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2021年こそ手帳難民を卒業したい(切実)

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右手の中指にかすかに感じる”ペンだこ”の名残。
私は幼い頃から、文字を書くのが好きだった。

小学生のときに劇的に流行ったプロフィール帳は、みんなで交換して何十枚も質問の答えを書いた。
クリスマスプレゼントには、キラキラ輝く色ペンや、黒い紙に文字が書けると当時画期的だったミルキーペン(懐かしい…!)をお願いした気がする。

私が中学生の頃は、まだ携帯電話を持っている人がほとんどいなかった。授業中に手紙を回したり交換日記をしたりして、コミュニケーションといえばもっぱらアナログ。当時から電話は苦手だったこともあって、裏紙に手紙を綴っては親友とFAXでやりとりをしていた。(ここはちょっとデジタル)
少しずつ買い揃えた色ペンやマーカーを詰めたレスポのナイロンポーチ。その重みに幸せを感じていたのが、私だ。
文字を書く姿なしに学生生活を語るのは、とても難しい。

高校生になって以降少しずつ携帯が普及してきて、メールやSNSを使うようになってきたけれど、授業のノートを取るのが大好きで、書くことが変わらず楽しかった。
きれいで大人っぽい文字もかわいいイラストも書けないけれど、文字を書く時間のときめきは今も色あせない。


* * *


社会人になってからは、手帳を使うようになった。秋の入り口に文具コーナーにどーんと並ぶ手帳たちをぐるっと見て回るのが毎年の恒例行事。ワクワクする。
手帳の選び方や使い方は、そのときの仕事の状況や価値観によって、どんどん変わっている。

23歳のときにブライダルの仕事をしていた頃は、日々のタスクやミーティングの内容をメモをするノートとして使っていた。お客様とのアポの時間などのスケジュールは社内のウェブシステムで共有していたから、カレンダーのページは特に使っていなかった気がする。
「手帳を片手にオフィスを歩くとデキる女みたいでかっこいい♡」というミーハー心が満たされればそれでよかったので、手帳を使いこなしていたとはお世辞でも言えない(笑)

時は流れて2015年、29歳。結婚・出産・キャリアアップと分岐点に揺れ動く繊細なアラサーのタイミングで、私はネットショップの運営・販売の副業を始めた。「OLをやめてフリーランスになりたい」という憧れはいつしか目標になり、現実が理想に早く追いつくようにと願いながら手帳を開いていた。
その日のタスクを書くことに加えて、毎月・毎週の目標を立てて、達成度を振り返って改善策を考えては、また次の目標を考えるようになった。
あとは、本業と家事と副業を両立するために、時間軸が印刷されているバーチカルタイプの手帳を使って、「21~22時にお風呂」「22~23時にメール返信をする」といった感じで、時間単位でスケジュールを計画していた
当時の手帳を読み返してみると、元気が出る言葉や名言をふせんに書き写して手帳に貼っていたりもした。手帳を見て自分を鼓舞していたのだと思うと、なんだか感慨深い。

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手帳の力を借りてタスク管理・スケジュール管理を続け、私は理想の働き方をつかみ取ることができた。
目標を掲げ計画を立ててコツコツ行動するのが楽しかったので、フリーランスになってからも手帳はフル活用。目標設定・タスク管理を主な目的に使い続けた。自由にメモできる余白も欲しかったので、1日1ページタイプの「EDiT手帳」を使ってみたり、目標達成に特化した「鬼速PDCA手帳」という手帳を使ってみたこともある。


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2018年頃から、心や働き方の変化に共鳴して手帳の使い方も変わってきている。対外的なアポイントを少なくしてスケジュールの余白を取るようにし始めたので、今までのようにカチっと時間管理する必要もなくなった。だから、単なる管理ツールではなく、自分を観察し内面と向き合うログとしても使うようになった。他人と比べて劣等感を抱くたびに自信をなくしてしまう負のループが苦しくて、そこから抜け出したいと思っていたからだ。
自分の欠点を埋めるのではなく、得意なところを伸ばそう。自分の本音や強みを知って、私だからできることをやりたい。心の叫びの痕跡が、当時の手帳に残っている。

日記を書いて自分の感情を整理したり、自己啓発本に書いてある「お金の心配がなかったら何がしたい?」などといったワークの答えを書いてみたり。「お金の神様に愛される手帳」というワーク付きの手帳を初めて購入したのもこの頃だ。どんどんパーソナルな部分が手帳に反映していくようになる。(だからなかなか人に見せられないw)

2019年の秋、知人の勧めで「逆算手帳」を購入してみた。今月・今年といった近い未来ではなく、ぐんと視点を上げて遠い将来に目を向けて、この人生を通じてどんな人間で在りたいか、どんなことを成し遂げたいか、何を大切にしたいかビジョンを掲げ、それに向かうための行動や小目標を逆算して考える、というものだった。いわば、生き方をデザインする手帳。

何十年も先のことを考えるのが苦手な私にとって、逆算手帳の枠を埋めるのは容易いことではなかったけれど(書くのに数ヶ月かかってしまった…)仕事だけに特化せず、健康や美容・パートナーシップなど自分の人生全体で理想を描くことの大切さを学んだ。
出会いや人間関係はたくさんじゃなくていいとか、都会よりも自然の中で過ごしたいとか。誰かにとって不可欠なモノは私にとってはそんなに重要じゃなかったり。その逆もしかり。手帳を使って自分と会話を続けたおかげで、”世間一般的にイイとされる人生・成功”や"周りの人が描く理想"に無意識に歩幅を合わせようとしていたことに気づいた。

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こんな感じで、12年以上手帳生活を続けてきたけれど、ふつふつと湧き上がる思いが膨らんで抑えきれなくなっていた。

「自分にぴったりの手帳が、ない……!!」


既製品の手帳にはそれぞれいいところがある。今まで愛用させていただいて感謝しているし否定しているわけではない。だけど、手帳が好きゆえに「このページは私には要らないんだよなぁ」「こういうデザインならもっといいのに」と自分色に染めたくなってしまうのだ。

思い入れの反動で歯痒さを感じていた私に新しい出会いが。それが、箇条書きノート術「バレットジャーナル 」だ。
詳しい説明は割愛するが、すごくすごく簡単に言うと、好きなノートを使って自分に必要なページをつくれるハンドメイド手書き手帳。月間のカレンダーや1日のタスクを書くページはもちろん、読みたい本のリストや体調の記録、旅の思い出アルバムなど、とにかく自由に書きたいことを書ける。発案者の公式本やYouTubeを見て、私もさっそく挑戦してみた。

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自分でカスタマイズできるのは確かに楽しい。何にどのくらいのページを割くのかレイアウトも自由だから、自分の望みが反映できるという意味ではすごくいい手帳術だと思った。バレットジャーナル用につくられた素敵なノートも買ってみた。
でも、半年と経たずに飽きてしまったのは、毎回ページのフォーマットを自分で書くのが面倒だったことが意外と大きい(苦笑)試してみてわかったのは、手で文字を書くのは好きだけど、デザインは苦手だし、マステやシールや色ペンでデコるのは特に興味ない、ということ。こだわりが詰まった人の手帳を見るのは大好きなんだけど、自分はそうしたいわけじゃなかった。


* * *


2020年になってもなお完全なる手帳迷子だった私は、どの手帳も満足に使い切ることができないでいた。
自分で書いた質素なバレットジャーナルも、確かに悪くなかった。でも、せっかくオーダーメイドの手帳を使うなら、自分が理想とするデザインできれいな文字が印刷された、オリジナルの手帳が欲しい…!!「自分がプロデュースした手帳を使いたい」とぼんやり思うようになった。

すると…

タイミングというのは巡ってくるものなのかもしれない。2020年の秋頃に「手帳づくりプロジェクト一緒にやらない?」とお誘いをいただいた。悩む時間なんて私には必要ない。「ぜひ!」とすぐに返信した。


そういえば。2019年の終わり。
「逆算手帳」の「やりたいことリスト」にこう書いていた。

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「64 手帳を監修したい」

こんなこと書いてたのすっかり忘れていたから驚きだ。(手帳に対する思い入れがよほど強いらしい。)
ちょっとの時差を超えて、妄想が現実的な目標になった。



書くことは、自分と会話すること。筆圧や文字の大きさに、当時の感情や葛藤の面影がある。読み返したときの楽しみもある。だから、手書きが好きなんだと思う。
手帳は、時間という横軸が刺さった自分史。変化や成長を保存できる。アプリやデータでデジタル保管するのはとっても効率がいいけれど、ちょっとかっこつけちゃうんだよなぁ。きれいにまとめようとする心理が働く、というか。等身大の自分を背伸びせずに残すなら、やっぱりアナログに尽きる。


最高すぎてニヤニヤしちゃう、人生が好転する手帳を。
せっかく想いを込めてこだわって作るなら、たくさんの人に使ってほしい。

2020年11月から水面下で打ち合わせを重ねているオリジナル手帳プロジェクト、いよいよ少しずつ情報解禁していきます。


私の手帳迷子人生は、自分で終わらせてみせる。



(2021.10追記)

しあわせを感じられる私になる手帳『pure life diary』2022年版が完成しました!




読書と手帳が好きなので、本や文具の購入に使わせていただきます♡