眠れない夜のためのおまじない
環境の変化とか、「これでいいのかな」という悩みごととか、はたまたすごく楽しいことがあったあととか、なんとなく眠れないことが増えた。
眠りにつけなかったり、夜中にふと目が覚めて頭が覚醒したりすると、なかなか眠れない。
ベッドから抜け出して、真っ暗な部屋の中、冷凍庫を開けて小さなアイスを取り出す。小袋を破きながらベランダへ出て空を見ると、月とささやかな星が見える。口に入れたアイスが、キンと冷たくて、熱を持った頭が少しずつ冷えていく。
札幌で何かを誰かに届けられたかもしれないという手ごたえは、一人になるとだんだん薄れてきて、「わたし」と向き合う静かな時間になってゆく。
手を動かしながら、これでいいのかな、伝わるだろうかという逡巡は、ものを作る上でとても欠かせない作業だと感じるのだけれど、わたしはぼんやりしていると、だめかも、という気持ちに陥ってしまう癖があるので、慎重に向き合わねばならない。
札幌で出会ったひとや、札幌という土地の空気をときどき思い返しながら、また新しく歩を進めていきたい、と思う。
とても大事な体験だったから。
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