演劇制作とわたし #2『舞台美術の理想と現実の狭間で』

大学を卒業して早5年。
言いたいことがあります。

「学校でやってることと現実に行われてる現場のことは全然違うから、学校で習ったことだけじゃ役に立たないよ!」

えらく具体的な目標を立てて大学に進学したわたしですが、まあいろいろ才能の壁とかぶち当たりつつ、そしてなにより

『これ、わたしのやりたいことと最初に立てた目標ずれてないか?』

という現実にあるものとの間でどうすればいいか立ち行かなくなってしまッタワケです。そもそも、わたしがやりたいと思ったのは舞台美術のデザインでした。
が、所詮実際の現場を知らない子供には美術と道具との違いがわかっていなかったのです・・・!

美術・・・舞台の絵(言うたらイメージ画像)、を描く人、それを元に図面を引く人。大道具を作る人『ではない』
大道具・・・舞台セットで動かないもの、を作る人 舞台監督は大道具を作る仕事『ではない』
小道具・・・大きかろうが小さかろうが舞台面に釘とかビスとかで固定されてないもの(机とか動かさなくてもこれも小道具)、を作る人・・・なのだけれどどうやらこれは役者が管理する範疇であったりするらしい(!)

感想「そんなん知らんがな」
※あくまで個人の感想です★

そりゃあ、小道具も大道具も美術も(時にはパフォーマンスも含めて)全部やっていた我々美大生にとっては(私だけか!?)「えっ実際そんなに細分化されてるの!?」と衝撃だったわけです。ついうっかり今でもやっちゃうもんね・・・知り合いのスタッフさんに「制作と美術両方できる人とかいないから!」と褒められてるのかなんだかよくわからないツッコミ入れられたしね・・・。
まあ今思えば、夏休みに研究室が募集してた美術作りのお手伝い、『小道具制作ボランティア』ってなってたのがなぜに小道具?結構がっつりあるよね?と思ってましたが旅公演だったので「このトランクに全部入れられるように」というのが指定だったし、大きかろうが固定されていないので小道具なんですよね。

そういうわけで先日(2016年4月上演)のこちらの拷問台も小道具

とまあ、先生のご厚意で新国立劇場オペラやバレエ、野田秀樹さんや三谷幸喜さんとかのお芝居は拝見させていただいてはいたのですが、ゲネプロ観させていただいた程度でそんな知識も付くわけなく。
地方へ歌舞伎公演の現地実習行ったところで、これまた総力戦なので体張って座学が入るわけでもなく。私は漫然としたまま卒業してしまい、気が付いたら小劇場の世界に入って先生方がやっていた大劇場との違いに愕然とするし、知識もないわ経験もないわと四苦八苦しているわけであります。
よくわからないまま入れる業界怖いね!

つづく






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