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琥珀4:琥珀の利用

おはようございます。
今日も朝からギラギラと照り輝く太陽、植物たちは昨日夜中の大雨ですくすく伸びる準備は万端のはず。

さて、今日は琥珀がどのように利用されているか、見ていこう。

装飾

琥珀といってまず一番に、というか唯一の使用方法として僕らが思い浮かぶのは、やはり装飾品としてだろう。
ネックレス、ペンダント、ネクタイピン、 ボタンやカフリンクス、指輪などの装身具に利用されている。人類における琥珀の利用は旧石器時代にまでさかのぼり、北海道の「湯の里4遺跡」、「柏台1遺跡」出土の琥珀玉(穴があり、加工されている)はいずれも2万年前の遺物とされ、アジア最古の出土(使用)例となっている。このため、琥珀は真珠や翡翠と並び「人類が最初に使用した宝石」とも言われる。
また、ヴァイオリンの弓の高級なものでは、フロッグ(弓の毛束を留めておく弓元・手元)と呼ばれる部品に用いられることもある。
宝石のトリートメントとして、小片を加熱圧縮形成したアンブロイド、熱や放射線等によって着色する処理も行われる。

ロシアでは琥珀は宝飾品に使われるのは三割程度と言われ、宝飾品にならない物が工業用として成分を抽出して使われる。

ニス

熱で分解した琥珀の残留物をテレビン油またはアマニ油に溶解させると、「琥珀ニス、琥珀ラッカー」ができ、木材の表面保護と艶出しに使える。

薬用

その他の利用法として、漢方医学で用いられることがあったという。

古代ローマの人々は、琥珀のことを「オオヤマネコの尿」と呼んでいました。一風変わった呼び名ですが、これはオオヤマネコの尿が黄金色の化石になるという伝説に由来している。ローマ時代において、琥珀は宝石としてだけではなく、厄よけの道具として使用され、またその粉薬が飲み薬や塗り薬としても使用されていた。頭痛やのどの痛みの治療薬として使われ、冷えや胃の痛みを取り除き、肝臓や腎臓を活発にする効果があるとも信じられていたのだ。

南北朝時代(439~589年)の医学者陶弘景は、著書『名医別録』の中で、琥珀の効能について「一に去驚定神、二に活血散淤、三に利尿通淋」(精神を安定させ、滞る血液を流し、排尿障害を改善するとの意)と著している。
そして、南北朝時代の陶弘景によると、琥珀は既に松ヤニが土に埋もれて千年経って変化した物だと考えられていた。
孫思邈(そんしばく)によって唐の時代にあたる650年頃に作成されました備急千金要方(しばしば略して千金要方とも呼ばれる)でも、琥珀は、五臓を穏やかに落ち着かせ、魂魄を鎮めて落ち着かせ(精神を落ち着かせ)、物の怪や悪神を殺し(魔除け)、瘀血を消し(滞る血液を流す)、五淋を通じる(利尿作用)と書かれている。
また、明代の李時珍(1518年 - 1593年)がまとめた中国の百科全書的な本草書、本草綱目では、琥珀の別名を江珠といい、虎が死んだ後に土に埋もれ石となったものであるといわれて、それ故に虎魄というのだそう。これが琥珀の文字に虎が使われている由来となっている。

琥珀を漢方薬として用いた有名人には、清の西太后(1835〜1908年)がいる。彼女は、抑鬱状態で気分が滅入っているときに、琥珀を主体とした交泰丸を服用していたと、清朝宮廷カルテに記載が残っている。

ポーランドのグダンスク地方では琥珀を酒に浸し、琥珀を取り出して飲んでいる。

何も薬用成分を貴重な琥珀に頼らなくても、とも思うけれども、ありがたい琥珀からその成分をいただくことで、気持ち的にも(プラシーボ効果的な)効いていたのかもしれない。


*上記の情報は以下のリンクからまとめています。


僕は幸せになると決めた。
今日もきっといい日になる。
一歩一歩、着実に歩もう。


皆様も、良い週末を。

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