滞りなく巡りのいい人生に。膨張より循環を選ぼう。
今の自分があるのは、自分が時間をかけてお金をかけて、努力して来た結果。
そう思っていると、それを他人がいいとこ取りしたらやるせなくなります。
以前の私はそう感じていました。
私は元々勉強が好きではなく、高校を卒業してからインテリアの専門学校へ進学しました。
後にご縁で工務店に就職し、設計士の先生の元で教わりながら住宅の設計をさせていただきましたが、資格試験の実務経験に満たないまま5年ちょっとで退職してしまいました。
そして、しばらくは建築業界から離れてアルバイトやら派遣業に就いていましたが(阪神大震災後の不景気で転職出来ず…)子育てが落ち着いて来た頃、またご縁をいただき設計の仕事に就くことが出来ました。
20代の頃、建築士の資格を取得しなかったことを後悔していた私は、その会社で実務経験を積み受験資格を得ることが出来ました。
けれど仕事はとても忙しく、家事と仕事と勉強と、それは目まぐるしく大変な日々でした。
後に、受験後の資格学院のアンケートには、なぜがんばれたのかという全ての問いに“2度と受験したくないから“と書きました。
社会人で勉強する方は皆、同じことと思います。
そんな風に取得した資格、そしてブランクがあり、2度通ったCADの学校。
お金も時間も経験もたっぷり掛けたからこそ、いただいているお給料なのだ、当時の私はそんな風に思っていましたから、簡単に他人に教えることに抵抗がありました。
けれど、会社の人からは当たり前のように“教えてほしい“と言われます。当時の私は心が狭かった。
本心では、私はこんなに努力してやったのだから自分で勉強すべきだろう、と思っていました。
けれど、自分と向き合ううちに、それは違うと気づいたんです。
そこには認めて欲しいという意識や、損得勘定などの色んな感情が上乗せされていました。
真実は違います。
自分がした経験は既に自分自身のものになっているんですよね。
無料で誰かに教えても、その人が簡単に認められたりお金を得ても、自身の何かが減るわけでは無いのです。
反対に、自分はアウトプットすることで自分の中に空きが出来て、また別の知識や経験を得られるのですよね。
人間も自然もお仕事も、全ては循環の中で上手くいくと感じています。
一人の人間が自分の中にたくさんのものを詰め込んでも、それは膨張するだけ。お腹がいっぱいな状態です。満腹なままでは新しいことは入ってこない。
適度に出すことでまた循環するのだと思います。
そして循環するということは、ただ同じところを回っているだけではなく、循環しながら成長したり発展したりしています。身体と同じで少しずつ成長しているんです。
余計な欲でそれらを自分の中に溜め込んでいると、膨張していつかは巡らなくなる。巡りが悪いことは発展しないでしょう。
だから、手放しが必要。
アウトプットが必要。
相手は誰でもいいのでは無いでしょうか?
あの人には勿体ない、そんな風に思うのは自分の内側に何かしらの滞りがあるからです。
滞りの原因は相手ではなく自分の中にあります。だから、そんな時は自分の中のしこりを見つけてほぐしてあげる。
そうやって滞りのない、巡りのいい人生を送りたい。
そう思います。