな??と思ったのですが、ありました!大堺2号墳です。↓
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角度をかえてみると、こんな感じ。↓
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入口の薄い緑の石が印象的
中をのぞきたいけど、すぐ隣が民家なので、他人の家に侵入するようで気がひけます。とりあえず古墳の入口の石の様子を見られただけで満足。この薄い緑の石、なんかこの辺りの石っぽくみえます。歩く道々、こんな石をみかけたような?地元の石で作ったのかな?帰って調べてみたら、この薄い緑の石、石屋さんのHPに秩父青石(緑泥石片岩)だと書いてありました。やはり地元の石を使っていたのですね。秩父青石は、関東一帯で、古くから石皿や石斧、板碑として使われてきたそうです。
大堺2号墳以外に大堺1号墳と3号墳があったはずなのですが、みつけられず。きっとまた民家の中だろうから、2号墳を見ただけでいいやと思って次に向かってしまったのですが、じつは、3号墳の石室が素晴らしいのだとか。といっても古墳内部には入れないので、そのかわりに大宮市の埼玉県立歴史と民俗の博物館にこの大堺3号墳を再現したものがあるとのことで、後日、大宮まで行ってきました。それがこちら。↓
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石室に桃簾石片岩が使われている
大堺3号墳は7世紀初頭の築造と考えられている
見えますでしょうか。石室の奥に大きな石が三つあるのですが、その一番下に紅簾石片岩が使われているのです!この写真だと、その上も同じ石に見えますが、じつは二段目は、緑泥石片岩です。本当に、地元の石を使ってつくられた古墳なのだなぁとしみじみしました。
今回は、事前のリサーチ不足で、色々見落としてしまったのですが、もしこの辺りに行かれることがありましたら、紅簾石片岩の露頭と合わせて、金崎古墳群の古墳や石室を見られるだけ見てください☆
さて、秩父の旅に戻りましょう。古墳を見た後は、徒歩で埼玉県立自然の博物館に向かい、そこで鉱物の展示を楽しみました。博物館のすぐ前が、思いがけず紅葉で真っ赤になっていました。↓
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この日のルートは、こんな感じ。↓
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博物館の前から川沿いに長瀞の岩畳まで歩きました。途中の風景も一応upしてみます。↓
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多分これのはず
博物館の前から荒川におりていくとある
宮沢賢治もこれを見たとか
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山々がキレイ
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青い水面が美しい
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岩を見ているだけで楽しい
青空が気持ちいい
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長瀞の岩畳(右上)
この日は、岩畳の写真をちゃんと撮っていなかったので、
別日に撮ったものをupします
この辺りは、いつも写真を撮る人たちがいっぱいいます
岩畳とは、結晶片岩が荒川の流れによって浸食されてできた河成段丘だそうです。自然が作り出す模様は、きれいですね。難しいことはよくわかりませんが、とりあえず、山、川、印象的な岩肌が見られるこの辺りを歩くのは楽しかったです。
次回は、「秩父の旅②和同遺跡とマリア観音(?)」をお送りいたします。引き続きお付き合いいただければ、ありがたいです。
(参考資料
①ジオパーク秩父 公式ガイドブック『秩父に息づく大地の記憶』秩父まるごとジオパーク推進協議会、2021年
②皆野町HP
③ブログ「週末は古墳巡り」
④ブログ「ようこそ!木村石材へ」)
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