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ものごとの「捉え方」ひとつで、幸せにも不幸にもなるなと思った話

彼女の考え方が好きで、いつも尊敬している先輩がいる。
神社ツアーなどを開催している、くれや萌絵さん。

10年ほど前、萌絵さんが考案した「振り返りノート」の講座のファシリテーターをさせてもらったのがご縁でお付き合いが始まったのだが、当時から萌絵さんの思考回路が面白くて仕方がなかった。

ビビリであれこれ考えすぎて何事にも「うまくできなかったらどうしよう」と極度の心配性のわたしと対局で「なんとかなるからええやん」というシンプル思考の萌絵さん。ぐちゃぐちゃ考えて煮詰まっているときに、全然別の視点から意見をくださるので、本当にありがたい。

そんな萌絵さん開催で、毎月「振り返りの会」に参加している。参加しているというか、一時期は複数でやっていたのだが、徐々に人が減り、最近は萌絵さんとふたり、近況おしゃべりを交えつつの振り返りになっているのだが。

それでも毎月話すと新たな発見がある。今回もまた新たな発見があったのでシェアしたい。

先日書いたように、わたしはパートとライターの仕事に加え、ありがたいスカウトをいただいて、現在法人でもお仕事をさせていただいている。

ただどうしても他のメンバーおよび客先が平日日中稼働のため、そこに合わせて動く必要が出てきた。そこまでは良いのだが、提案する客先があるということは、ライターの仕事よりずっと締め切りがタイトになる。

資料作りに慣れないせいもあるが、急ぎの案件が入ったら、他のことをそっちのけで夕飯後に深夜まで資料作りなんてこともある。どうしてもわかりやすい〆切があるものを優先せざるを得ないので、当然それを率先してやる。

その分やってもやらなくても済む自分の用事は後回しになる。もともとやる気のないお金の計算とか、部屋の掃除はもちろん「ちょっと息子のことで塾に相談の電話をしたい」とか「買った製品の不具合問い合わせをしたい」とか、やらなきゃやらないで何も起こらないことは、やらないまま気づいたら1か月経っていたりで。その「ずっと追われている感」がしんどいなぁと、最近お疲れモードだった。

なので今月の振り返りでは、その「ずっと追われている感」のモヤモヤを話してみた。

すると萌絵さんは「〆切に追われているって、ちょっとうらやましい」と言い放った。

え?うらやましいってどういうこと?と聞き返すと、こういうことだそうだ。

「個人事業主だけれど、旦那さまが養ってくれているので、やろうやろうと思っていても、やらないまま過ぎていってしまう。やらなくても何も起こらないし、自分で自分の締め切をつくるのも相当の意思がないと難しい。

だから『是が非でもこの日までに』と締め切りがカッチリ決まっていることがあるって、ちょっとうらやましい」のだそうだ。

まさか「うらやましい」と言われるとは思わなかった。

けれどよく考えてみると確かに、自分に甘すぎる自分が設定したことは、やらないまま過ぎて行ってしまうし、バッチリ締め切りが決まっているものは絶対にこなさなくてはいけないわけで、その分自分の成長スピードが速くなるということだ。

そう言われると、毎日ヒーヒーいって「休みてぇ」「気が休まらない」と思いながらやっていることも、自分を成長させるために走っていて、そのうち振り返れば大きな成長をする時期だったなと分かるのかもしれない。という気持ちになる。萌絵さんて、ちょっと切り口を変えてものごとを見るのがすごく得意で、いつもネガティブ路線をひた走って「もういやっ!」となるわたしも、それを聞いてコロっといい気分になってしまう。まるで魔法。

事実は何も変わっていないのに、捉え方ひとつで気分が全然違うよなぁ、と思うのは、振り返りノートの頃から変わっていない萌絵さんの尊敬すべき部分。

さらに先日記事で書いた「やりたいけど苦手でうまくできないこと」へのモヤモヤを話してみた。

あがり症でうまくプレゼンできないことがコンプレックス。嫌いじゃないんだけど苦手過ぎる・・・という話をするとこれまた萌絵さん

「けど、苦手意識って必要なこともあるよねぇ」

とおっしゃる。

苦手意識があるからこそ、克服しようと頑張るわけで、その結果自分なりになんとかしようと努力するのだ、と。

ちょうど萌絵さんもお金まわりが苦手と言ってて、苦手だからこそちゃんとしようと気を付けているとのこと。
たとえば貸し借りひとつでも、すぐ忘れちゃうからマズイと思うからこそ、忘れないようにすぐに支払う、とか。

これはわたしも同じで、すぐに忘れてしまうのだけれど、だからってルーズな人になりたくないのですぐに送り、「〇〇代」と自分にもわかるようにメモするようにしている。推し活で友人がグッズを一緒に買ってくれた時など、少額のやり取りがよく発生するようになってからは特に気を付けている。

そう言われるとプレゼンも、苦手だと思ってるからできないなりに考えたりしているかもな、と思った。得意な人を見ているので、頑張ったところで自分のレベルがひどいなぁと思ってしまうのだが、そもそもわたしと同じくらいダメダメでも「苦手意識」がなければ、ダメダメのまま堂々とプレゼンするのだろうし。そのメンタルは見習いたいが、「うまくなりたい」という向上心は発生しようがなく「プレゼン下手な人」という認定を食らうのみだろう。

そういう意味ではわたしのあがり症も「なんとかしなくちゃ」という気持ちの裏返しであり、聞いているクライアントも「なんか焦ってんなぁ」とは思うだろうけれども、ものすごい嫌な感じには捉えないのではという淡い期待を覚えた。そりゃ、ガチのプレゼン対決に出たら負けるかもしれないけど、いまひとつでもまぁ大丈夫そうな場所を選んでやらせてるはずだし。と、わたしを任命した人の任命責任ということにしてみる。

いや、緊張したし凹んだし、でもそういうチャンスをくれたこと自体は感謝だし、もし次に同じような機会があれば、初回よりはほんの少し緊張もマシになるだろうし、前回の何がダメだったか分析して臨むと思う。あがらない人よりもずっとずっと時間もメンタルも削られるけど、「できるようになりたい」と思う気持ちもあるから、頑張るしかない。

ということで「〆切に追われて疲れる」はうらやましい。と言われ、
「苦手意識があって困る」は、それも必要。ということでわたしの悩みはなんとなく解決したことになってしまった。

もちろんだからといって状況が変わるわけではないので、しんどいことはしんどいのだが、ひとつ違う切り口からの視点をもらうことで、ちょっと気が楽になるというか。

そういうことって世の中けっこう多いと思うんだよねぇ。

まぁもうひとつ、ずっとお勉強嫌いなまま高2になろうとしている息子の将来も案じて頭を抱えているのだけれど、これはこれでどうにもならずで悪あがきのまま。

子育てにリソースを食われているのも疲れの原因なので、早く心配しなくていいようになりたい・・・とつぶやくと、子どもはいくつになっても心配なもんだよ、とすでに社会人になった娘さんを持つ萌絵さんに言われる。

まぁそれでも、ちょうどいま受験シーズンまっさかりで、2年後にはわが子の番と思うとソワソワ。まだ中1ですか?のようなぬるい感じで相変わらずノー勉の息子が果たして「大学受験」なんてすごい4文字に挑めるのか。ついつい裏ルートのリサーチに励んでしまうよこしまなわたし。

と、あれこれ心配性で肝っ玉の小さいわたしのグダグダに、違う視点から意見を下さり気づきをくれる萌絵さんは本当にありがたい存在。

ほんと、捉え方ひとつですべてが変わるし、自分に幸せな考え方ができるから、萌絵さんは幸せそうなんだろうな。

他人のことはわかるけど、自分のこととなるとなかなか視点を変えてものごとを見るって難しい。そういう練習もしたいなぁと思う。

持って生まれた性格もあるので、別人になることはできないけれど、こうやって違う視点からの意見をもらうことで、少しずつ前に進めている気がする今日この頃だ。

今日もお読みくださりありがとうございました!

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