見出し画像

『あの花が咲く丘で君とまた出会えたら。』

 娘が、どうしてもこの映画を観たいというので一緒に観てきました。
普段はあまり邦画を観ないのですが、この作品は大好きな福山雅治さんの主題歌でしたし、原作小説がSNSで話題でもあったので気になっていました。

 だいぶ前から娘が「初めて小説読んで泣いた!」と言っていたので、女子中学生の心をそれほどまでに掴む内容は気になりますよね。

 内容はネタバレしないように詳しくは書きませんが、主人公が戦争の時代にタイムトラベルする映画です。
 現代の女子高生の素直な感覚を戦時中の価値観とぶつけますが、現代の価値観を押し付けすぎないところがなんとも考えさせられます・・・・。
 特攻隊に恋する主人公。数日の間に「敵隊に突っ込み自己犠牲をもって日本のために働く」人に恋をします。命の大切さについて考えさせられ、人にとって何が幸せなのか?幸せの価値観は時代で違うのか?
いいえ、幸せの価値観はどの時代も変わらないものがあります。命の大切さもです。ただその時代の権力がその時代の社会を作り、人々の価値観をもコントロールするのです。そのために戦争になるのです。誰もが生きる権利があるのに、自分だけが生きようとすると非国民と責められる価値観。国のため•••••。
誰もが幸せに生きる権利があるし、矛盾しているとわかっているのに、正しい声をあげられない、誰もが生きたいのに生きられない時代。
特攻隊の自己犠牲を美徳とする時代に、もし生まれていていたら・・・・自分はどうであったでしょうか。やはり時代に流されていたのでしょうか、それとも・・・・。
 時代を超えた幸せについて考えさせる作品です。

 特攻隊の彼は、「戦争のない時代に生まれたら教師になりたかった」と言っていました。「希望に満ちた未来を作るこどもたちを育てたい」と・・・・。
 教師である私は、やはり、教師って「未来を作るこどもたちを育てる」仕事なのだと背筋が伸びる気持ちにもなりました。
 戦争のない時代に生きていたら教師になっていた、と悲しそうに語る姿は私の中で最も泣けるシーンでした。

 現代に生きる私は、自分のなりたかった教師という仕事ができています。しかも、学び合える仲間も学びながら幸せなのだと実感することもできました。

 教員不足、教員のなり手がいないといわれていますが、やはり「未来を作るこどもたちを育てる教師という仕事は魅力あるよ」と叫びたい気持ちになりました。
こんな感想を娘に言ったら、「え?そこ???」と突っ込まれたけど、ハンカチ無しでは観れない映画です。娘と号泣して観ていました。
 そんな娘も将来は教師志望なので、素敵な恋もして、素敵な教師になってほしいと願います。
 ぜひ観てみてください。

21/100


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?