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金8:金の加工技術(鋳金)

おはようございます。
今日は曇ってはいるけれど、だいぶ陽が差し込んで昨日から続く強い風も一旦は収まっている様で穏やかな朝。

さて、金属が持つ「熱すると溶ける」「たたくと薄くのびて広がる」という特徴をうまく生かしてつくられる工芸品、金工。その制作工程の、鋳金、鍛金、彫金の3つの技術に関してそれぞれ掘り下げて見ていこう。
今日は鋳金から。

鋳金

金属が高温で溶けるという性質を生かして、型に流し込んで固めて形をつくることを鋳金といい、こうして作られたものを鋳物とも言う。
型をつくる作業が最も重要とされ、鋳金においては主に蝋型・惣型・込型 + 吹分という種類の方法があるので、それぞれの違いを見てみよう。
弥生時代の銅鐸にも使われていて、茶の湯釜、仏具や仏像、置物、花瓶、鐘など多種多様な器物が作られる。

蝋型

書いて字の如く、蝋で型をつくったものを指す。
蜜蝋(ミツバチの巣から抽出)や木蝋(ハゼの実から抽出)に松脂を煮合わせたもので原型を作り、土に包んで高温で焼くと、熱によって原型の蝋が溶け、隙間が生まれる。ここに溶かした金属を流し込みます。

1.蝋を伸ばして作品の原型をつくる。
2.溶けた金属を流し込むための湯口を下につくる。
3.まわりを囲み、鋳型を流し込んで型をつくる。
4.蝋を溶かした型に、金属を流し込んで取り出す。

蝋型では他の型よりも複雑な形をつくることができ、また蝋の滑らかな暖かさを表現できるのが特徴。

惣型

双型、相型とも書き、砂と土で型をつくったものを指す。

1.板を回転させて、砂と土で型をつくる。
2.土が乾かないうちにヘラで模様をつける。
3.内側に土をつめて隙間に金属を流し込む。
4.型をこわして中の作品を取り出す。

惣型は主に茶道の湯釜や、寺の鐘などを作るのに使われる。型から取り出した釜は、熱しながら漆やおはぐろなどを塗り、独特の美しい色に仕上げられる。

込型

こちらは、石膏で型をつくったもの。

1.まず、粘土で元の形をつくり、その形を写して、石膏で原型をつくる。
2.外型の内側に、金属の厚みの部分の隙間を開け、中型をつくる。
3.焼いて硬くなった型に溶かした金属を流し込む。
4.型をこわして原型の通りの形になった金属を取り出す。

同じ文様のものを大量につくることができるが、原形よりサイズは若干縮まり、文様は不鮮明となる。金工だけでなく、陶芸でも用いられるより一般的な技術。

吹分

吹分は上の三つが型の素材の違いだったのに対して、素材ではなく素材の注ぎ方の技法という点で異なる。
別々に溶かした違う種類の金属を、同一の鋳型にタイミングをずらして注ぎ込む鋳金技法。これにより、流麗な美しい文様を表現することができる。


*上記の情報は以下のリンクからまとめています。

型を作ることでかなり大きな物も(それこそお寺の鐘だって)作れるのが鋳金の強みであるけれども、同時に型に金属を流し込む時にはもう後戻りも修正もできないという怖さもある。だからこそ完成させることの難しさと共に、職人たちの覚悟が求められる技術だと言えるだろう。


僕は幸せになると決めた。
今日もきっといい日になる。
一歩一歩、着実に歩もう。


皆様も、良い一日を。

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