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正しい努力の測り方 KPI

7月28日に長野県松本市の信毎メディアガーデンで、講演会を自主開催し30名の方にご参加いただきました。上の写真はその時のものです。

先回のnote では「正しい努力」について書いたのですが、今回は「正しい努力の測り方」として、KPIについて書いてみたいと思います。

KPIとはKey Performance Indexのことで、企業の業績達成度の評価基準です。ここで問題になるのは「何をKPIとするか」ということで、これこそ経営課題そのものといえます。つまり売上高とか売上高費用比率などは、どの企業も採用している経営指標ですが、KPIは「企業独自の達成基準」なのです。

わかりやすく説明するために、私の個人事業でのKPIを説明します。私の個人事業は「本を書いて売ること」と「講演会をすること」の2つです。私の場合、「講演会をして、その後にどのくらい本を買っていただけるか」という比率(売上数/参加数)がKPIになります。

先日の松本での講演会では30名にご参加いただき、7冊の本を買っていただきました。この場合のKPIは、7冊/30名=23%と計算されます。しかし実は30名中ご夫婦でのご参加が4組あったこと、参加された方で5名はすでに本を購入されていたので、実際のKPIは、7冊/21名=33%となります。

先輩の作家さんから「講演会の後は、出席者の10%くらいに本を買っていただける」ということを聞いていたので、KPIの23%もすでに業界平均を上回っていますが出席者の実際を考慮すると今回は33%と非常に高いKPIです。

今回は出席者が30名と小規模の講演会であること、また参加料が1000円であったことも記録しておくべきことです。上記の作家から「出席者の10%くらいに本を買っていただける」状況は、講演会の参加料は無料というケースで、おそらく参加人数も50名~100名だと思われます。

つまり有料のイベントでも来ていただける場合には、それだけ関心が高いのでKPI(本を買っていただける比率)は高くなり、また人数が多くなった場合にはKPIは少し下がると思われます。

ちなみに今回の松本での講演会は自主開催なので、参加料1000円を30名の方からいただいても収入は30,000円、それに対して会場使用料・チラシ印刷代・交通費などの諸費用を差し引くと、利益は数千円でした。

それでもなぜこうした講演会を自主開催するかというと、本の宣伝ができるからです。会場が信濃毎日新聞社がある信毎メディアガーデン(MG)なので、信濃毎日新聞のお知らせコーナーやMGプレスというタウン誌にもこの講演会と私の本のことを掲載していただきました。

またこの講演会のチラシを300枚印刷して、松本市役所や商工会議所、松本にある信州大学の学生さんたちに配布しました。この講演会には参加できなくても、私の本のことに関心を持っていただける可能性が広がります。

今回の講演会では、県外からご参加いただいた方から県外での講演会の誘いをいただき、参加されていた県内の高校の校長先生からは高校で講演会開催の可能性についてお話をいただきました。

このように講演会自体はわずか数千円の利益であったとしても、次の講演を県外や高校といった、今までとは違う領域で開催させていただけることにつながっているのです。このように、確実に次につながる講演会を積み重ねていくことが、今の私にとっての「正しい努力」なのです。

以下は、これからの講演会情報です。

■8月3日土曜日13時30分~上田郷友会主催 参加無料(資料代100円)
「少子化問題と地域ビジネス活性化 地方移住を促進するための具体的なステップ」 

私の本のことだけではなく、少子化問題や地方移住促進方法について私見を述べさせていただきます。このテーマでの講演はあまりありませんのでぜひご参加ください。事前予約は不要で、開催場所は上田市立図書館2Fです。
https://www.facebook.com/events/2277932998920479/

■8月8日木曜日清話会主催 14時~15時30分 東京駅近くの会議室
「代替わりイノベーションの成功事例」
参加料は1万円ですが、「講師の藻谷さんの紹介で」と通信欄に記入すると参加料が半額の5000円になります。清話会の一般申込ページからお申込みください。http://www.seiwakai.com/index.html

9月にも講演会は長野県で2回、東京で1回予定されています。

#起業 #事業承継 #ビジネス #KPI #藻谷ゆかり #地方移住