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この文章は、呼吸法・ヨーガの師
高橋玄朴先生が講師を務められる
筑波大学『みんなのヨーガ』メールマガジン8月号に載せていただいたものです。 

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9歳になる脳性麻痺の息子との日常で、
最近は“感情”の成長を感じます。

息子の今ハッキリと聞き取れる発語は、
『パパ、パ~』『ママ、マ~』『バァ~』
くらい。

ハッキリとは言えませんがわかるものは
増えてきて、 
『おはよう』 
『自分の名前』 
『いたい』
などがあります。

しかし、その限られた言葉の奥にある“想い” 
というものを息子なりに表現できるように 
なっています。

例えば…『ママ』。私が家事で忙しくしている時に『マ~マ、マ~マ』とあまえた声色で呼ばれることがよくあります。

これは
『一緒に遊んで』
だったり
『好きな動画を観せて』
だったりします。

しかし、
『ちょっと待って』を繰り返すと、 
急に
『ママ!』と怒った声色に! 
それは、ハッとするくらいハッキリと違います。

また、パパと一緒の時などは
『マ~』とわざとダルそうに
少し男っぽい声色で呼ぶ時もあります。

パパの前でちょっとカッコつけているのか、
これも面白いなと感じる息子の“想い”です。

そして、私に対しては使わない言葉
(ハッキリとわからないものですが)をパパに対しては使うということもよくあります。

何を話しているのか具体的にはわかりませんが、それが時に『文句』であり、
時に『訴え』であるのだろう
ということは声色と雰囲気で伝わってきます。

どうやら、パパには
『言葉で伝えなくちゃわからない』
と思っているようです。

しかしながら、限られた言葉の中で、
相手に想いを伝えられる術に感心させられます。

大人の世界でも、 
『ありがとうございます』
にこめた想いが違えば、
伝わる印象もまた違うように、
言葉自体のもつ意味はもちろん、
その奥にどんな“想い”があるかが
肝心なのではないでしょうか。

言葉が話せるから伝わる
ということはもちろんありますが、
例えうまく話せなくても
その言葉にどんな想いをこめて
相手に伝えるのかが大切!
息子から気づきをもらい、
私自身も改めたいと思う今日この頃です。



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