在る、とは。
毎日欠かさない習慣。
朝晩、自分の部屋でお香を焚くこと。
部屋に好きな香りを漂わせたいのはもちろんなのだが、もう一つ、大きな理由がある。
お香を焚きながら、いまは亡き大好きな人たちに言葉を贈るため。
朝は、おはようの挨拶。
「今日も、あなた(たち)を想っています。」
「今日も、見守ってください。」
夜、寝る前にもお香を焚く。
「今日も見守ってくれてありがとう。」
「明日もよろしくね。」
「良い日が訪れますように。」
この、朝晩の、故人たちとの密かな会話(?)が、何ともいえない安心感を私に与えてくれる。
そして、誰かに見守られているという感覚は、いつも恥ずかしくない行動をしよう、誠実に生きようという私の考え方に繋がっている。
もうこの世にいない人と会話するなんて、人に話したら笑われるかもしれないし、自己満足と言われるかもしれない。
でも、私にとっては、これは欠かせない大切なひとときなのである。
故人との会話は、私の心をいつもほんわかと暖めてくれ、気持ちを和らげてくれる。
良くないことがあったり、寂しかったり、辛かったりしても、その気持ちを故人に伝えることで、明日への活力が生まれる。
今はこの世に肉体が存在しない人たちが、私にとっては確かに「在る」のだ。
人が存在するということは、生きた肉体がここにある、というだけのことではないと思う。
忘れずに想い続けている限り、想われている故人はずっとそばに「在る」のだろう。
大好きだった人たちをこれからもずっとそばに感じ続けたいから、良い香りのお香と共に言葉を贈り続けようとおもう。
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