見出し画像

BTSを「アイドル」と呼ぶのは失礼なほどダンスのクオリティが高い件【アラフィフ主婦的BTSのミカタ】

BTSをアイドルと呼ぶのは、ハッキリ言って失礼だ。

彼らのダンスパフォーマンスは、
すでに芸術の域に達していると思うからだ。

1.「アイドル」という言葉のイメージ

「アイドル」と聞くと、女の子がキャーキャー言って、ヒラヒラした衣装を着て、なんとなくふわっとした歌と、ふわっとした踊りを披露するイメージだ。

だから、BTSが「韓国アイドルグループ」と聞いただけで、「その程度のもんだろう」と避けて通る人が多い気がする。

わたしも日本のアイドルに全く興味がなくて、「アイドル」と聞くだけで、中高生向けのふわっとしたコンテンツでしょ、とハナから相手にしなかった。

以前書いたように、たまたま友人がBTSにはまり、せっかくだから見てみようと重い腰をあげたのが始まり。


2.ハイレベルなダンスにのけぞる体験

初めて見たのは確か、ダイナマイトのダンスプラクティス動画だったと思う。

顔は誰だが誰だか判別不能だったが、とにかくキレキレのダンスに驚いたのを覚えている。

そして後から知ったのだが、この動画はBTSをはじめ韓国アイドルの間で当たり前になっている「ダンス練習動画」というもので、メイクとか衣装なしにスタジオのダンス練習を見せるサービス動画。

彼らのダンスを真似して踊りたいというときには、ミュージックビデオのようにイメージカットが入ってしまうと、ひとりひとりがどんな踊りをしているか掴めないし、フォーメーションの変更も分からない。

「引き」で全体を撮ったこの練習動画があれば、パフォーマンスをまるごと真似して練習することが出来る。

わたしが習っている群舞のフラメンコでも、発表会前にはフォーメーションがどうなっているか、自分の動きがどうなっているかなど動画を撮ってチェックするが、本人たちがチェックするのにも使っていそうだ。

この引きの動画で、ごまかしのない彼らのダンスを見ることが出来る。編集なしの通しで踊ってこのクオリティ。一人一人が丁寧に踊っているし、素早く変わるフォーメーションも完璧。

このときはセンターのジョングクが帽子をかぶっていて、こんなイケメンが存在するとは知らないまま観ていたし、メンバーがメイクをして本気を出す姿を見る前だったので、イケメン度に関してはあまり気に留めていなかった。

実はこんなイケメン様だった

画像1


とにかくダンスがとんでもない、という印象が強かった。

過去にさかのぼると、さらにすごいダンスが見られる。

この「Dynamite」や「Permission to dance」「Butter」など、比較的新しい英語曲は、振り付けが割と緩やかなのだが、だんだん彼らの歴史をさかのぼって動画を見ていくと、もっと激しく、クオリティーの高いダンスが盛り込まれた楽曲が多くて、こちらもまた目が釘付けになる。

「Blood,sweat and tears」
このあたりになってくると、まだメンバーも若いこともあり、キレがすごい。


この動画の途中をスクショ。ジャンプの高さがとんでもない。

画像1


一応フラメンコをかじっていて、昔からダンスを踊るのも見るのも大好きなので、とにかくダンスのパフォーマンスのクオリティーの高さに魅了されてしまうのだ。


3.ジミンのダンス表現の虜に


なんとなく見始めたBTSのダンス動画。その中で、ひときわ高い身体能力を持つ人がいて、彼に釘付けになってしまった。

それが現在の「推し」となる「ジミン」である。

画像2


私のフラメンコの先生は、元・新体操の選手だったそうなのだが、ものすごく身体能力が高い。身体のどこを動かしているのか分からない、柔軟性だけでは言い表せない豊かで深みのある踊りに憧れている。

その先生からフラメンコをきれいに踊るための基礎レッスンも受けていて、体の使い方を丁寧に細かく教えてくれるのだが、自分はやっぱり体幹や柔軟性がなくてなかなかできない。

先生曰く、個人の関節可動域や身体能力によってかなり表現できる幅が限られてくると言う。

自分が踊りをやっていて、もっと上手くなりたい気持ちが強いので、どんな踊りも、踊りのキレや回転の軸のまっすぐさ、体の使い方などすごく注目して見てしまう。そういう面で、ジミンは1人ずば抜けていた。

ダンスリーダー的存在のJ-HOPEもダンスがめちゃくちゃ上手なのだが、彼は重心低めのヒップホップ系ダンスで、同じ上手いでも毛色がかなり異なる。

それは、ダンス経験者、かつジミン愛好家の方の解説動画で理解した。この方の動画はわたしが知りたい部分をゆっくり解説してくれて何度も見ている。

動画を流し見しているだけでは「やけに上手い」と思うだけで終わってしまうのだが、スローでキャプションを入れ、身体能力の高さと、細かいディテールを丁寧に踊っていることで表れる違いだというが分かって、めちゃくちゃ面白い。


この方によると、わたしのフラメンコの先生や、BTSのジミンのダンスは「バレエ」が基礎となっていて、身体の使い方もやはり似てくるのだそう。身体の軸の中心を胸のすぐ下あたり、比較的上に持ってくるのが特徴で、「キレイ」なイメージになる。

ジミンもこのバレエベースの踊りなので、わたしの好みドンピシャである。いつ見てもその美しさに釘付けになってしまう。



4.BTSにもダンスが苦手なメンバーがいる


最初はBTSのメンバー7人全員が、めちゃくちゃダンスが上手くて揃っているような印象だったが、何度も何度も同じものを見ると、他のメンバーにも目がいって、よくよく見るとダンスがあまり得意ではないような人たちもいることに気づく。



わたしのフラメンコ群舞でもよく使われる手段だが、難しいパートは、真ん中の3人を上手い人で固めると、全員が上手く見えてしまうという「視覚マジック」みたいなものがあって、BTSも歌、踊り、ラップ、などいろんな要素を絡めて歌を作っているので、踊りの部分は「視覚マジック」が採用されているなと思う。


7人というのはフォーメーションが組みやすく、前から1.2.4と三角にも組めるし、3人と4人に分かれたり、一列に並んでも奇数だとセンターができるし、変化に富んだフォーメーションも組みやすい。


視覚マジックが取り入れられた難易度の高いダンスパートも、全員がめちゃくちゃ揃って見える効果がある。


なので、ダンスが苦手な人は、ダンスパートでは後ろに回されて、MVやライブなどでもあまり映されることもない。練習動画だと、見えてしまうが、それでも後ろの方なので目立たない。

ただ、いくらダンスが苦手といえど、下手では許されないし、そもそもダンスの難易度が異常に高く曲も速いので、ダンスがあまり得意ではない人がこれに合わせるだけでもかなり苦労すると思う。

自分でもダンスが苦手だと言っているリーダーのナム、そして最年長のジンくんも、よく見るとやっぱりついていくのにアップアップしているような部分があるが、それでもこれだけ難易度の高いダンスをこなすのはよほどの練習をしないとできないだろうと思うし、そこまで頑張っている姿を応援したくなる。

実際、この厳選されたBTSのメンバーの中では「苦手なほう」というだけで、もともとの運動神経が良く、さらにこの難易度のダンスをクリアするという努力を重ねられた人がBTSメンバーとして、ここにいるのだと思う。

そして、BTSが素敵だなと思うのは、ダンスが苦手な人は他の部分で活躍できていて、メンバー同士が「できる、できない」で争っている様子がなく、誰もがそれぞれ良い部分を出していこうよ、と補いあう雰囲気を出している部分だ。

みんなそれぞれが出来ることの最善を目指して努力している空気が漂っている。

ナムはRM、ラップモンスターとしてハイレベルのラップを楽しませてくれるし、ジンは素敵な歌声、そしてそこはかとなく漂う癒し系の雰囲気でわたしたちを和ませるムードメーカーだ。

RM(ナム)

画像4


ジン

画像5


メンバーの仲の良さもBTSの大きな魅力だが、これを語り始めるとまた止まらなくなるので次回に。

5.ダンスメンバーたちはさらに高みを目指す


画像6


さらに、ダンスが得意なメンバーたちは、上手いんだからとあぐらをかいているわけではなく、さらなる高みと完成度を目指して真剣に取り組んでいる姿がさらに好感度が高い。



私が好きなジミンは、韓国の芸術学校の舞踊家に首席で入学したと言う経歴を持つほどダンスが得意だそうなのだそうだ。なるほど納得、あの高い身体能力は裏づけがあった。


ダンスが得意な3人は「ダンスライン」と呼ばれ、J-HOPE、ジミン、ジョングクの3人。


彼らがコロナ禍でコンサートができない中、企画して作ったのがこちらのダンス動画。


実際に公開された本番は1分ちょっとの動画だが、それを作るためにかなりの努力をしていたことがうかがえるビハインドシーンに感動。



そしてこのダンスがどんなに凄いのか解説してくれている動画もあるのでこちらで紹介。


6.BTSダンスパフォーマンスのおすすめMV

とにかく、ここまで読んでくださった方は、ぜひ一度彼らのダンスを見てみてほしい。

ダンスを見るのが好きと言う方は、めっちゃハマると思う。

とりあえず、BTSは韓国のアイドルだと言う概念を取っ払って、だまされたと思ってぜひ一度見ていただきたい。

せっかく見るならめちゃカッコイイやつをお勧めしたいので、いくつか紹介する。

6-1.TOP20 HARDEST BTS DANCES

とりあえず、とっつきやすいランキング形式から

時間がない時に、すごいダンスの詰め合わせを見たいときに見る動画。サビだけ集めているのでとっつきやすいと思う。

6-2.ON

カッコよすぎて、仕事に行く前の景気づけに毎回見ていた時期があった。ダンスブレイクのジミンが泣くほどカッコよい。

6-3.DOPE

曲調はガチめのラップ感が強くて好みじゃなかったのだが、ダンスがかっこよさ過ぎてこれもヘビロテした。ジミンのキレがとんでもない。

6-4.Blood Sweat and Tears

さきほど練習動画をあげたので、MVも。ジミンがひたすら美しい。



6-5.DYNAMITE

今までのガチめのパフォーマンスからすると軽いが、せっかくなのでこちらも。というか、わたしもこの軽さがあったからこそBTSの入り口に立てたので、素晴らしき出会いを作ってくれたこの曲に感謝。




今回は、私がBTSの沼にハマるきっかけとなった、「ダンスパフォーマンス」について熱く語ってみた。

なんか気になってるけど、どうせアイドルでしょ?とか思ってる人がいたらとりあえずどれでもいいから見てみて欲しい。


すでに全世界にARMYと言うファンがいるBTSだが、まだまだ私の周りには知らない人がいるのも事実。

純粋にアイドルとして楽しんでいる人もいれば、私のようにアイドルと呼ぶには失礼なほどのハイレベルなパフォーマンスに感服して「すげえ」と応援している人も多いし、いろんな楽しみ方ができるのもBTSの良さだと思う。

わたしのような、アイドルにハマるなんて、と思っていたアラフィフ辛口主婦も、ずっぽり沼にはめるこのBTSのマジック、そしてわたしの視点に共感してくれる人がいたらいいなと思う。

ちなみにこの文章を書いている間、動画の紹介をしながらついつい動画に見入ってしまい、書き上げるまでにめちゃくちゃ時間がかかってしまったことも伝えておく。

BTSの沼は、まだまだ深そうだ。

今日もお読みくださりありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?