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螺鈿3:螺鈿の光

おはようございます。
今日も朝から太陽が照り輝いて気持ちの良い快晴の朝。その割に湿度もちょっと感じられて日中は暑くなりそう。

さて、螺鈿に関して、貝独特の光沢を生かして装飾を施すことということを学んだけれど、そもそもなぜ特定の貝はこの独特の光沢を持つのか。
早速掘り下げていきたい。

光沢を産む真珠層

七色に光り輝く貝の光沢のある貝の内側に形成される部分を真珠層と呼ぶ。

そもそも貝殻の構造は、大きく分けて、一番外側の殻皮層(硬たんぱく質)、中間の稜柱層(炭酸カルシウム・たんぱく質)、内側の真珠層(炭酸カルシウム・たんぱく質)の3つの層で出来ている。

この一番内側の真珠層は真珠貝が出す分泌物の有機質でコーテイングされた炭酸カルシウム(CaCo3)が主成分。その厚さが約0.2~0.5ミクロン程度の霰石結晶と有機基質の薄膜より構成されていて、レンガ状のアラレ石結晶が貝殻内表面に平行に堆積した形になっている。
これに光が当たるとその層がそれぞれ光を反射し、その反射光同士が干渉を起こして、光の入る角度、見る角度によってさまざまな色になる。つまり真珠層の色は,光の波長程度の周期をもつ多層構造によってもたらされる干渉色と言える(シャボン玉や玉虫なども同じ構造で七色に輝いている)。

この真珠層は全ての貝が持っているわけではなく、真珠層を合成する代表的な貝としては巻き貝のアワビ、二枚貝では海洋に生息するアコヤ貝、シロチョウ貝、クロチョウ貝、淡水に生息するイケチョウ貝等がある。
また、鮮魚店で普通に購入できるトコブシ(アワビに似た一回り小さなタイトルの写真)などの身近な貝類でも,虹色に輝く真珠層を見ることができる。

うっすらと光沢が見える貝を殻の表面を丁寧に磨くことで真珠層が露出し,干渉によって虹色に輝く真珠層の輝きは,古くから漆器などの装飾技法である螺鈿細工に使われてきた。また、真珠層を持つ貝は,衣服の装飾ボタンの材料としてもよく利用される。


*上記の情報は以下のリンクからまとめています。

https://edu.jaxa.jp/contents/other/if/pdf/in_vivo.pdf


僕は幸せになると決めた。
今日もきっといい日になる。
一歩一歩、着実に歩もう。


皆様も、良い一日を。

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