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手で織るなんてさ

織姫

小学生の頃、姉が誕生日だったか何かのプレゼントに "織姫"という 簡易手織り機械のオモチャをもらった。 あの小さな機械ではせいぜいコースターサイズの布を毛糸で織るのが精一杯だった。 それでも色々な色を選んで、ちょっと工夫して柄を出したりと子供ながらにワクワクするオモチャだった。 私はそれが自分のものでないのに取り (借りるという概念はない。)我が物の様に夢中になっていたのを思い出す。

見かねてかどうかは分からないけれど、その後クリスマスに くるくる回してマフラーが編める編み物のオモチャをもらったのを覚えている。


それが多分私が初めて織物をしたという記憶。
あれから25年近く経ち、また織物をするなんて人生ってわからない。

織りはじめようか

さて 織りはじめようか。
なんて思い付いた所で 直ぐに織りはじめられる程簡単ではない織物。

準備80% 織り20%の配分が織物だと私は考えている。

なんでも ワンクリック。指でタッチすれば買い物が出来、ちょっと動画を早く見たいからと倍速で映画をみてしまうようなZ世代からすると、手織りの機械なんて、干からびてしまうくらい遅くてつまらないものだろう。

でもなぜか 今 私はそれをやりたくなるのだ。
あえて面倒な、アナログのもの。 ひとつ間違えると全部やり直し。
そんな 頑固親父みたいな手織り機に愛着を感じる。

綜絖(そうこう) という糸通し。4枚のそうこうの板に掛かる糸の輪に一本一本 柄の順番をみて通す。いち 、に 、さん、 に 、いち 、よん。
図面と糸のにらめっこ。 どんなに注意深くしていても、なぜか最後上手くいかず度々やり直しをすることがある。 

そんな時、
まっ いっか。 とごまかしたこともあるけれどやっぱり仕上がりも"それなり"のものが仕上がる。 途中直すよりも、気づいた時にやり直す。これが一番の成功の鍵だ。
なんだか人生みたいなのだ。


そんな作業風景をちょっとみてもらおう
リンクに動画があります↓
 https://note.com/yukari_hokuou/n/n446a621bc25a

 

綜絖糸を落としてしまった。こうなると面倒くさい。
連なっているので1輪ずつ整理しなくてはいけない。
悪魔が囁く。
捨てちゃえ。
ちゃんと 拾って片付けました。
常に試されているかのようだ。


 続きはまた次回


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