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結婚していない友達が「高齢者の単独世帯」になるのか

小論文指導をしています。
日本の人口構造については、社会問題として有名なので、小論文などの題材として取り上げられることが多く、一度は課題にして考えておく必要があります。

ところが、この「課題として考えておこう」とある意味一歩距離を置いたような感覚だった日本の人口に関する問題で、最近、これって他人事じゃないかも……と思う統計に出会うようになってきた。というか、自分がそういう年になったのか。

例えばこれ。

総務省HPより

最近は、結婚をしない人たちが増えているので、「世帯」といえば「夫婦と子供」という形だったものが、少数派になっていき、2050年には約4割が単独世帯になるという。そのうちのなんと5割超が、高齢者の単独世帯になるという試算だ。

私の周囲にも結婚していない友達が大勢いる。今50代後半から60代前半の人たちで、今はまだ働いて一人暮らしをしている人たち。その人たちは、もしかしたら今後結婚するかもしれないが、正直な話、結婚しているとは考えにくい。相変わらず70になっても80になっても一人暮らしをしているだろう。そういう単独世帯数が増えて、しかも半数以上が高齢者で一人暮らしということだ。

私は今、親の介護問題に直面していて、妹と二人で頑張っている。親の近くに住む妹に多く負担がのしかかっているが、それでも兄弟で支えていけていてよかったと思う。これが今度は逆に、自分たちが年をとって、介護される側になったと仮定すると、私も妹も配偶者がいるので、よほど何かがない限り、高齢で単独世帯で介護の相談をする人が身内にいないということにはなりにくい。

もちろん配偶者が亡くなった後は、一人暮らしかもしれないけどね。それにしても、現在、結婚をせず、一人で暮らしてる友達が、全部これに該当するのかと思うと、にわかに他人事とは思えなくなってくる。

今は元気で、体も動いてるから、いいけれど、年を取り、退職したら、本当にリアルに大変なことになるのではないか。介護の問題だけでなく、一人暮らしだと、よほど自力で外部と繋がらない限り、社会と切り離される可能性も高い。

嫌かもしれないけど、今のうちから何らかのコミュニティに入っておくというのは、孤独から距離を置くためにも、大事なような気がする。

それと、なんとか結婚した私にできることは、独身の悪友たちと、いつまでも時々会うことなのかもしれない。

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