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ここに、あの頃の君たちがいたら、どうしていただろうか。

外出自粛、緊急事態宣言。言い方は良くないけれど、ここまではある意味、簡単だったのかもしれない。

危険なものから逃げるために、できるだけ箱から大切なものを出さないようにしていただけなのだから。
普段だったらお日様が出ている時間は空っぽになるはずの箱に、朝も昼も夜も大切なものを入れっぱなしにする。

そうすれば、大切なものは守られる。
こここまでは、簡単だったのだ。

「そろそろ、箱から出ていいよ」と言われても、その危険なものはいつ襲ってくるかわからない。でも、箱から出たい。いや、本当にいいのか?あんなところに行っていいのか?

新たなる不安の始まりの入口に立たされているようだ。


ここに、あの頃の君たちがいたら、
どうしていただろうか。


うちの子ども達は、大学生と高校生。休校といっても学校から課題が送られてきて、オンライン授業も受けている。
言うなれば、勝手に課題に取り組んで、勝手に過ごしている状況だ。

そして、ふと思う。
もし君たちが今、小学生だったらどんな過ごし方をしていたのか?


家の中で遊ぶのが苦ではない君たちは、一日中飽きもせず、二人してあらゆる物をつかって盛大に「おままごと」をしているかもしれない。
そして騒ぎ、たまにケンカし、「うるさい!」と怒鳴られていたのかもしれない。

学校から出された課題の中には、音読やら掛け算九九の「◯つけ表」なんかがあって、私の横でそれらを唱えていたのかもしれない。

そうして、どちらかといえば、問題は私に発生するのかもしれない。

子どもを産み育てているのだから、子どもと過ごす時間が増えたことに抵抗を覚えてはいけない。一緒にいられることは幸せなことじゃないか。なのにどうして、こんなにイライラするんだ?なぜこんなに気持ちがザワザワするんだ?皆んな同じ?そんなことはどうでもいい。文句言ったって仕方がない?そんなことは百も承知だ。そう。全部わかってるはずだ。どうしようもないことを。どうしようもないことに、どうして囚われる必要がある?ストレス発散なんてどうやったらいいんだ?一度発散したくらいで、何になるというんだ?そもそも目に見えないもののために、目に見えないストレスを覚えるとか、どうやって解決しろっていうんだ。今日も、明日も、明後日も。

そうしてきっと、夜な夜な泣くに違いない。
そうしてきっと、夜な夜な泣くに違いない。



もう少ししたら、箱から出始めるのだろうか?
箱から出てから、どんな動きをしたら良いのだろうか?
どんな考え方で、社会は動いていくのだろうか?

こうやって疑問符を重ねてみると、少しスッキリしてくる自分を感じる。
きっとこれは、急いで答えを出すものではないんだと。

そうして本質を考える。
身を守ることが、いちばん大切。
あの頃の君たちと、この時代に生きていたとしても、
私は一緒に、手を洗い、マスクをし、笑顔を守っているはずだと。



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