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『光る君へ』第18話を観て・・・※ネタバレあり

みなさん、こんにちは。
『光る君へ』第18話のタイトルは「岐路」でした。
前回のドラマ感想文で道兼の死去と「長徳の変」について触れましたが、長徳の変は次回の「放たれた矢」で描かれるようですね。
今週はなんといっても道兼の死が壮絶でした。
17話感想文では、長徳の変について書いておりますので、ご興味のある方はご覧になってください。


 冒頭

冒頭部分は大宰府に国司として赴任していた宣孝(佐々木蔵之介さん)が四年の任期を終えて帰京しました。
いつものようにまひろ(吉高さん)と為時(岸谷五郎さん)が迎え、和やかに酒を酌み交わしておりましたが、かなり度数の高い、戦前に兵士が飲む唐の酒とは、まひろのリアクションからすると焼酎でしょうか?
宣孝はかなり商売上手なようで、そうとう蓄財している印象です。
受領というのは実入りのいい場所に配属されると、そこいらの貴族達よりも蓄財ができるのでした。しかも大宰府となると諸外国との交易も盛んで、今回宣孝は宋の品々をたくさんお土産に持ち帰っておりましたね。
源氏物語でも明石の上の父親である明石の入道も然りです。明石は海の恵みが豊かな地で、入道の任期中にはかなりの蓄財ができ、その土地に残って明石の上を大切にかしずきました。私は自分が書く源氏物語で要所に説明を加えたりしておりますが、受領について源氏と入道の会話をからめて説明した回があります。
ご興味がありましたらご一読を・・・。

話は横に逸れましたが、後にまひろの夫となる宣孝も経済力のある男性だったようにドラマでは描かれておりますね。
私はてっきり今回宣孝がまひろにプロポーズするものだとばかり思っておりましたが、違いましたね。予告ってニクイ・・・。
今回岐路に差し掛かったのはまひろサイドではさわちゃんの父親が任地に赴くため、さわちゃん突然の退場でした。
真宙君(まひろの弟役の惟規)の久々の登場にほんわかしましたが、いつまでもさわちゃんに好かれていると勘違いするところも可愛かったですね。

 道兼の死

回を増すごとに沼りそうな実資(ロバート秋山さん)は今回も正論をきっちりとボヤいておられましたね。
「道兼殿は嫌いだが、道兼殿が関白になるべきだ」と(笑)。
何気に実資のボヤキを気にする一条天皇(塩野瑛久さん)は、道隆亡き後の関白に息子の伊周(三浦翔平さん)ではなく、順当な右大臣の道兼(玉置玲央さん)を指名します。それに対して伊周は態度が悪いですね~。
道長は更生してしっかり務めてきた兄を励まして、力を合わせてこの難局(疫病による死者の増加と租税などの施政について)を乗り切ろうと誓いますが、すでに道兼の体は病に蝕まれているのでした。
どうやら宮中にも疫病によって斃れる貴族が出始めたようですが、(道隆も疫病と糖尿病のダブルパンチで亡くなったわけですし)帝は事の重大さにお気付きになっておられないようです。
中宮定子よ、贅沢している場合ではないぞ!
そしてとうとう道兼も疫病に罹患し倒れます。
道長に病気を感染さないよう案じて辛く突き放す態度はお兄ちゃんでしたね。
そうしながらも念仏を唱えて、はたと自嘲の笑みを浮かべます。
「悪人の自分が浄土へ行こうとしているのか?」
たまらず兄を抱きしめる道長に情の深さを感じました。
柄本道長、なかなか魅力的な人物ですね。
道兼は亡くなり、
「仇であったが無念であっただろう」
と、まひろと為時もその死を悼んだのでした。
まひろはきっと琵琶を弾くだろうと思いましたが、案の定。。。。
(道兼にも琵琶を褒められてましたし)
それにつけても伊周と隆家は道兼のことを「七日関白」とディスっておりましたねぇ。
しかもまたもや自分たちだけ良ければ発言!
来週バチ当たるぞ!(ネタバレ)
それにしても道兼さんの死に向ってゆく演技は迫力ありましたね。
玉置さん、お疲れ様でした。

 詮子、涙の訴え

さて、次の関白は自分であると疑わない伊周ですが、ここで危機感を募らせた帝の母詮子(吉田羊さん)が動きます。史実にも描かれている、帝がお休みになっている清涼殿に乗り込み、涙を流しながら訴える場面です。
道長に権勢欲がないことで正しい政ができる。
人望があるのはどちらか?
吉田さんの迫力ある演技に思わず帝は幼いなぁ、と感じてしまったのは私だけでしょうか。(ごめんなさい)
そして中宮定子が悪く描かれ過ぎですよねぇ。
母の訴えで帝は考えを改め、道長に内覧を許します。
道長は姉に関白になれといわれてもブレません。
帝をお支えする立場を貫くために関白の座を辞退したわけですね。
来週はとうとう「長徳の変」ですね。
中宮定子にも辛い時期がやってきます。。。
「驕れるものも久しからず」とはよく言ったものですが。
(アッ、平家物語だった!)

では、また来週☆


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