子どもたちとパン作りをした話。

休校期間の長いこと。笑

せっかくだから、翌日の朝ご飯用にパンでも作ってみる?
という軽いノリからスタートした企画。

もちろんメンバーは母(私)と子どもたちだけなのだけど。

スタートは軽いノリだったが、でも発案してみたのには理由があった。

・頻繁に食べるパンだけど、一緒に作ったことがなかったから

普段は、ホームベーカリーにまるっとお任せで食パンを焼くことがほとんどで、ここのところ成形パンはまったく焼いていなかった。

それに、普段から食べる料理の材料や調味料について、これまであまり話すこともなかった。

時間の余裕もあるし、食育の観点も視野に入れて、いっちょやってみようと思ったのである。

そんな子どもたちとのパン作り。工程とともにそこから気がついたことをまとめておきたい。

手順1.生地を作る

ここは超簡単。笑

だって、ホームベーカリーに材料投入するだけだもの。

強力粉、バター、砂糖、塩、水、スキムミルク、溶き卵。

わが家にはスキムミルクは常備していないので、牛乳で代用。

次々に投入されていく材料を、目を輝かせながら見ている子どもたち。
(あぁ、なんてかわいいんだ♡)

別の箇所にはドライイーストを準備して、スイッチポン!

「いつコネコネするの?」と長女。

「ホームベーカリーにコネコネはお任せしちゃうよ!」と私。

ちょっと残念がる子どもたち。

一次発酵までをホームベーカリーがやってくれるので、しばしのくつろぎタイムである。

2.生地の分割と「まるめ」、ベンチタイム

スケッパーを使って生地を分けていく。そしてコロコロ手でまるめる。

私、この「まるめ」の作業がずっとへたっぴだった。何かのテレビ番組で、パン屋さんがこの作業をしているのを見てからコツをつかんだという、ちょっと難しい作業。ここからは、子どもたちにも手伝ってもらうことに。

まるめるときには、パン生地を台において、それをやさしく(少し空間を作るようにして)手で覆う。そのまま優しく手で台の上に円を描くように動かすと、手の中でパン生地がまとまっていき、表面がきれいになるのである。

まだ年中さんの次女は手も小さくて上手にできなかったので、このあと生地に包んでいく予定の板チョコを小さく割ってもらう。

パキン、パキン、…

その間にも小4息子と小1長女は、慣れない手つきで生地をまるめていく。

「思っていたよりふわふわなんだね」

ねん土とはまた違ったパン生地の感触に、笑顔でコメントをしていた息子。

まるめ終わったあとは約10分のベンチタイム。乾燥しないように濡れたふきんをかけて、休ませる。

3.いよいよ成形へ

本当は麺棒を使って生地をのばすのだろうけれど、ズボラな私は手で。笑

息子と長女も参戦。

生地を広げて、次女が一口サイズにパキンパキンしてくれた板チョコを包んでいく。

包み終えたものは、どんどん天板へ並べていく。二次発酵で膨らむことを伝えながら、間隔もあけつつ。

全部で19コ。チョコの入ったパン生地が並ぶ。

オーブンに入れて二次発酵。35分くらい。

4.ドリール(とき卵)を塗って、焼く

二次発酵が終わってオーブンから出す。

全然熱くないはずの天板に触れて、反射的に「あつっ!」と口走る息子。
オーブン=熱い、って思い込んでいたんだね。笑

パン生地が大きく膨らんでいる様子に、目を丸くする子どもたち。

あとは、表面にドリールを塗って焼けばできあがりだ。

私も決してパン作りに詳しいわけではないのだが、二次発酵を終えた生地はほわんほわん。だから、はけを使ってやさしく塗る必要がある。

「おいしくな〜れ」と語りかける長女。笑

でも、こういう「気持ち」が大事なのだろう。
想いが宿る、気持ちがこもる、ってこういうことだと思う。

予熱したオーブンに入れて、焼く。

焼いている間にも、おいしそうなパンのにおいが漂ってくる。

ピー、ピー、ピー。

焼き上がった音がして、全員オーブンの近くに大集合。

つやつやのチョコパンのできあがりだ。

初めて自分たちで作ったパン。

少し時間をおいてから、みんなで試食。

甘めのパン生地と、甘いチョコレート。

チョコクリームではないので、ただのチョコが包まれているだけなのだけれど、子どもたちには好評だった。

自分たちの手が加わったんだもの、そりゃあおいしいはずだよね。

翌日の朝食には夫も一緒に。

「おいしいよ!!」とほおばる夫の姿に、子どもたちもにっこり。幸せな朝だ。

***

家で作るパンは、材料がシンプルだ。余計なものは入れていない。

そして、作る工程がわかる。意外に手間がかかっているということも。
成形の難しさも、体験を通して何となく感じたはず。

だけど丸めたり包んだりするのは、経験を積めば上手になる。料理ってそこがおもしろい。自分でも上達しているのが、目に見えてわかるというのもいいところだと思う。

それがわかっているからなのか、楽しかったからというのもあってか、「またやりたい!」って言ってくれた子どもたち。

うん。またやろう。

***

ちなみにうちのホームベーカリーは、大学の友人たちから結婚祝いとして頂いたもの(National製!)。もう14年も前のことだが、現在も現役で活躍してくれている。

パン生地、食パン、そしてピザ生地作りにも活躍中。そして親子のコミュニケーションにも一役買ってくれている。

手作りっていいね。

時間と自分の気持ちに余裕がないと、なかなかできないけれど。
ゆったりと過ごせるし、おいしいし。

発酵させると大きくなること
ドリールを塗るとパンがつやつやになること
できたてのパンはおいしいこと
自分たちで作るとさらにおいしく感じること
オーブンレンジは「焼く」「あたためる」以外の使い方もあること

いちいち言わなかったけれど、子どもたちの何かの学びに繋がっていたら嬉しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?