見出し画像

先延ばし魔の頭の中にいる猿とモンスターの活用方法~実践編~

私はオンラインで文章の書き方を指導しているのだが、中高生のコースでは、TEDなどの動画を題材にして、意見文を書いてもらっている。昨日の授業で使ったのは、この動画。

結論としては、私たちの頭の中には「今すぐにご褒美が欲しい猿」がいて、理性的な意思決定ができない。それがデフォルト。そして締め切り間近になって「パニックモンスター」がやってくる。そうするとやっと「猿」がどいて、理性的な意思決定ができるようになるという仕組み。なので「パニックモンスター」を早めに出現させる、つまり期日を決めることが大事だという内容の動画。

締め切りのあるものは「パニックモンスター」の出現により、なんとかするしかなくなり、完成度が低くても、なんとか実行はされる。しかし、締め切りのないものについて、人間はどうしても先延ばしにしてしまう。痩せたいとか、英語が話せるようになりたいとか、お金をためなくちゃとか、人生に関わる大きな問題ほど、期日がないので人は先送りしてしまうという。

私の授業では、大体一本に2週間かけて、子ども達に色々な事を考えさせるのだが、昨日の授業では、10分ほどかけて具体策を考えてもらった。本当に理解しているかどうかチェックするため。で、その時に使った具体策というのが、リアルに私の仕事の話だった(笑)

実は、突然、正月明け1月10日入稿の原稿依頼があった。仕事量としてはそれほどきついものではない。んが、そうやって取り掛かり日も決めずにいると、おそらく、年末年始の忙しさも相まって、多分、1月8日あたりまで何もしない。で、パニックモンスターが登場し、9日、10日と睡眠時間を削って取り組むのがいつものパターン。それで、できなくもないのが悪習の原因。いつも「あーあ、間に合っちゃったよ。間に合っちゃうと学習しないんだよ」って(笑)
せっかくなので、この生徒に私のスケジュールを考えてもらった。ただし条件がある。思いつきではなく、得た知恵を活かすこと。

  1. すぐにご褒美が欲しい猿を活用する

  2. パニックモンスターを活用する

その子が考えたスケジュールは次のような感じ

  1. 本物の締切1月10日の3日前の1月7日を締切にする

  2. 後戻りできないよう、1月8日と9日に予定を入れてしまう

  3. お正月休みはちゃんととる

  4. お正月明けの4日間で仕上がるよう、年内に8割方仕上げてしまう

3に愛を感じる(笑)
まず、1月10日が締め切りだが「まだ終わってない💦 10日なら10日の24時が締切だよね。今から頑張る!」なんて自分にしか通用しない締め切り時間を設けたりしないよう(笑)3日前を締め切りに。

さらに、それを本当の締め切りにする為に、つまり、パニックモンスターに早めに出てもらうよう、前日の2日間、1月8日と9日に予定をブッキング。入れる予定は、例えばひとり旅のようなものではダメ。温泉旅行などのまったりしたようなこともダメ。何故なら、私の仕事はインターネット環境があればどこでもできてしまうので、やっぱり間に合わなかった💦といって、旅行中もパソコンを持ち込んでしまう可能性がめちゃくちゃ高いから。パソコンを持って行けないようなところにするか、電波が繋がらないようなところにする。もしくは、スポーツや山登り、街歩きなどアクティブな要素を取り入れ、パソコンに触る時間を物理的に減らす。そんな予定をブッキング。

そして年末年始、12月31日から1月3日までは、しっかり休む。

正月明け4日間で仕事が終わるよう、年内、つまり12月30日までに「今すぐご褒美が欲しい猿」に「ご褒美」をふんだんに与えながら、8割方仕事を済ませてしまう。選択と集中で、他の要素を犠牲にして、コミットする。例えば、原稿1枚書けたらチョコ食べていいとか(笑)

生徒の案は、素晴らしい!
ちゃんと「猿」対策と「パニックモンスター」対策がなされている。なんだかできそうな気分になってきた。

そしてここに書いてしまうということも一つの作戦。この記事、私の友達も読んでいると思う。年末に私に会ったら「あの仕事、8割ぐらい終わってる?」って訊ねてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?