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本業とかぶる、ちょっとした頼まれごとをされた時~相談にのる系フリーランスとしての仕事の線引き

30分5,000円の手相診断をしている人に「ねえねえ私の将来見てくれない?」と気軽に頼む人。
一件3万円の保険相談に応じている人に「ねえねえ私の保険プランってどう思う?」と気軽に聞く人。
1時間1万円で教育相談をしている人に「ねえねえうちの子って大丈夫かな」と気軽に相談する人。

そんな人たち(特に友人)に、少々うんざりしているフリーランスは、少なくありません。

私は、人の文章を添削したり、修正したり、校正したり、またライターとしては一から文章を作り出したり。子ども相手に作文を教えたり、はたまた親の教育相談にのったり。そういう仕事をしています。それが私の生活を支えています。つまり、そういうことでいただいたお金から税金を支払ったり、ご飯を食べたり、病院に通ったりしているわけです。たまに、無料の講演会に登壇していますが、主催者からは講師料はちゃんといただいています。無料でも、人を集めるメリットが主催者側にあるので、無料になっているだけで、私たちは無料では受けていないんですね。

会社勤めの方たちやパートの方たちは、職場以外で、会社の関係者以外の人のために本業の仕事をするということが、ほとんどないかと思います。だから結構な確率で、考えなしに注文してくる人が多いんですが、そういう時にフリーランスの私たち、特に相談にのる系のフリーランスは、本当に困るんですね。

同じ経験をしている友達だと、例えばFX系のアドバイザーの仕事をしている友達が「どんな株を買ったらいいか教えてよ」とよく言われていました。それって有料ですよね?
あと珍しいところで言うと、手相占いを生業にしている友人がいるんですが、一緒の飲み会などの席で「私の手相、みてくれない?」などと、図々しくお願いしている人もいました。それって有料ですよね??
例えばファイナンシャルプランナーをしてる人に「私の保険のかけ方って間違ってるかな?」と言ったら、普通、それは有料ですよね???

会社で経理を担当している人や、人事を担当している人に、ちょっとうちの会社のもやってくれない?とは言いませんよね?
商品の陳列を担当しているアルバイトに、ちょっとうちのも並べてくれない?とは言いませんよね??

曖昧な取引は、同業者に迷惑をかける

かと言って、友人から頼まれると、無碍にはできない。そういうこともあります。でもそこで分かってもらわないと、その後も事あるごとに相談に乗らなくてはいけなくなってしまいます。そして私が無料でOKにしてしまうと、他の教育相談をしている方やライターをしている方たちにも迷惑が及んでしまう。

駆け出しのころは、そういうのも良く分からず、無料で受け付けていました。ちょっと相談に乗ってくれない?というのも、もうビジネスの始まりなんですよ。そういう場合には「お試し期間」「テスト期間」「修行中につき格安」のようなメッセージを付けるよう、先輩方からアドバイスがありました。

今、私は、もうフリーランス歴20年。とっくにお試し期間は終わったので(笑)最初から「有料です」とちゃんと言います。人間関係をうまくやっていく上でも、一言、言っておくのが良いかと思います。家族や身内の場合も、ちゃんとチョコレート1枚でやっています。(これを聞きつけた人がチョコレート持って頼んできたことがあるw)

でも、多分、すぐには理解できない

有料だと言うと、最初、相手は驚く顔をします。「これくらいのことが?」と。そう思われている時点で、「自分はまだまだなんだな」と感じていました。でも、ピカソにサインをねだるのと同じように、芸人に芸をねだるのと同じように、失礼を失礼と思わずする人はいるんです。
もちろん自分のスキルを上げることも大事ですが、一定する存在するこれらの人たちに、ちゃんと説明する義務も同時に発生するのだと思います。
「私は本業でその仕事をしている」
そのことを真摯に伝えていかないと、業界全体が甘く見られるようになるでしょう。

でも例外があります。その場の雰囲気、例えば、お祭りなんかの会場で、世話役の私に親しみやすさを感じて、そのように相談してくる場合は、とりあえず屋台のビールを一杯奢ってもらっています(笑)
「本当は30分5,000円なんだよ。だけどビール一杯でいいよ。お祭りだから」

ちなみにFX系の仕事をしている友達は、ちゃんと「断る」そうです。えらい

でも「こういう人って多いよねえ」と、愚痴はよくこぼしていました。

私には、占い師の友人も、ファイナンシャルプランナーの友人もいますが、ちゃんと正規の代金を払って、しっかりがっちりどっぷりと相談に乗ってもらっています。
専門家は、近所のママ友に相談するのとは、答えのレベルが違うんです。
その分ちゃんとお支払いするから、私たちも、ちゃんといただけなければいけない。

どこかで「友達だからただでいいよ」なんて言う人がいると、そこに甘えた人たちが、他のフリーランスもそうだと思ってしまう、そんな気がします。

本当の友だち価格

本当の友だち価格とは、応援する気持ちをこめて、その人が定めた価格より高い額を支払うこと。そんな言葉を聞いたことがあります。わたしもそんな人になりたい!

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