好きな人がいます。
好きな人がいる。
その"好き"はどこまでいっても、恋愛の"好き"ではない。尊敬や親愛の"好き"だ。
でも、その人を前にすると、私は表情が華やぎ、頬が緩んでいるらしい。わかりやすく、相手を好いているみたいだ。
実際好きだ。好きすぎて好意は溢れ出んばかりになる。いや、もう既に溢れ出ている。だから、友人たちにバレるのだ。
その人と、どうこうなりたいわけではない。今まで通り、妹のように可愛がってもらえたら、十分幸せだ。手を繋ぐとか、ハグとかは親愛としてもやるしね。
でも、キスしたいとかその先までしたいかと問われるとそこは違う。キスの先へは進めない。
キスの先へ進みたいわけじゃない。いつものように、妹のごとく可愛がってもらいたい。許されたい。包まれたい。
私はアセクシュアルだから、恋愛の感覚がなくて、その分、親愛の情が濃いのかもしれない。これは恋愛ではない。
でも、好きだ。
どうしようもなく好きだ。
会いたいと思う。声を聞けたら嬉しい。
だが、恋人になりたいわけじゃない。恋人ではなく、妹でいたいのだ。
これは、恋愛じゃない。
だけど、好きです。
執筆のための資料代にさせていただきます。