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専業主婦が悪いんじゃない

今朝Twitterでトレンドに入っているのか、興味深い投稿が目に入ってきた。多分、この投稿は炎上で消されてしまうと思うので、要点だけ書いておく。

専業主婦の女性が、ご主人に対して怒っているツイート。
麦茶が残り少なくなっているのに、自分が飲んだあと、新しく麦茶を作っていなかったことに対して、その麦茶のボトルの写真と共に、少々乱暴な言葉でツイートしたもの。

それに対し、おそらくご主人ではない男の人たちが「旦那は、働いてお金を入れているのに、麦茶ぐらい自分で換えろ」と反論したり、また主婦の方、もしくは友達やフォロワーが、「主婦の大変さを分かっていない」と擁護。
双方が、ちょっと乱暴な言葉で、バトっている。

実は、私も、過去に6年間ぐらい、専業主婦の時代があった。子どもの体が弱かったし、旦那の稼ぎだけで3人食べていけそうだったので、様子を見ながら仕事を休んでいた感じだ。
その後は、働いているし、会社員も自営業も経験した。
両方の気持ち、分からなくもない。
まあ、多少言葉遣いが荒いので、余計な波紋を呼んでいる感があるけど、元々、彼らが言葉を丁寧に直しても、この問題は、日本にずっとある問題。

私も、少し前に「サラリーマンの妻、優遇されすぎ問題」という記事を書いた。付け加えておくと「制度的に優遇されすぎだ」と言っているだけで、サラリーマンの妻の人格を否定したわけではない。
とにかく、制度がおかしいのよ。

元々、ドイツの「母親よ、家庭に帰れ」というスローガンをもとに、そこに日本の政府が乗っかった「専業主婦」の歴史がある。

ドイツでは1933年にナチスドイツが政権を獲得すると、「母よ、家庭に帰れ」をスローガンに関連の政策を打ち出した。これは日本にも専業主婦奨励の影響を与えたが、現実的には戦中は戦争が激化すると工場労働で男性労働者が不足し女性労働者が登用された。しかし戦後は高度成長期により製造業を中心とする構造となり、男性就業者が1人で外貨を稼ぎ妻を専業主婦とする余裕ができたことと、1962年には池田勇人内閣が「人づくり」政策を発表し、「母親は家庭に帰れ」とのスローガンによる政策の推進などによってサラリーマンを中心に専業主婦が定着し、増加した。

wikipedia「専業主婦」より

高度経済成長期、専業主婦を定着させるために、いろいろなメリットを打ち出して、それが、時代は変わったのに、まだ、制度は残っているので、結果的に専業主婦がめっちゃずるいことになってる。
もちろん、専業主婦がいる家は、黙っておけば、このままその奥さんは働かないのに厚生年金を受け取ることになるので、そりゃ黙っているよね。
もちろん私も専業主婦の時間時期があったので、ちょびっとだけ厚生年金が受け取れる。

国民年金と厚生年金の違いは受け取れる金額の大きさです。 厚生年金のほうが国民年金よりも2〜3倍ほど多くもらえます。 4. 厚生年金をもらえない自営業者やフリーランスは、自分で保険や貯金などをして老後資金を備える必要があります。

「ほけんのぜんぶ」より

専業主婦の方や、130万の壁を越えないパート主婦の方に対し「自分より、2、3倍も多く年金がもらえるなんて、ずるい」と思ってしまう自営業の私を許してね。(笑)
ほんと、足りない分、どうしろと?(笑)

でも近年は、「この『働く』ということに家事が含まれるかどうか問題」や、「いや結局、専業主婦って介護して離職した人も含まれてるんだよね」とかそういう話になってしまって、もうごっちゃごちゃなんだけど、結局、福祉の制度と、社会保障の制度がおかしい。時代に合わないってことかなって思う。

でもさ、制度を直す方も、この恩恵を受けている政治家だからさ、なかなか直らないよね。

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